『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

諸事整う

2020-12-25 22:26:20 | 音楽・フルート
今年の1月頃は悶々としていました。

本来ならば昨年11月に完成するはずだったトリオのCDが12月のお披露目コンサートにも間に合わず、何の事情説明も謝罪もないままに年が明けて。

さらには4月には出版社からの依頼のお仕事で、ギターと録音したCD付き楽譜も発刊されるはずだったのに、こちらに関してもずっとサイレント。

その時の日記は以下。
https://blog.goo.ne.jp/pipipipi/e/2c2391c10c9125e3943a56db08f9b4d8

音楽業界では、こうしたトラブルは決してない訳ではなく、中には他の業者だけれど、もっと酷い話も聞いたことがある。音源を消されたとか、持ち逃げされたとか、というのを慰めてくださるためか、同業者から聞かされて、唖然としたものです。

もし私だけのソロ作品であれば、もうお付き合いを絶って、全てあきらめて、忘れたことにして終わらせていた気もします。

でも、夫や、同期の友人達、音楽家仲間の助言により、意を決しての行動に。

心情的には、逡巡もあり、何故かわからないけれど、きっと何らかの事情があるのだろうと、当時の担当者や出版社に対して悪い印象も持てないままだったのですが、共演者への責任を果たすべく、最悪の場合は民事訴訟も念頭に置いて一歩踏み出すこととなりました。

そして専門家の手を借りることも決意。

幸いにも長年の知己、高校同期バンド仲間のI弁護士が引き受けてくれました。

大企業の顧問も数社務め、大型倒産事件では時々TVのニュース画面にも登場している弁護士。

日頃彼が手掛けているものからすれば、おそらく0が3つかそれ以上違う桁違いの小さな案件。

いくら友人とはいえ、あまりに申し訳ないので、お弟子さんか後輩の方を紹介して、と頼んだら、

「儲かんない仕事は若手には頼めないよ」

と爽やかな一言と共に、引き受けてくれました。

このご時世、おそらくとても忙しかったと思うけれど、お陰さまで円満解決となりました。

エンジニアが音源を渡さない、というのもどうも濡れ衣だったようで、結局のところ原因は私もよくはわからないけれど、それを追求するのも野暮というもの。

とにかく、様々にもつれていた糸が解かれ、丁重な真心溢れる謝罪を受け、そしてあきらめていたプロジェクトも実行されることになりました。

これで共演者への責任も果たせることになり安堵しています。

何より、ずっとお世話になってきたこの出版社とお互い感情的にこじれることなく、再び、いや、おそらくこれまで以上に良いお付き合いを続けることができる、というのが一番嬉しく、ほっとしています。

一流の仕事に共通である、I弁護士の「繊細な手付き」を目の当たりにさせていただいたのも良い経験となりました。

最高のネゴシエーターだった。

もちろん、もういいよ~、とともすればいじけるだけだった私を叱咤激励しサポートしてくれた夫が一番の功労者か。

コロナ禍ストレスと共に、私にとっては大きな悩みを抱えた一年でしたが、ようやく合意書も締結され、様々なことが諸事整いました。

具体的には、あと数日で、この30日に

CD(演奏・-1伴奏音源)付き楽譜「水月・浮雲」(Fl.白川真理、Gt.宇高靖人)

が発売の運びとなり、目下カウントダウンのドキドキ中。

「水月・浮雲」が発売されましたら、また改めてご案内させていただきますね。


そしてトリオのCD「エーテルブルー」(Fl.白川真理、Vc.山本徹、Pf.砂原悟)は来年4月に発売予定となりました。

一年がかりとなりましたが、すっきりと諸事整って、良いお正月を迎えられることに感謝です。

激励してくださった皆様、本当にありがとうございました!

そして

         メリークリスマス!!



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