テレビ放送はまだですが、GPFは男女ともFSが終了して結果が出ました。
日本人は男女とも銀メダル獲得
以下、昨日の男子SPと合わせて感想を。。。
因みに女子の方が早くやってるのに
男子から先に放送するというのは何だか変でしたね。
まあ女子の方が視聴率がいいからメインに据えてきたという感じでしょうが。。。
最初の振り返り映像オンパレードで、まさかこの期に及んで誰かカットするのか
と一瞬ひやっとしましたが、さすがにファイナリストは全員分放送してくれたので
それだけは安心しました(笑)
<男子SP>
スポナビのテキスト実況が意外と使えなくて、
演技終了後にスコアと順位が出るだけでかなりやきもきしながら
準リアルタイムで試合の流れを追いましたが、
大体皆今季自己ベストを若干下回るスコアで来てたので、
演技内容もこれまでと同じくらいなんだろうなと想像してました。
羽生は4Tで着氷が乱れたものの、それはこれまでと同じ流れ。
ステップでレベルを1つ落としてレベル3になってしまったので、
ロステレコム杯でマークした自己ベストを更新できず、
わずかに下回って79.33(43.26+36.07)。
他の選手と比べて、PCSが最下位なので、今後の課題はその辺でしょうか。
まあ若いからまだまだこれから沢山のびしろがあって期待できますね。
ハビエルは、あの抜群の安定感から、
4回転は確実に成功させてくるだろうと思っていたら、
スコアを見ると意外と低く、じゃあ4回転以外で失敗しちゃったか~と
後でプロトコルを確認すると、冒頭4Tはきれいにきまったものの、
続く3Lzからのコンビネーションのセカンドジャンプが2Tになってしまうミス。
その他は、今季ベストのスケートカナダでレベル2と1になってしまったスピンを
それぞれレベル3と4に上げてきっちりまとめてきたので、
コンビネーションが成功してればPチャンと僅差の2位か、
ひょっとしたらSP首位発進だったかもしれず、勿体なかった
ブレジナはGPFのSPで遂に4回転解禁
(確認してないけど確かこれまで3戦は入れてなかったはず。。。)
しかも、冒頭ではなく3つ目=最後のジャンプに入れるという挑戦。
結果、4Sは回りきったものの惜しくも転倒してしまい、
それが響いて75.26(38.80+37.46-1.00)の最下位発進。
このメンツで表彰台を狙うにはSPから4回転が避けて通れないので仕方ないところですね。
しかしあのドラゴンボール(元気玉)振り付け、カメレンゴさんが手掛けていたんですね
今回のメンツで唯一SPから4回転を外したアボット。
これまでの成功率を考えたら当然の作戦ですね。
ただ、安全策だからこそ小さなミスも許されないところが、
冒頭3Fで着氷が乱れ、セカンドジャンプを付けることができませんでしたが、
3つ目の単独3Lzに3Tを付けてリカバリー成功。
スピンもロステレコムの今季ベストのレベル3が2個、レベル4が1個から
レベル3が1個、レベル4が2個と地味に基礎点を上げましたが、
3FのGOEマイナス評価が響いて今季ベスト更新ならず。
それでも82.66(40.33+42.33)のSP2位発進なので十分ですが。
満を持して、今季SP最高得点をたたき出した高橋の登場。
しかしスコアを見て愕然
なんと76.49(35.10+41.39)で、ブレジナと羽生の間に入って暫定4位。
Pチャンは転んでも80点は確実に出してくるので、SP5位発進が決定。
技術点の低さから、4回転をミスしただけでは済まなかったのかと思ったら、
連続ジャンプのセカンドが付かずに単独で終わるという致命的なミス。
事前のインタビューで「勝ちたい」と語り、
歴史的に見ても自身初優勝&日本人男子初優勝がかかっていて、
てっきり「勝ちたい」=「優勝したい」かと思ったら違ったようです。
優勝を狙うなら、高橋の4回転の確率と、
NHK杯で4回転回避で90点台を叩きだした(まあ点出過ぎという感もありますが)
実績を踏まえれば、ここは4回転回避のノーミス演技を狙うのがセオリーですが、
高橋はノーミスのPチャンとガチで勝負して勝ちたかったようです。
それなら4回転は必須ですからね。
目先のタイトルより自身のプライドを取ったということでしょうか。
それが裏目に出るのが彼らしいと言えば彼らしいですが・・・
でもFSでの巻き返しは得意なので、FSでどこまで挽回できるか、根性の見せどころ
Pチャンは、転倒しても86.63(44.19+43.44-1.00)で1人だけ今季ベスト更新。
プロトコルを見て、またどこで転倒したか不明なGOEの付き方をしてましたが、
まあおそらく冒頭の4T+3Tだろうと踏みました。
転倒ならオール-3でしかるべきところ、-1が2人、-2が3人、-3が4人と見事にバラバラ。
どんだけ美しい転び方したんだと思ったら、
まさかの3T着氷後のフェンス激突という事態。
尻もちついてしっかり転倒してるけど、
まあ思いっきり好意的に取ればオール-3じゃなくても仕方ないのか?
これが高橋だったらすんなり納得してしまいそうなので(笑)
(細かい規定は面倒なので確認してませんが
転倒しても-3付けなきゃいけないわけではないらしいですね?
まあ大多数の選手は転んだら有無を言わさずオール-3が付きますが。)
あそこにフェンスがなければGOE+2~3のオンパレードだったであろう
4T+3Tの精度を見て、今回はもうPチャンの優勝で決まりと確信。
ということで、翌朝(=今日)の速報は、2位以下の動向に注目しました(笑)
<男子FS>
この流れなので先に男子FSの感想から。
まだ映像見てないのでプロトコルから予想&分析。
起きてPCを立ち上げ、まずはスポナビのテキスト速報を確認したら、
ちょうど4番滑走のハビエルの演技中。
3人終わって暫定の順位が
1位高橋、2位羽生、3位ブレジナと、やっぱり日本のエースはやってくれました
その後も速報を追って行って、結果的にはSPから2位のアボットと5位の高橋が入れ換わった形に。
結果が出てからプロトコルで演技を分析。
6位:ブレジナ(143.72=71.34+73.38-1.00)
総合得点は218.98で、SPとFS共に最下位という残念な結果に
4Sは決まったものの、後半1つ目の3Aからのコンビネーションで、
3Aで転倒したためにセカンドが付けられず。
冒頭で既に3Aを跳んでるのでここで大きく減点。
スピンは今季ベストのロステレコム杯よりレベルを落としたものの、
ジャンプは頑張って獲り返したので、基礎点は微増。
でも転倒が響いてベスト更新はならず。
まだまだ若いし、3A得意で4回転も跳べるというのは大きな武器なので、
今後の成長にますます期待です
5位:アボット(156.16=74.80+83.30-2.00)
総合得点は238.82で、SP2位+FS5位の総合5位と大きく後退。
冒頭の4Tがようやく決まって、続く3Aも2Tになったけどコンビネーションになったのに。
前半の要素は全てGOEで加点が付く出来栄えだったのに、
後半の3Aの転倒で流れが変わり、
3Lzがアンダーローテ判定での転倒で、4Tの成功によるアドバンテージを生かしきれず。
基礎点は今季ベストの中国杯から10点近くアップしたものの、
GOE加点が全体で約+1.00しか付かなかったので、
今季自己ベストを更新したものの、残念な順位に終わってしまいました
4位:フェルナンデス(166.29=84.89+81.40)
総合得点は247.55で、SP3位、FS4位でもSPでの点差を守り切って総合3位の初メダル
冒頭の4Tと4Sは両方ともGOEで大幅加点の完璧な出来栄え
でも続く3Aで着氷が乱れてマイナス。
後半に入っても3A+3Tで着氷が乱れ、
続く3Lzからのコンビネーションはセカンドが2Tに。
間に3Sを挟んでの続く3F+2Tのコンビネーションは、2Tがダウングレード。
最後のジャンプは、今季ベストのスケートカナダで2Loになったところを
しっかり3Loにすることができましたが、
やっぱりミスの積み重ねにより基礎点がやや下がってしまいました。
それでも今季ベストは更新して、スペイン勢GPF初出場で初メダルは立派ですね
一番難度の低い単独ジャンプが3Sっていうのがいいです
(Pチャンなんて2Aですから。他を寄せ付けない圧倒的な世界王者なのに)
因みに4回転2回、3Aも2回入れて、実は漢の中の漢プログラムを滑ってます。
でも正直ジャンプ以外はそれほど魅力的に思わないので
(一応スピンもレベル4が2つ取れてるんですが、どうしてもジャンプが目立ってしまうような)
ジャンプ以外に磨きをかけたらPチャンをも脅かす存在になりそう。
ハビエル頑張れ
3位:羽生結弦(166.49=87.21+79.28)
総合得点は245.82で、SP4位、FS3位もSPでの点差を詰め切れずに惜しくもメダル獲得ならず。
でも自己ベスト大幅に更新して立派な出来でした
まずは冒頭の4Tが完璧に決まって、そのほかも軒並みGOEでプラスがつく出来栄え。
ロステレコム杯で転倒してレベル1になったステップもきっちりレベル4を獲得し、
後半2つ目と3つ目の要素が3Lzと3Lo+2Tだったのを
3Lz+2T+2Tと3Loにして、2T1個分点数を稼ぎました。
ここはおそらく3Lzがきれいに決まったので、
次に3Loでまさかの失敗がないように得点を稼いでおこうとの狙いだったのでしょう。
ちゃんと冷静に演技をこなしていて、本当に今季の成長は著しいですね
最後のジャンプの3Sで着氷が乱れ、続く最後のスピンもレベル2になったのは、
おそらく疲れが出てしまったのでしょうが、ほぼノーミスの演技は立派です。
最後のスピンがレベル4になっていれば、
スピンとステップがオールレベル4になっていたので惜しかったですが、
それは次へのお楽しみですね。
この調子で世界選手権にも出場してさらなる進化を遂げてほしいです
2位:高橋大輔(172.63=87.05+85.58)
総合得点は249.12で、SP5位からFSで巻き返して総合2位と大逆転
冒頭の4Tは、回りきったものの、GOEがマイナス2.57なので、転倒に近い乱れだった模様。
でもまあ4回転が完璧に決まらないのはいつものことなので(苦笑)、勝負はここからです。
単独の3Aと3Sはきれいにきめたものの、続くスピンがレベル2。
でもステップはレベル4でGOEの加点を加えると全選手中最高評価。
(因みにコレオステップも最高評価なので、さすがですね)
残るスピンも2つともレベル4できっちりと決めています。
勝負所の後半のジャンプ。
コンビネーションを3つとも後半に持ってくる攻めのプログラムで、
1つめの3A+3Tは完璧に決まりますが、
3Fと3Lzからのコンビネーションは共にセカンドが2Tに。
(3Lzは元々2Tっぽいですが。)
単独ジャンプの3Loと3Fもきっちり決めて、
今季ベストのNHK杯のスコアをさらに更新して170点台に乗せました
因みにPチャンとのFSの点差は1.04なので、
やっぱりSPでの失敗がなければ優勝してたかも、と思うと残念です。
(その後、テレビ放送を見る限り、FSだけは高橋の方が上だと思いますが)
でもまあ彼の目標はソチの金メダルなので、
今はそこに向けて試合での4回転の精度を上げるのが重要ですね。
練習じゃなく、試合で美しい4回転を早く見たいです
1位:Pチャン(173.67=87.59+87.08-1.00)
総合得点は260.30で、ぶっちぎりの優勝です。予想どおりです。
今回のFSも転倒が1回だけなので、スケートカナダの今季ベストを更新しました。
SPではフェンスがなければ完璧な4回転を跳んでましたが、
(まあそこにフェンスがあるのはわかってるんだから激突する方がおかしいですが)
FSは単独4Tも着氷が乱れ、
続く4Tからのコンビネーションもセカンドが2Tで転倒に近いGOE減点。
ちょっとだけ見直したのが、後半冒頭の3Lz。
コンビネーションを付けようとして、セカンドが1Sになったのに、
そこからさらに意地で3Sをつなげて3Lz+1S+3Sというものすごい組み合わせに。
後半なので基礎点が1.1倍されて、これで11.77にGOEでさらにプラスが付いてます。と思ったら、テレビのデータ放送の予定演技項目に、
なんと最初から3回転+1回転+3回転の構成になってました
3Lzからの連続3回転のコンビネーションを後半に決めるのは大変なので、
保険の意味で間に一つターンを入れているという
蓋を開けたらなんとも不甲斐ない構成でガッカリです
GOEの評価は別にして、基礎点だけで10点を超える技を4つ持ってきてるのは
やっぱり凄いですね(ハビエルもスケートカナダでは4つでしたが)。
でもやっぱりここまで他を寄せ付けないスコアを獲得しながら、
最後のジャンプが単独2Aなんて乙女ジャンプはやっぱり納得いきません
世界選手権もどうせ優勝でしょうが、最後は3回転にしなきゃ王者とは私は認めません
<女子FS>
テレ朝のように順番が入れ替わってしまいましたが(笑)
先に終了していた女子FSの感想を。
1位:コストナー(121.05=55.83+65.22)
総合187.48でSP・FS共に1位の完全優勝。
ここまでの各選手のベストスコアから、大体皆120点前後になるだろうな
とは思いましたが、やっぱりGPF優勝選手がこの点数はちょっとさびしいですね。
2Aが1Aになったり、2A+3Tが+2Tになったりと細かい取りこぼしがありましたが、
スコアだけ見ると今季自己ベストを1点近く更新。
怪我(一説によると病気?)のせいだとは分かっていても、
やっぱり昔の高難度ジャンプ(3F+3T)で勝負していたコストナーを思うと、
最高難度のジャンプが3F1回だけで3Lzなし、
連続3回転のコンビネーションもなし、という構成で優勝というのはさびしい。。。
というか、コストナーは自分のできる精いっぱいの内容で勝負してるので、
ここは他の選手に頑張ってもらわなきゃいけないんですが。
ともかくGPF初制覇おめでとうございます
衣装変えましたね。美人でスタイルがいいと何でも似合うんだな・・・
2位:トゥクタミシェワ(119.52=63.86+55.66)
総合174.51で、SP5位の出遅れが響いて総合4位。
SPの失敗で吹っ切れて、本来の彼女らしさが出たのでしょうか。
最大の武器の3Lz+3Tはきっちり決めて、GOEの加点も1.20もらってるところは立派。
続く単独の3Lzは着氷が乱れてしまい、GOEマイナス。
EB杯では2回転になってしまった3Fもきっちり決めて、
ここから巻き返すかと思いきや、続く2A+3Tも着氷乱れでGOEマイナス評価。
ステップもレベル2に下がってしまい、スピンはレベル4が2つとレベル3が1つ。
結果として技術点はEB杯のスコアを更新したものの、PCSが付いてこなくて自己ベスト更新ならず。
でもやっぱりSPの最終滑走での演技を見ると、
それまでのお姉さんたちの演技と比べると遥かにお子ちゃまだったので
それは仕方ないところでしょうね。
なんといってもまだ14歳ですからこれからですね。
でもSP最下位から巻き返してFSで2位というのは立派なものです。
今はまだ慎重も低くてまるっきり子供の体型ですが、
これから背が伸びたときに高難度ジャンプの編成がどうなるのか。。。
ジュニアのGPFも女子はロシア勢が表彰台独占したらしいし、
ソチに向けてロシアは安泰という感じでうらやましい限りですね。
トゥクタミも衣装チェンジ。鮮やかな(蛍光色に近い)グリーン。
やっぱり色合いは子供らしいはつらつとした色を選ぶんですね。
3位:鈴木明子(118.46=56.53+61.93)
総合179.76で、SP2位とFS3位から総合2位で銀メダル獲得
チームジャパンは男女とも2位という結果になりましたね。
冒頭3Lzで若干着氷が乱れ、スケートカナダでは1Aになってしまったのが
2A+3Tに挽回できましたが、
後半の3Loからと3Lzからのコンビネーションが共にセカンドが入らず致命的なミス
スケートカナダではスピン&ステップがオールレベル4だったのに、
最後のステップとスピンがレベル3にダウン。
技術点が大分下がったものの、PCSは今回コストナーに次ぐ2位の評価を受けて、
SPの順位を守り切りました。
最年長でもまだまだ進化を遂げている素晴らしい選手。
今後はFSでも連続3回転コンビネーションが入るようになれば
世界選手権でのメダルも夢じゃない
鈴木も衣装チェンジ。今までの水色のが地味でおばさんくさかったので、
今回のピンクの衣装はとても素敵で好印象です
4位:レオノワ(115.96=57.95+59.01-1.00)
冒頭3T+3Tはきれいに決まったのに、続く3Loが2Loに。
そこで気分が乗りきれなかったのか、
続く鬼門の3Lzは転倒(因みにエッジエラー判定は今回免れてます)。
続くスピンはレベル3になってしまったけど、
後半冒頭の3Fにはきっちり2Tを付けて、
ロステレコムで最後がアンダーローテになってしまった3S+2T+2Loも今回は成功。
続く単独3Fは着氷が乱れたものの、最後の2Aは決めて、
続くスピンとステップはロステレコム杯と同じレベル構成で、
基礎点も技術点もロステレコムから微増したけどPCSが60点に届かず、
今季のベスト更新はならず。最後は笑顔では終われなかったかな?
GPファイナルは2度目の出場で初メダル獲得。
先輩としてトゥクタミシェワに意地を見せることができました
しかしSPでモロゾフの姿が見えなかったけど、今回は帯同してないんでしょうか?
5位:シズニー(96.67=40.22+58.45-2.00)
総合156.97で、SP4位から1つ順位を落として総合5位。
目を疑ってしまうような低スコアにビックリ
なんとジャンプが全て失敗という大惨事になってました
昨日のSPの放送で、直前に足首を怪我したと言ってたから
多分その影響でしょうね。
ディフェンディングチャンピオンがまさかの失速で、残念。
でもスピンがオールレベル4だったのはシズニーだけだったのでそれだけはさすが。
男子は今季ベスト更新の演技が相次ぎましたが、
女子はミス連発のしょっぱいFSになってしまいました。。。
世界選手権では優勝争いの顔触れはまた違ってくると思うので、
今季〆の戦いがどうなるか、今から楽しみです。
その前に全日本選手権も
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