日曜は録画しておいたのを夜見て、その後記事を書く時間がなくて
ちょっと間が空いてしまいましたが改めてFSの感想を。
<男子>
1位:Pチャン(72.30+85.14-1.00=156.44/FS1位)
SPでは転倒且つアンダーローテになってしまった4回転。
FSでは4Tと4T-3T両方成功。しかもGOE加点付き。
そこはさすがに世界王者の意地を見せたかなと思ったら続く3Aが2Aに。
やっぱり4回転と3A両方成功させるというのはなかなか難しいんでしょうか。
(でもまあPチャンの場合は元々3Aが苦手というありがちパターンですが。ランビエールほどじゃないけど)
サーキュラーステップでまさかの転倒(でもGOE-3~0でバラツキ。最終的に-1.40)。
続く後半1個目のコンビネーションのファーストジャンプの
3Lzでバランスを崩しコンビネーションにつながらず。
(これもGOE-3~-2でバラツキ。転倒じゃないのにステップより低く-1.70。)
計算上はもう1個コンビネーション付けるべきところで付いてませんが、
これは最初のスケートカナダでも付いていないので、
まあ付けなくても勝てるので敢えて付けていない可能性も。
単独3Lz(最初で失敗してるのでセオリーとしてはコンビネーションを狙うべきところ)は
失敗して2LzになってGOE-0.60。
最後のジャンプ、2Aは成功。
しかし仮にも世界王者なら、最後のジャンプ2A単独というのはいただけない。
男子ならせめてコンビネーション付けろと思ってしまいます。
結局4回転以外はジャンプの精度がよろしくなく、3Aは入らずじまい。
まあそれでも予想通り圧倒的大差をつけて優勝を飾り、ファイナルに1位通過。
ファイナルは地元カナダだけど、今度こそノーミスで終われるかどうか。
まあミスしまくりでも勝てちゃう選手ですが。。。
2位:ナン・ソン(79.93+67.64=147.57/FS2位)
ようやく放送された
FSの曲はハンガリー狂詩曲。鈴木明子と同じだけど大分印象が違う曲でした。
衣装もシャツの襟元が中国らしいデザインで好感持てました
冒頭の4T(ちょっと乱れてGOEマイナス)と4T+3T両方成功。
続く3Aもきれいに決めて、+1.43の加点付き。
ただ、後半の3Fがエッジエラー判定で、スピンを挟んでの続く3Lzが2回転になる失敗。
スピンは最初2つはきっちりレベル4が取れてるのに、最後はレベル1。
今後はどれだけPCSを上げられるかが課題でしょうね。
やっぱりまだ粗削りな感じがします。でも久々の中国人台頭で、今後に期待大
3位:ブレジナ(67.72+76.56=144.28/FS4位)
ソン君放送する代わりにFSで4位と成績が落ちてしまったブレジナが切られたか
スポーツなんだから男女の人気とか関係なく、
(というか視聴率から言ってもヘルゲソン姉よりブレジナの方が需要あるはず)
男女ともに上位3選手(FSは仕方ないので総合成績の順位で許してやる)を放送しないなら
もういい加減放映権返上してください
去年ジャンプ&スケーティング矯正中で順位のふるわなかった真央ちゃんには
見切りをつけて佳菜子キャンペーンを始めたくせに、
真央ちゃんがちょっと本領発揮した途端に、EB杯とは関係ない
NHK杯の映像流したり、最後にちょっと真央ちゃんインタビューを流したり。
成績次第で持ち上げられ方が違うのはスポーツの世界では仕方ないですが、
それでもこれはちょっとえげつなさすぎ。。。
話がそれてしまいましたが、ブレジナの演技をプロトコルで分析してみると、
冒頭3Aをきれいに決めたものの、続く3F+3Tのコンビネーションでは着氷が乱れ、
次の3S(基礎点4.20)が2S(同1.30)になる手痛いミス。
スピンはレベル4取れる選手なのに、1つ目がレベル3止まり。
しかも2つ目はレベル1で、最後はノーカウント
転倒はしていないので、SPの織田と同じミスをした模様?
最後の2Aはコンビネーションを付けることができずに単独に。
スケートアメリカの時もFSは3位でSPでの点差を守っての優勝だっただけに、
FSはまだ完成に程遠い様子。というかこれも集団食中毒説??
今回無事3位に入ったのでファイナル進出が確定しましたが、
次のロステレコム杯にもエントリーしているので、次はきっちり決めてほしいです。
・・・というか、集団食中毒説が本当だった場合、2週連続エントリーはちょっと不利??
FSで3位に入ったリッポンは、冒頭4Lzに挑んだものの、ダウングレード。でも転倒なし。
その他、全体的にジャンプが回転不足気味であまり得点を伸ばせず。
4Lz競争ではムロズの方が大分優位に立ってますが、
同じアメリカ勢同士、刺激を与えあって成長して、
あのぞくぞくするような4Lzの快感を観客に多く与えてほしいです
4回転の申し子レイノルズはFSを棄権。
こちらはどうやら本当に食中毒だったようですが、大丈夫かな?
FSでまさかの最下位に転落した織田信成(総合では順位を守って7位)。
・・・なんだか見るに堪えない映像でした。
膝を怪我して爆弾を抱えていることはわかってたんだから、
(だからこそ演技後の涙はいただけない。)
ファイナル進出を狙うなら、
ここは慎重に最初から4回転回避で中国杯と同じく他のミス待ちで棚ボタ台乗り
を狙えば良かったのに、公式練習で4回転を跳んだことで爆弾のスイッチが押されたのでは?
個人的には、あのジャンプが決まった時の美しさはため息が出るほどですが
あの勝負弱さと運のなさは、はっきり言ってアスリート向きではないので、
ここは故障しないうちに引退して、美しい高難度ジャンプとコミカルな演技で
観客を楽しませるという方向に転換してもいいと思うんですが、
本人の希望通りソチで引退を目指すなら、
大きな怪我は一度しっかり完治させないとまた今回のような失敗を繰り返しそうです。
<女子>
1位:トゥクタミシェワ(63.66+57.19=120.85/FS2位)
怖いもの知らずの14歳が、やっぱり優勝しましたか。
3つ目のジャンプの3Fが2Fになってしまった以外はジャンプに目立ったミスがなく、
最後のスピンがレベル2になっちゃったけど、全体的にGOEでマイナスが1つもつかない
盤石な演技を披露して総合優勝。
世界選手権はジュニアの方に出るということで、
今季はグランプリファイナルが見納めになりそうですが、
この勢いのまま優勝しちゃいそうですね。
まだまだ体格が子供のままなので、今後体型が変化した時にどうなるか。
でもロシアがソチで全種目金メダルを取るために育て上げた天才ですから、
その辺のフォローも万全でしょうね。
3Aもどのタイミングで披露してくるか、とても楽しみです。
2位:コストナー(55.97+63.65=119.62/FS3位)
2つ目のジャンプの3Fが2Fになってしまい、
結果的に跳んだ3回転の中で最高難度が3Loになるという信じられない構成
かつて高難度ジャンプ(3F+3T)をきれいに決めていたのが信じられないくらいですが
怪我(腫瘍?)の影響なので、仕方ないですね。
難度の低いジャンプでも世界で勝負できるように工夫してくる姿勢には拍手
・・・でもやっぱり高難度ジャンプが好きな私個人としては、
もっと彼女の存在を脅かす選手がたくさん出てくるといいんですが。。。
3位:シズニー(60.06+61.84=121.90/FS1位)
こちらは3Lzも3Fもきれいに決めて(本当はコンビネーションの予定が後に持ち越し)、
続く2Aからのコンビネーションが1Aになってしまいましたが、
(多分セカンドジャンプも2Tではなく3Tのはずだった?)
それ以外の要素はほぼ完璧に決めて(ステップはレベル2になっちゃったけど)
トゥクタミシェワと同じくGOEにマイナスが1つもないクリーンな演技でFS1位
でもSPの点差を埋めることはできずに総合は3位のまま。残念。
ただ、もっと残念なのは、スケートアメリカから大分構成のレベルを下げたこと。
スケアメでは3Lz+3Tとか、決まらなかったけど高難度要素が入っていて、
今回大分時間があったのできっちり調整して決めてくるかなと思ったら
構成難度を下げてしまわれました・・・
でもこれがあくまでファイナル進出を狙っての一時的構成で、
ファイナルと世界選手権ではスケートアメリカの構成で
美しい3Lz+3Tと、美しいスピン&スパイラルを見せてほしいです
しかしスピンが常にオールレベル4を取れて(今回もオールレベル4は1人だけ)、
GOEの加点も1点前後もらえるというのはかなり大きな武器ですね。
4位:村上佳菜子(51.66+53.88=105.54/FS4位)
コンビネーションジャンプの構成で、
3つのうち2つのセカンドジャンプが2Aっていうのは、どうなの??
一応コンビネーションジャンプを全て後半に持ってきてるので
ポイント上は勝負の構成というところなんでしょうが、それにしても。。。
やっぱり見ててアレ?という感じ。
シークエンスとコンビネーションでは、やっぱり見てて流れが全く違うので、
世界で上位を目指すなら、若くてジャンプ跳べるうちの構成がこれっていうのは。。。
元々ジュニア王者になったとき(全日本で鈴木明子の演技に感動して立ち位置を間違えたやつ)の
プログラムが白鳥の湖で、しっとりとした、
俗に言う「大人の演技」は普通にできていたのに、
シニアデビューでわざわざ「ジャンピン・ジャック」であのはじける若さを演出しておいて、
今季無理やり「大人の佳菜子」を出そうとするのは意味不明です。
「大人」といっても色々な種類があるのにSP/FSとも同じような感じで攻めて
演じ切れずに自爆してる感じ。
元々ダンスが得意なので、それこそトゥクタミシェワのようなラテン系音楽でも
十分昨季とは違った大人っぽい一面は演出できるはず。
また、敢えてSP/FSで共に「大人っぽさ」を追求するより、
どちらかは昨季と同じハツラツ系か、映画などのドラマ型演目でもメリハリがあって十分よかったはず。
ということで、今季成績が振るわないのは、
苦手克服チャレンジ中という点よりも戦略負けのような気がします。。。
中国杯のとき、緊張してプレッシャーに押しつぶされた佳菜子ちゃんを見て、
山田コーチは「送り出すのがかわいそう」と言ってたそうですが、
これはコーチとしては失格では?もはやコーチじゃなく保護者のような存在。
というわけで、今後世界の頂点を目指すのなら、
そろそろ山田コーチの下を離れて(国内外問わない)
新たなコーチに文字通り「新たな一面」を引き出してもらった方がずっといい気がします。
武者修行をしてから、高橋の(歌子コーチの)ように山田コーチの元に戻ってきて、
改めて二人でソチを目指してもいいんじゃないかなと思います。。。
5位ヘルゲソンは、男子の放送枠を食いつぶしてる元凶なので、
イライラしながら流し見しましたがなんとステップでレベル4を獲得してる
・・・ていうのが唯一の驚きでした。
放送時間がたっぷりあるなら十分放送する価値のある演技/選手でしょうが、
男子のメダリスト差し置いて放送するポジションではないです
・・・まあ選手にあたっても仕方ないけど。
金曜日からはいよいよロシアのロステレコム杯。
先週末時点の放送予定では、
11/25(金)20:00-21:54@女子SP、11/26(土)18:58-21:00@男子SP&女子FS、
11/27(日)3:54-4:20男子FSでしたが、
よほどクレームがついたのか、男子FSの放送時間が3:25-4:20になってました
4回転ジャンパーが集まって誰が優勝してもおかしくない状況だし、
ファイナル進出の行方がかかってるんだから30分未満っていうのはどう考えてもあり得ないでしょう。
・・・前日の浅田真央の映像垂れ流しということも大いにありえますが、
まあ上位3選手くらいは放送枠が確保されそうなんで、それだけは安心して見れそうです。
(というか混戦間違いなしなんで上位3人でも少ないけど)
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