五月一日 暗黒の時には 黎明(れいめい)が近づいている
あなたの心の想い(想念)を積極的に 建設的に、明るい方向に、常に保つように
心懸(こころが)けなさい。外観が如何(いか)に悲観的に破壊的に見えましょうとも、
外観の暗黒さに心を奪われてはなりません。事件が破壊的に進行していることは、
何か新しい建築が はじまろうとしていることの証拠です。
あなたの焼跡の地面でも、恐らく其の焼跡に何かを建築する計画のあるまでは、
焼跡にある色々のものを毀(こわ)しは しなかったでしょう。
また折角、建っている家を毀すときには 屹度(きっと)、もっと大きな
新しい計画があるからでしょう。
だから今ある事物が 毀れて行(ゆ)きつつあるのを 悲しんではなりません。
外見の暗黒さに心を引っかからせてはなりません。常に明るい実相を見るのです。
暗い心をもってはなりません。明るく愉快に現在に、誠実をもって実行を続けると
必ず道が開けて来るのです。
( 原文は、正漢字 ・ 歴史的仮名遣いである。 )
『 生長の家 』 第 27 輯 第 5 号 昭和 32 年 5 月号 五月の法語
( 『 真理 』 第 9 巻 ( 昭和 33 年 3 月 10 日 初版発行 )生活篇
「 第十一章 自己が自己の主人公となること 」 に所収 )
( ※ 本に所収される際に、 「 本当に救われる道 」 の語が、カットされている。)