今日、雨の中、仕事で久留米に行った。
ついでに久留米の別の現場に立ち寄った。
建築予定地の70坪くらいの敷地の真ん中に車を止めた。
ちょうど、雨が止んでいた。
チャンスとばかりにエンジンをかけたまま車の外に出た。
急いで敷地に接っする道路の幅を測った。
3.95m。
4mに5cm足りなかった。
道路は4mないと道路と見なされない。
道路の先の方に行って再度測った。
やはり3.95m、5cm足りない。
困ったな、と思いながら車の方に戻りかけた。
と、私の車がスーとひとりでに動いていた。
敷地の端近くまで動いていた。
駆け足で車を追いかけた。
車の後部を掴もうかと思ったが、それで止めれなかったときがやばい。
車の前輪はすでに隣りの敷地の境界に半分乗りかけていた。
その先には隣りの家の壁がすぐそばに迫っていた。
駆け寄って運転席のドアを開けた。
ドアを開けると、あっけなく車は停止した。
隣りの家の壁まであと2mの距離だった。
間一髪。
車に乗ってギアを確かめた。
ギアはパーキングではなく、ドライブモードのままだった。
なんてことを・・・
本来なら、とっくに壁に衝突していたところだ。
雨で地面がドロドロにぬかるんでいた。
タイヤが泥にまみれて超スローに動いてくれたから助かった。
やれやれ・・・
冷や汗ものだったが、意外にも車を追いかけながら昔のことを思い出した。
子供がまだ小さかったころのこと。
私の車に子供と子供の友達を乗せて山菜採りに出かけた。
山の坂道を上っていたら道際に山菜を見つけた。
私は坂の途中で車を止めた。
ひとりで車を降りて山菜を目指した。
すると、止めていた車がひとりでに坂を下りだした。
サイドブレーキを踏み忘れていたのだ。
咄嗟に車を後部から受け止めようとした。
重くてまったく歯が立たなかった。
一か八かアクションシーンさながらに運転席のドアに駆け寄り、ドアを開けた。
座席に飛び込んでブレーキを踏んだ。
かなり際どいシーンだったが、子供らとゲラゲラ笑って事なきを得た。
あのシーンがまざまざと蘇ってきた。
ただ、今回は超スローな車に超スローなオヤジ。
ぜんぜん様になっていない。
ただの間抜けだ。