Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

3連符と割り切り

2008-02-01 23:02:15 | インポート

次のオーケストラの演奏会。曲目の一つはBrahmsの「ハイドンの主題による変奏曲」である。3月が演奏会、既にあと1ヶ月とちょっと、ひよこちゃんである私に練習は欠かせない。

35小節目からの3連符。とても好きだ。私は3連符に非常に魅力を感じる。ベートーベンの最後のピアノソナタも3連符のパレード。これはちょっとJazzっぽく感じられて、いつかは自分で弾いてみたい曲である(多分無理)。

ところで、なぜ3連符が好きなのかと言うと、割り切れないからなのだ。どうやって正確に3等分するの?と何時も思う。初めて3連符のある曲を習ったときは、面白くて練習しまくった(おかげで1回で合格してしまい練習はそこまで)。そのあいまいな3等分からなる音楽は、あるときは脳みその中を転がり落ちてゆき、あるときは無重量状態から自由落下へ。

3に限らず、完全な等分なんてものもありはしない。小学生の頃はそれこそ寝ないで考えていた。けれど偉い人は割り切りがよかった。

ファインマンは言った。「プランク時間より短い時間(プランク長より短い長さ)には意味がない」。

そしてニーチェも。「私は問題にならないようなくだらないことを問題にしたことは一度も無い」。

どうやら時間の無駄遣いだったらしい。さて、気を取り直してブラームスでも聴きながら寝よう。やっぱり3連符はなぜか気持ちがよいから。


Steinway@home

2008-02-01 22:00:17 | ロンドン

昔はやたらに難しい曲を弾きたくて、小学生の頃などChopinの『英雄ポロネーズ』を友人と片手ずつ弾いたりしていた。音が抜けようと、間違えようと、何となくその曲に聞こえたら弾けたような気持ちになっていた。

ところが、今、Steinwayを弾いていると、始まりの一音の出し方が気になる。ぞんざいな、ただ音程が合っている、というだけの音の集合体では一心不乱に弾いているはずの自分ですら気に入らない。こうしてほぼ毎日ピアノを弾くのはウン十年振りだし(毎日、は生まれて初めて?)、ヴァイオリンに浮気もしたし(今も二股)、もともと「弾けて」いたわけではないから、技術的に難しい曲が弾けるのではないけれど、バッハの小品を弾くにしても、とにかく音をどのように出すかにまで心を配るようになっていることに気がつく。

一つはこの齢100歳というおじいちゃん(フランス語でピアノは男性名詞だから)楽器との出会いのおかげだろうか。面白いくらい抑え方によって音が違って聞こえるから。また「弾け過ぎる」と言う方もいらっしゃるみたいだけれど、鍛え方が足りない指には、ピアノの上をこうして滑らかに指が動く様子は面白いし、「その気」にさせられる。流石に毎日弾いていると、最初は音取りすら怪しかった曲がすっかり様になってくる。これには、まるで昔フランス語がただの音だった頃から意味を成す言語に変わったことを認識した時のような感動がある。

あとは歳のせい。昔は大天才と比べることで結局のところは自分との戦いを避け続けてきたけれど、今ようやく自分の出来る範囲を少しでも広げるための現実的な努力ができるようになった。生後ウン十年にて、ようやく普通の子供並みの常識を身につけたらしい私である。


止められない止まらない。。。@William Curley

2008-02-01 07:25:06 | パティスリー

Dsc00445 先日のサブレ&抹茶ケーキがなかなか美味しかったので、Oxford streetに出向いたついでに、John Lewisに寄ってWilliam Curleyのフルーツケーキを購入。写真左から、チェリー/ピスタチオ、アプリコット&プラム/ヘーゼルナッツ、ラズベリー/アーモンド。アーモンド粉&バターの油分を沢山含んで、ふわっとした食感を保ちながらも重みは十分。美味しい!と喜びを噛締めながらいただいた。

これは是非本店を訪問しなくては。来週末のお楽しみかな?今週末はParisでOperaです!