Hotelのレストランで食事をしていると、隣のテーブルの子供(2歳くらい?)が盛んに私のことを見ている。
何度も逡巡した挙句、ついにその子供は、私の席にまで来てひざの上に収まってしまった。
彼女はどうやら里子のようであった。里親は、フランス語で会話をしていていずれも白人だったが、子供はカフェオレ色の肌とカーリーヘアであった。
私は、日本人にしてはかなり肌色が浅黒く、また、Parisでセットしてもらった髪はカーリー。子供は自分に似た外見を持つ私を、生みの親だと思ったのではないか?まだ、2歳程度で、言葉も殆ど話すことができず、自分の意見を言えるような発達段階ではないようだが、明らかに状況の不思議さ-両親と似ていない自分-を認識してはいるのだ。
両親は、帰り際、「すみません」と謝っていった。勿論、この程度のことは里親になるうえで、想定の範囲内ではあることと思うが、少し複雑な気持ちになった。