Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

ブラームス三昧byカプソン兄弟@Salle Pleyel、パリ

2009-10-18 22:00:00 | コンサート

カプソン兄弟がブラームスのピアノトリオ、弦楽五重奏、クラリネット五重奏、ピアノ五重奏を2日間3回の演奏会で弾くというので、Parisまで出掛けた。

土曜日はピアノトリオ3曲。最初は少し演奏が「ごちゃっ」とした感があったが、そのうちチェロ(ゴーティエ・カプソン弟)の美しい音が聴こえてきた-以前、CDDVDで彼らの演奏を聴いていた時より良く聴こえた。この日は場所が2階席正面だったため、ヴァイオリンより楽器の大きいチェロのほうが良く聴こえたのかもしれない。また、ピアノのアンゲリッチはかなり体格の良い人だが、演奏する指は非常に繊細で美しく見えた。とても良い感じだったので、この3人でチャイコの「偉大な芸術家の思い出に」を弾いて欲しくなってしまった。

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サイン会が演奏会後に開催された際の写真。フランスでも、写真を撮るときには「あごを引け」といわれるのだろうか?

日曜日は朝が弦楽五重奏とクラリネット五重奏。クラリネット五重奏の第3楽章の始まるあたりからルノー(ヴァイオリン・カプソン兄)がE線を気にしだした。後から伺ったところによるとE線が切れそうだったそうだ。日曜午前中の演奏会とあって、聴衆の数も少なめ(といっても8割方は埋っていたが)。演奏をする側、聴く側、もう少し気合が必要だったか?

とは言うものの、この日は午前中が1列目とかぶりつき、午後が通路を挟んで4列目とかなり前方だったため、ヴァイオリンの音が美しく聴こえた。Panetteの音は、喩えるなら「炊きたてつやつやコシヒカリ」か。本当に艶々とした音なのである。

最後のピアノ五重奏は大変有名な曲であるが、第3楽章のスケルツォも含め、全体的に品の良い演奏だったように思う。もっと情熱的でも良いのではないかしら(最近の私のノリは少々派手にすぎるかしら-でも黒檀四重奏団+ピアノで聴きたい)。第4楽章は最初のコード進行が不思議な(分からない)感じ。その後、チェロで主題が始まるところはとても美しい音で、今も左手の動きとともに耳と目に焼きついている。

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日曜日も夕方の演奏会後にサイン会があったので、ゴーティエに昨日すっかり忘れていた手の写真を撮らせていただきに伺った。彼はとても気さくな方と伺っていたが、確かに、「手の写真を撮らせてください」とお願いをしたら、次の人に向かって「今手が使えないのでサインが出来ないんです!」と話しかけたり、彼がフランス語でそう言ったので、無意識に「ゴメンナサイ、私のせいです」とフランス語で応じると「何でフランス語ができるのに英語で話すの?」と尋ねてきたり、コミュニケーションのとりやすい方と感じた。また、使用していると聞いていたGoffrilerの他にプログラムでContrerasという楽器に触れられていたので伺ってみたところ、こちらは売りに出してしまうのだとか。ま、Goffrilerが素晴らしいので、もう一つは不要なのだろう。

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来年2月に彼らがWigmore hallにやってくる。WigmoreSalle Pleyelに比べずっと小さく室内楽専用ホールであるから、彼らの音がどんな風に聴こえるのか今からとても楽しみである。どうぞバランスよく聴こえますように!


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