たったの12ポンドで前半に現代曲2曲、後半モツレクという盛りだくさんな演奏会がある、というのでバービカンへ出かけた。
前半はdes Prezとブーレーズ。ブーレーズの曲はフルート、クラリネットを3階席に置き、試みとしては面白く、単調な拍を刻む部分ではお経を、「ちんどんしゃん」するところでは神楽を思わせるものがある。少々長く、後半、ひどい人は席を立ったり、小声でおしゃべりをしたり、プログラムを見たり。調性がなく、指揮者が入りを指示するだけの曲なら、いっその事、作曲者は各パートに短い(長くても良いけれど)フレーズのセットを用意し、指揮者がいつどのパートに弾かせるかを決定する即興曲にでもすればよいのに、と突飛なことを思ってしまう。そうすれば、演奏者もスリリングだし、見ているほうも、動きが面白くて、飽きないのでは?
さて、モツレク。早い!いくら前後半制という長丁場とはいえ、そんなに家に早く帰りたいの?と言いたくなってしまうくらい早い。ま、これまでの刷り込みがベーム、ウィーンフィルのゆっくり目な演奏ということもあるけれど。
ソプラノのエリザベス・ワッツが声量もあり、ホール一杯に良く通る声質で良かったか。バス-バリトンは、低い方の声域と声量が足りていない。気の毒なことに、前奏のトロンボーンがいっぱいいっぱいだった(その後ではとちってしまった)ことも影響したか、第3曲Tuba mirumの出だしで躓く-最初の部分の音が怪しい。。。テノールのエド・ライアンは声質が固めであまり好みではないが、声量もそこそこあるし良い歌手なのだろう。メゾソプラノは少しこもったような声質で、声量ももう少し欲しい。
それにしても、モーツァルト、いい曲書くなぁ。他人が完成させてここまですごいのだから、もし彼がきちんとこの曲を完成できていたら、どんなにかすごかっただろう。途中でちょっとゾクゾクしてしまった。
あまりにも早いスピードだったからか、最後の曲が終わっても、もう1通りやってもらわないと(第1曲の最後と第12曲の最後のメロディは同じ(歌詞違い)なので)状態であった。
有名な「大阪いいでっせ」は、今日の発音では長崎人が大阪を誉めている感じ。
「お~しゃ~か、いいでっしぇ(lsis)」