エサ=ペッカ・サロネン指揮、フィルハーモニア管弦楽団で、シベリウスのフィンランディア、レミンカイネンン、ピアノ、エレーヌ・グリモーでベートーベンのPf 協奏曲第5番「皇帝」。
フィンランディアはその美しいメロディに泣けるかな?と期待して(?)出かけたのだが、オーケストレーションがあまりにシンプルで、マラ6が聴きたくなってしまった。ちょっと、複雑系が欲しい、今日この頃。
皇帝は、一度エレーヌ・グリモーのピアノを聴いてみたくてこの演奏会に来たようなものだったが、マンションで知り合った女性が言った通り、私には向かない。細くて長い指は美しいけれど、なんとなく「神経質な皇帝」という感じだ。ルツェルンで聴いた、Lang Langの音はなぜあんなに美しかったのだろうか、と考えてしまう。第二楽章の雰囲気が、シベリウスと共通するような気がした。
後半はシベリウスのレミンカイネン。曲としても少々不気味な和音の感じも良いし、いつものコールアングレのお姉さんは大活躍(最後にサロネンからキスの賛辞を受けていた)だったし、堪能した。
また、第四楽章最後の部分のサロネンも、ロスで十分鍛えたのか、見せる(魅せる?)指揮だった。土曜日のGustavo-LA Philのサロネンの後継者-が再び楽しみになった。