rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

各国の超過死亡増加とコロナ感染症、ワクチンの関係

2023-03-24 23:14:16 | 医療

厚生労働省が2022年の人口動態統計速報を発表して、2022年は前年に比べて13万人多く死亡者が出ていた事、死者が前年に比べて著しく増加した月が2-3月、8月、12月と偏りがあった事などを記事にして、死亡者数の増加が新型コロナ感染症の死者数より遥かに多数であり、コロナ感染のみでは説明がつかない事からワクチンとの関連が示唆されることを推測しました。今回「超過死亡増加とワクチンとの関連」について、某政策集団から講演依頼をされたので、各国の超過死亡とワクチンとの関連なども含めてrakitarouなりの考察をまとめました。

2022年の前年比超過死亡が13万人であったという厚労省の速報と死亡者数の月別推移

 

I.  用いたデータについて

 

使用した資料は以前から公開されているOur World in Dataのものを使用しています。超過死亡の計算は各国で若干の差異はあるかも知れませんし、インドの様に公開されていない(人口が多すぎて速報が出せない)国もあります。厳密なものにはなり得ませんが、各国の傾向を比較する事は可能と考えます。またワクチン接種率は、3回目以降の接種傾向が各国で異なるため、初回の2回セットを終えた人口の%で比較しています。「コロナ死亡者数」については、新型コロナ感染症に感染し、発症し、重症化して死亡した「真のコロナ死亡」以外の「コロナPCR検査陽性で亡くなった人」が多数含まれている事が各国で問題になっており、日本においても第7波以降の大量感染においては、他の疾患で重症化し、PCR検査でコロナ陽性であったためにコロナ病棟に入院して亡くなった方がコロナ死亡の多数を占めている事は「明らかな真実」であるため、「コロナ陽性で亡くなった人数」という記載で比較図を作成しています。超過死亡の比較はプラスかマイナスかが重要なので0%に赤線を引き、20%の増加はかなり大きな増加(通常大災害がない限り±2%と言われるのでその10倍)なので20%増加ラインを緑にして各国比較しています。

II.  超過死亡の増加パターンが、国民のコロナ接種率によって異なる

 

今回の検討で明らかになった事は、各国ともコロナ感染症が流行し、感染者数、死亡者数の増加と連動して超過死亡数も増加している事です。しかし、ワクチン接種開始以降、コロナ陽性者の死亡に連動して超過死亡も増加するのですが、その増加程度が大きい国とそうでもない国に分かれる事が判明しました。南アフリカは国民のワクチン接種率が35%と低いので、ワクチン接種が開始されても超過死亡の増加程度があまり変わらないのですが、日本(83%)や韓国(86%)、オーストラリア(82%)は増加が大きくなっている様に見えます。ドイツ(76%)、英国(75%)、米国(69%)もコロナ陽性死亡が余り増えていない状況でもワクチン接種後の超過死亡の波が大きくなっている様に見えます(オレンジ色の〇)。

日本と韓国は国民のワクチン接種率は同様に高い。韓国は2022年初頭の極端なコロナ陽性死亡と連動した超過死亡の増加が目立つが、その前から超過死亡がプラスに転じて増加しつつあったことが解る。

オーストラリアは極端なロックダウン政策を取っていたが、2022年にコロナのブレイクがあったがその前から超過死亡がプラスに転じていた。

米国英国はコロナ陽性者の死亡と連動して超過死亡が増加しているが、2022年以降それに伴わない増加が目立つ。

ワクチン接種率の低い南アフリカはコロナ陽性者の死亡と超過死亡の増加が連動するのみに見える。

 

III.  コロナもワクチンも毒性の本態はスパイク蛋白で同じ

 

新型コロナ感染症が治癒してからも血栓症や神経障害など長期的に症状が継続するコロナ感染後遺症、Long Covid症候群と呼ばれる疾患群の本態はコロナウイルスのスパイク蛋白によって出現する慢性的な炎症である事が知られています。またコロナ感染後遺症と同様の症状を呈するワクチン後遺症も、ワクチンがコロナウイルスのスパイク蛋白をmRNAによって自分の細胞に産生させる事でそれらが全身の血管などに作用して出現することが解っています。

コロナ感染後遺症、ワクチン後遺症ともにアンギオテンシン変換酵素受容体を介したスパイク蛋白による毒性が原因であると既に報告されている。

 

つまり、ワクチン接種もコロナに感染する事も体の中で起こる障害は同じであると言えます。超過死亡の増加がコロナ陽性者の死亡増加と連動しているにもかかわらず、それだけで説明がつかないのは、不顕性感染であってもスパイク蛋白による血栓症や神経障害など他の死因でなくなる人がかなりいるためではないかと推測されます。優れた論説を数多く発表するThe Unz Review編集長のRon Unz氏は、超過死亡の増加はワクチンではなく、コロナ感染後遺症で亡くなるヒトが沢山いるからであるという論説を出しているのですが、ワクチン自体もスパイク蛋白によって同じ後遺症を起こすという事実を無視した意見と言えます。コロナ陽性の死亡者増加と連動して超過死亡も増加している事から、「超過死亡の増加は全てワクチンのせいである」は誤りと考えますが、不顕性であれコロナに感染してスパイク蛋白に接する事は、新たにワクチン投与された事と同等の抗原刺激を受けたに等しい結果になるはずです。ワクチン接種者の多くがコロナに感染、発症したことも事実ですから、コロナ陽性の死亡者増加と連動して超過死亡も増加した事は、コロナ感染に伴うスパイク蛋白による障害でその他の死因による死亡者も増加したと考えるのは自然であり、それ以前のワクチンによる複数回のスパイク蛋白抗原刺激が血栓症などの発症を容易にした事も考えられます。

米国のブースターワクチン接種から約5か月後に、コロナ感染症流行の波がないにも関わらず超過死亡が増加した事を受けて、Steve Kirsch氏は氏のサブスタックで英国の報告も含めてワクチンが血栓症や癌などを引き起こして人を死に至らしめるのに平均5か月を要し、これは統計的にも確証される、という論考を記しました。米英の2022年になってからのコロナ流行とは別の超過死亡増加の説明になっているかも知れません。

これらの結果から私は超過死亡が増加したのは、「新型コロナ感染症とワクチン接種両方の後遺症による死亡者増加の結果」だろうと考えます。

 

IV.  ワクチンによる心臓を含む全身へのスパイク蛋白沈着の病理学的証拠

 

以下にPalmer M氏らが2022年8月に発表したワクチン投与後に死亡した患者を病理解剖した際に見られた組織の免疫組織(酵素抗体法によるスパイク蛋白検出)所見を示します。ワクチンによって強制的に産生されたスパイク蛋白が体内の各組織、血管に沈着しえる事は紛れもない事実である事が解ると思います。

ワクチン注射部位の筋肉細胞で産生されたスパイク蛋白(茶色の染色)

ワクチン接種後の心筋に染色されたスパイク蛋白、右はコロナウイルスの本体を包む蛋白の染色でウイルス感染ではないのでスパイク蛋白しか染色されない。ワクチン心筋炎のHE染色像(右側、左は正常心筋像)

微小な動脈(左)と静脈(右)壁に染色されたワクチン接種後のスパイク蛋白(茶色)

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明らかになる新型コロナワクチンの問題点

2023-03-18 21:09:40 | 医療

ヒトゲノムの全解析を完了したのが2003年頃です。数万の遺伝子の存在が明らかになったのですが、それぞれがどのように活性化されるのか、しないのか、また個体によってどう変異するのかといった次の段階の解析(エピジェネティクスという)はまだ研究の端緒であり十分明らかにされてはいません。精子と卵子が結合するには数千万以上の精子と数百万の卵子から選ばれた一つが受精して個体が作られるという非常に慎重な選別、精製が行われます。それでも遺伝子の不完全さによる病気で苦しむヒトが沢山いるのが事実です。ウイルスの変異もいくつかのアミノ酸が変化するだけで感染力や毒性が大きく変わる事は新型コロナの株の変異を見ても明らかです。「神は遺伝子を扱うに当たっては、僅かの齟齬でも大きな問題が起き得るような設定をされた」と考えるのが論理的です。

核酸の構造を知って50年、ヒトゲノムの解析を終えて20年足らずの人類が思いあがって「遺伝子治療」となる「適当に作ったワクチン」を全人類に使うなどという「傲慢な暴挙」を行えば必ず大きな天罰が下る事は間違いないでしょう。

今回世界政府が全人類に行った人体実験の内容を列挙すると(1)使用したことがない遺伝子ワクチンを世界中の人類に一斉に使ってみる実験、(2)ワクチンで世界規模の流行病が制御できるかの実験、(3)細胞性免疫を無視して、中和抗体の量だけ注目して感染制御が成り立つかの実験、の3点になります。その結果として世界で新型コロナ感染症は大流行し、変異種が現れるたびに新たな流行の波が世界を襲った事で(2)は失敗であったことは明らかです。また前のブログで説明した様に(3)も失敗であり、世界中で血栓症やがんが増加した結果、超過死亡が増えた事から(1)については「人類史上最大の薬害発生」という結果が出る可能性が出てきました。

ワクチン自体の問題点としては(1)アレルギーを起こす抗原性物質の素材を使用していること、(2)自然消退する中和抗体を高く保つためにブースターと称して同一ワクチンを反復投与する初歩的な免疫機構をも無視した誤った投与法、(3)遺伝子ワクチンの特性として、ウイルスの毒性の根本原因であるスパイク蛋白を抗原に用いた事によるコロナウイルスに感染したと同様の全身への血栓形成リスク、神経障害やlong covidと称するウイルス感染後遺症と同様の長期障害をワクチンそのものがもたらすリスクがある事。生物の免疫機構の進化過程で存在した事がない「自己の正常細胞に異物蛋白を作らせ、それを自己の免疫細胞が認識して抗体を作らせる」という前代未聞のメカニズムを採用したことで「自己免疫疾患を誘発するリスク」「がん免疫を阻害するリスク」が生じてしまったことが挙げられます。これらの問題については前のブログで解説したのでここでは省略しますが、いずれも「超過死亡の異常な増加」という結果をもたらす原因になっていると考えられます。

そして今回明らかになってきたのが大量生産された工業製品としての遺伝子ワクチンの問題点です。私はメッセンジャーRNAという遺伝情報が本体である以上、少なくとも遺伝情報自体は99.9%正しい内容で製品が作られているだろうとタカをくくっていましたが、遺伝子の長さや核酸の配列自体から必ずしも正しくないものが製品に相当数含まれる事を知って唖然としました。タンパク質は二次構造であるアミノ酸の配列によって3次構造が決まって、それがサブユニットとなりいくつかのサブユニットが組み合わさり4次構造が決まり、レセプターや酵素といったそれぞれのタンパク質の機能が発揮されます。免疫細胞が反応する抗原性もこの4次構造に基づいて反応するので形が変わってしまうと抗原性も変化してしまう事はウイルスが変異することで抗体の効果が変わることからも理解できます。上図の右側はスパイク蛋白の4次構造を示しますが、いくつかのユニットが模型の様に合体して一つのスパイク蛋白を形作っていることが解ります。遺伝情報が適当でそれぞれのユニットが均一でない形であれば宿主側でできる抗体も正しいものにならず、また形によってはアンギオテンシン変換酵素に固着する度合いも変化しえる事が想像できます。

今回明らかになった事はワクチンのメッセンジャーRNAは、長さや内容が完全であるものが60-80%程度しか保証されていないという事です。つまり体内に打ち込まれて正常細胞が強制的に作らされる蛋白の少なくとも2割り程度は、何を作っているか解らない(多くはただのゴミだと思いますが)という事実です。わずかなスパイク蛋白の変異でもコロナウイルスの感染性、つまり血管壁などのアンギオテンシン変換酵素への親和性が変わる事が解っているのですから、作られたスパイク蛋白の中にはわずかでも強烈な血栓形成能を持つモンスタースパイク蛋白ができてしまう可能性が否定できないのです。不幸にして「ワクチン投与後1-2日で突然死される健常なヒト」があるワクチンロットに集中してでてきてしまうカラクリはこのようなメカニズムによるのではないでしょうか。上図は欧州医薬品局(EMA 米国のFDAや日本の厚労省PMDAに相当する)がファイザー社のmRNAワクチンから作られた蛋白をウエスタンブロット(蛋白の分子量を分析するクロマトグラフ法)にかけて予定される大きさの蛋白ができているか検証したものですが、そうでない結果が出ていたという報告です。

投与されたmRNAの中には長期に渡ってスパイク蛋白を生成し続ける可能性があるものや、細胞DNAに取り込まれてしまう可能性があるものも含まれているという報告がありますが、私はワクチンを投与しても血栓症やがんにならず、半年何も起きなければ取りあえずあまり心配しなくても良いのではないかと考えています。少なくともこれ以上世界の潮流に反して遺伝子ワクチンを打ち続けるのは止めた方が良い事は間違いありません。

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明らかになる新型コロナ感染症day0問題

2023-03-17 22:09:18 | 医療

2019年12月に武漢における流行で明らかになった新型コロナウイルス感染症が、実際にはいつから流行していたか(Day 0 問題)は、新型コロナウイルスの起源を知る上でも重要な事です。2020年の段階で、私は新型コロナ感染症が2019年12月以前から日本を含む世界で既に流行していただろうと考えていましたが、最近それらを裏付ける種々の証拠が明らかになってきています。特に共和党が下院で多数を占めるようになり、封印されてきた様々な不自然な事態、1月6日の議事堂襲撃事件の実像や新型コロナウイルスの起源、ウクライナ戦争の実態なども明るみに出て来つつあります。

今回は先日某所で開いた講演に使用したスライドを用いて明らかになってきたday 0問題についてまとめてみます。

 

武漢で2019年12月に致死性の高い新型肺炎が流行しているというアラートが出されて、2003年に流行したSARSになぞらえてSARSCoV-2として新型コロナウイルス感染症が定義され、遺伝子も特定された経過をNew England Journal of Medicineで発表された内容がこの図です。この時点で既にウイルスの発症は海鮮市場ではなく、一例目は2019年11月に既に感染していた事が示されています。

2020年6月のハーバード大学のDASHという情報誌に、2019年11月の時点で武漢の病院で例年のインフルエンザ以上の入院増加があり、何等かの感染症の流行が見られている事が病院周辺の交通量とGoogleなどのサーチエンジンデータ(明らかに米国諜報機関の情報と思われる)から明らかにされたいう論文を紹介しています。

同様に2020年5月のReutersの記事で、遺伝子変異の解析から新型コロナウイルスは2019年後半には既に流行していたいうロンドン大学の研究論文を紹介し、米国ニュージャージー州、ベルビルのメルハム市長は「私は2019年11月にコロナになった」と発表して物議をかもした事が日本でも報じられました。

この発表を裏付けるデータがこの変異系統樹で、日本でも一時報道されましたが、新型コロナウイルスにはスパイク蛋白の遺伝子がやや長く症状も重くなるL型と、短く症状が比較的軽いS型があるとされます。京都大学の上久保氏は、変異種系統解析から、日本各地において2019年12月にはS型が既に流行していたと科学的に考えられ、米国CDCの2019年末からのインフルエンザ様疾患の例年にない急増も早期のコロナ流行を捉えていたと考えられます。L型S型が分かれてゆく前の発症を考えると、2019年9-10月にはDay 0の初発例があると考えるのがサイエンスとしての論理的帰結であり、武漢で最初に流行したとすれば、当時世界中に100万人以上の中国人旅行者が自由に各国を出入りしていた事を考えると世界中で2019年末には新型コロナ感染症が流行していたと考えるのが論理的です。

2023年3月16日のFoxnewsは前CDC所長のRedfield氏の議会における証言を紹介し、CDC(米国政府)は2019年9月にはコロナウイルスの感染を認識していた事を明らかにしました。

米国は2014年から国立アレルギー感染症研究所(アンソニーファウチ所長)の予算でEcoHealthアライアンスという組織を通じて武漢ウイルス研究所に米国では禁止されているウイルスの機能獲得研究をアウトソーシングし、コロナウイルスのスパイク蛋白の配列を遺伝子組み換え技術を用いて変異させ、ヒト細胞に感染可能なコウモリ由来のコロナウイルスを完成させました。それは2015年発行のnature medicineに誰でもアクセス可能な状態で発表されています。そしてその技術は中国のみならず、米国の科学者も共有している事が共著者の所属内容から解ります。

中国政府は米国政府と同様2019年9月には新型コロナウイルスの流行を察知し、遺伝子型も知った上でワクチン開発を開始したと考えられます。公表された2020年1月が始点では4月からのワクチン臨床試験は時間的に不可能です。武漢は江沢民派の巣窟(武漢ウイルス研究所も)であり、習近平としては危機感を持って早期に対応を始めたと考えます。武漢に対する徹底した冷酷なまでのロックダウン政策も政治背景を考えると理解できます。

またワクチン大魔王のビル・ゲイツ、世界経済フォーラム主催の新型コロナウイルスがパンデミックを起こすシミュレーションEvent201がその後新型コロナ感染症の世界流行集計基地となったJohns Hopkins大学で2019年10月に開催された事も偶然ではないでしょう。

これらの事実から結論として考えられるのは、2019年9月頃に武漢研究施設で人工的に作られた新型コロナウイルスが事故か意図的かは不明ながら施設外に流出、世界に拡散された事。この事実を米中首脳部は早期に知り、対策を立てた。ただし、生物兵器研究から生まれたウイルスが蔓延したという不都合な事実を隠すため、一般国民には自然発生の新型コロナウイルス感染症が、2020年になって流行しだした事にして、感染症対策としては非科学的であるロックダウンや、人類に使用したこともない遺伝子ワクチンの強制的一斉投与の方向に政策を向けたという事ではないでしょうか。

日本のメディアは責任追及を恐れて不都合な事実を一切伝えようとはしないでしょうが、欧米ではワクチンの製品としての不完全性を含め次々と新たな事実が明らかになってきています。次回は工業製品としてのワクチンの問題についてまとめます。

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病院で何が起こっているか?

2023-01-14 11:39:01 | 医療

2023年になってから新型コロナ感染症陽性者数、そして陽性者の死亡者数が増加しています。また救急搬送される人の数、救急車を呼んでも搬送先が見つからない、所謂「搬送困難例」も増加しています。元気に暮らしている人には特に問題ではありませんが、病気の人、及び医療関係者には深刻な事態です。

 

I.  問題の根源は「感染症2類にこだわる愚かさ」

 

社会の営みは「法」に従って行われます。しかし所詮人間が作った「法律」に完璧なものなどありません。法が作られた根本理念は「法の淵源」といって法律学を学ぶ1時間目に教わる内容ですが、法の理念に基づいて作られた条文も、全ての社会状況に適合するものではないので、運用する段階で適宜変更する必要があります。しかし法は現場でそれぞれ勝手に変更できないので「政令」などの形で柔軟に変えて行く必要があります。「新型コロナ感染症」も法律上の扱いは指定感染症として、感染症の患者に対する医療に関する法律に従う事になっていますが、それを2類相当にするか、5類相当にするかで大きく扱いが異なるのです。2020年初頭のまだ疾患の本態が不明で、わずかの人しか罹患していない状態で「2類相当」は妥当な扱いですが、既に数人に一人は不顕性を含めて感染の既往があると考えられ、感染力が強い割りに重症化は少ないことが明確な「新型コロナ感染症」を2類相当にし続ける行政の怠慢で、数多くの弊害が現場で起きている事に国民はもっと怒りを表明するべきです。

しかし、医療現場、病院で何が起こっているかを正しく伝えるメディアが皆無(何故かは不明、今までコロナを煽り続けた後ろめたさか?)なので、ここで説明します。

 

II.   どこの病院も満床になる理由

社会から隔離するべき少数者がホテルにいる事自体が異常と考えない不思議?

以前も説明したことがありますが、本来「隔離」の意義は、多くの非感染者に対して、少数の患者から病原体が暴露する事がないようにするためです。「隔離」という自由を奪う人権侵害が許されるのは「公衆衛生上の止むを得ない正統な理由」があるからです。決して「慣例による惰性」で行ってはならない物です。現在の新型コロナ感染症は感染力が強く、軽症者が多く、重症化率、死亡率が少ない事は異論がない事実です。それなのに一般病床とは異なる「隔離」が必要な2類相当にこだわった結果が図の下の現在の状態であり、「重大疾患の少数の患者」という範疇を超えた患者が隔離を強制され、一般病院の病床が制限されて救急患者の受け入れが困難になっているのです。また発熱を伴う救急患者は「コロナでなくても」コロナを疑って検査が必要であり、「コロナ病床が満床」、或は「救急外来自体がコロナ対応中」であれば断らざるを得ないのです。結果として「救急患者のたらい回し」「十件以上の病院に断られて受け入れに2時間」といった事態が全国で生じているのです。

 

III.  コロナ陽性で死亡者数が増加する理由

感染➡重症化➡死亡という経過ではない「死亡者だけが多い」不思議

 

問題となる感染症の感染力が限られていて、国民全体に占める感染者がごく少数である場合、あらゆる疾患で入院してくる患者さんに占める当該感染症の感染者(発症の有無に限らず)の割合も少なくなります。

一方で、重症や死亡は少ないながら、国民の多くが既往を含めて感染してしまうほど感染力が強くなったらどうなるでしょう?一般の疾患で入院してくる患者さんに占める感染症陽性の割合は当然増加します。特に現在の感染か過去の感染か区別がつかないPCRを未だに判定に使っている日本の場合、発熱の患者がPCR陽性でもこれが現在のものか、既往か判定がつかない(感染後数ヶ月は陽性で出る)事例が頻繁に起きています。自院でPCRを行っている場合は、増幅回数(ct値)のどこで(何回増幅した状態で)陽性化したかである程度判定できますが、プラスかマイナスでしか結果が出ない所では全て陽性者扱いとなってしまいます。結果、検査陽性者はコロナ病棟に入院せねばならず、別の病気が悪化してなくなった場合も「コロナ陽性者が死亡」として扱われ、「感染症自体の重傷者が少ないのに、死亡者だけは沢山いる」という現在の不思議な現象がおきてしまうのです。

 

日本は一体いつまでこのような茶番を続けるのでしょう?

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失敗に終わった地球規模の人体実験

2022-12-28 18:27:00 | 医療

新型コロナ感染症の流行が始まって約1年が経過した2020年11月に拙ブログでワープスピードで開発されて実際に全世界のヒトに投与されようとしている遺伝子ワクチンについて、「地球規模の壮大な人体実験が始まる」と警鐘を鳴らしました。第二次大戦におけるナチスや日本の731部隊などの「非人道的な人体実験の過ちを繰り返してはならない」として、医学的な人体実験に対する倫理基準として1947年にニュルンベルク綱領が明文化されました。また世界医師会によって1964年にヘルシンキ宣言が採択され、「人間を対象とする医学研究の倫理的原則」が定められ、少なくとも被検者となるヒトは、その実験のリスクや自由意志による参加を十分な説明の後に納得した上で参加する事が定められています。

厚生労働省はヒトを対象とする医学研究についての倫理指針を非常に細かく定めておりこれに沿って、医学研究を行う研究者は各施設の倫理委員会の審査を受けて種々の医学研究を行ってきました。しかし、人類にまだ使ったこともないできたての「遺伝子ワクチン」を実験的に使用するにあたって、WHOも各国政府も一切の倫理的検討は行いませんでした。またこれが危険な人体実験であることは世界中の心ある医学者達が声を挙げたのですが、SNS上でBANされることで拒絶されました。ワクチン使用のリスクについても被検者である世界中の人達に十分説明することはありませんでした。製造者である製薬会社はこの実験を行うにあたって「製造者責任は一切問われない」という免責事項だけは明確にして実験が開始されたのでした。

 

I.  新型コロナウイルスワクチンを用いた地球規模の人体実験の内容

 今回の人体実験では以下の内容について実験が行われました。

 

1)遺伝子ワクチンを世界中の人類に使ってみる実験

2)ワクチンで世界規模の流行病が制御できるかの実験

3)細胞性免疫を無視して、中和抗体の量だけを注目して感染制御が成り立つかの実験

 

II.  感染症を制御する仕組み概説

実験の各検討項目について結果を見る前に、感染症を制御するヒトの免疫機構について概説します。本当はもっと複雑系ですが、ごく大まかに図示すると以下の様になります。

1)細菌感染症

細菌感染は、皮膚や粘膜の外側にいる細菌が、本来無菌である体内に侵入して、増殖することから「感染」が始まります。免疫系が健全であれば、T cellなどの細胞性免疫が異物を認識し、B cellに命じて抗体を作らせて共同で細菌の駆除を行いますが、組織障害がひどくなると重症化して死に至る可能性もあります(敗血症、多臓器不全)。

 

2)ウイルス感染症

ウイルスは宿主の細胞内に侵入して増殖すると感染が成立します。感染しても発症しなければ何の症状もない可能性があります(C型肝炎ウイルスのキャリアとか)。ウイルスが増殖して免疫が反応すると種々の症状が出て発症します。その免疫反応が大きすぎて、宿主の細胞や組織の損傷が大きくなると重症化して死に至ることもあります。新型コロナウイルスによる肺臓炎で呼吸不全になる場合もこれにあたります。

 

3)今回のワクチンを使った実験

今回の実験ではワクチンを複数回打って疑似感染を起こし、感染が起こる前から多量の中和抗体を体に作らせて、「感染を防ぐ(発症ではなく)」試みがなされました。感染の診断にはウイルス1個でも反応してしまうPCRが用いられました。PCRを発明したノーベル賞受賞者のキャリー・マリス博士は、「感染症のスクリーニングにPCRを用いるのは適切ではない」と専門家として警鐘を発しましたが無視されました。

 

III.  それぞれの検討項目の実験結果

 

1)遺伝子ワクチンを人類に使ってみる

〇 急性障害 アナフィラキシーは繰り返し投与においても危惧されたほど多くは見られなかった。

〇 中期的障害 血栓症、免疫障害、神経系の障害、がんの増加などが徐々に報告数が増えている。これらは前回のブログで取り上げた通り。

〇 長期的障害 レトロトランスポゾンによるRNAの遺伝子への取り込みや不妊などへの長期的影響については5-10年の経過を見ないと分からない。

 

2)ワクチンで世界規模の流行病が制御(抑え込み)できるか

人類の歴史において、流行病をワクチンで制御できた例はありませんでした。多くは集団免疫を獲得して自然に収まるか、公衆衛生の発達で流行自体が収まりつつあった時にワクチンも開発されたといった天然痘の様な例はありました。今回初めてワクチンを世界の人達に投与して、流行を抑える実験をしてみましたが、明らかに失敗ワクチンを打てば打つほど、変異種が出現し、次の流行波が大きくなって感染者が増加することが実証されました。

 

3)中和抗体の量を考慮するだけで感染を防ぐことができるか

感染症の免疫機構は感染しても発症しなければよく、発症しても重症化しなければ良い。細胞性免疫が健全であれば、感染してから中和抗体を作って発症を防ぐことができる(ワクチン1回投与で70%の発症予防、2回投与でプラス10%程度)であることは新型コロナウイルスにおいても証明されました。やはり重要なのは細胞性免疫が健全であることであり、液性免疫の中和抗体の量だけでは、中和抗体の有効期間が次第に短くなってゆくことが立証されただけで、感染流行をコントロールすることは不可能であると解りました。

失敗から学ぶ事の大切さとその戦略という講義

今回の倫理審査も通していない地球規模の人体実験はどうも失敗であったと言えるのではないでしょうか。ハーバード大学のAmy C Edmondsonは失敗から学ぶというレクチャーにおいて、失敗は「予防可能な失敗」「複雑な失敗」「チャレンジの結果としての聡明な失敗」に分かれると説明しています。我々(日本人)はこの絶大なる実験失敗から何かを学び取ろうとしているでしょうか。まさか失敗にすら気が付いておらず、しかも何も考えていないなんてことは??

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神が予想しなかったワクチン

2022-12-23 22:38:12 | 医療

I.  神が予想しなかったワクチン

以前ブログで本来人間が持っている能力、感染や怪我を治すといった治癒力を助けるものは間違いなく「良い医療」だけれども、それを超えた医療(神の予想を超えた医療)は恩恵を受けているヒトには「善」であっても人類全体、或いは未来の人類にとっても「善」と言えるかは分からないという論説をしました。例としては不妊治療、透析、臓器移植、遺伝子治療などが挙げられます。ヒトを含む哺乳類は長い時間をかけて現在の「免疫」を含む生理的機能を獲得してきました。自然や外敵の状態に適合するために何等かの「変異」が体に起こり、それが生存に適していれば生き残って次代に遺伝的に受け継がれた結果、現在の我々があるのです。これは「神による選択」と言っても良い、この能力を助ける医療は「神の予想した医療」と言えるのです。しかし、この長期間かけた「適者生存」の過程を飛ばして本来持っている能力に逆らう、或いは全く異なる「非生理的」な事を施せば体が適応できなくなる、不都合が生ずる、という事は医学的・科学的素養の有無に関わらず誰でも理解できる事柄です。

 

人類は体内に侵入した細菌やウイルスなどの「異物」を免疫によって排除するシステムとして、免疫細胞が異物を認識し(認識できる種類は1012あると言われる)それに対する抗体を作らせる「免疫システム」を長い期間かけて獲得してきました。しかしその異物を「自分の正常細胞」に作らせて、「自分の正常細胞が作った異物」を自分の免疫細胞が認識する、というシステムは進化の過程で一切存在しませんでした。例外的な事例として「がんになった自分の異常細胞」が作った蛋白を「排除すべき異物」と認識する「がん免疫」(下図)が発達してきました。

がんの遺伝子変異によって作られる蛋白を異物と認識するがん免疫のしくみ

 

皮膚や腸などの上皮細胞、血液、骨を含む全ての細胞は日々新たな細胞に入れ替わっていて、神経細胞など一部の再生困難な細胞を除いてヒトの体は数年で全ての細胞が入れ替わっていると言えます。腸粘膜などは大抵の下痢が3-4日で治る様に、数日で全ての粘膜が入れ替わります。その多数の新たな正常細胞の中で、一部は出来損ないの癌細胞、毎日数千個の癌細胞が生まれると言われています。しかしそれらの癌細胞は「正常な免疫力」があれば「異物」と認識されて「がんとして定着・増殖」する前に排除されるのでヒトは癌にならないのです。

 

ところが、外から与えられた超多量のmRNAによって、自分の正常細胞が体の至る所で「抗原となる異物蛋白」を作り始めたら、自分の免疫細胞はこの「正常細胞」をどの様に認識するでしょう?人類進化の過程では「ワクチンによる正常細胞による抗原産生」などという事態は想定していなかったので、当然免疫細胞はこの異物を産生している「正常細胞」を「排除すべき対象」「癌細胞」と認識すると思われます。ワクチン接種後の種々の体調不良の原因の一つです。

私のブログで「がん免疫」について説明した際、がん細胞も元は自分自身であり、分身の様な物なので、自分自身の免疫にやっつけられない様に自己の免疫を抑制する物質(PD-L1)などを出す事を説明しました。そして免疫細胞側の受け手である(PD-1)やPDL-1を、「抗体で抑制解除をする薬剤」が、本庶先生がノーベル賞を取ったオブジーボなどの画期的な抗ガン治療剤であり、現在多くの癌治療に用いられていることを紹介しました。このPD-L1は様々な正常抹消組織にも発現して、免疫反応の制御に使われていますが、mRNAで異物を作らされる体中の正常細胞も免疫に攻撃されないようPD-L1などを発現するでしょう。すると本来排除するべき「数千個のがん細胞」もこの異物を作る超多量の「正常細胞」が発するPD-L1によって免疫をすり抜ける可能性があると私は考えます。

がん細胞が出すPD-L1は正常細胞も自己の免疫細胞に攻撃されないよう持っている

 

II.  科学論文に記されたワクチンによる免疫機構の障害

Sneffらは2022年2月の論文で、新型コロナのmRNAワクチンによって、新型コロナウイルスが自然感染した場合と全く異なる免疫反応が惹起されることを示しました。ヒトは1型インターフェロンによって感染、腫瘍、自己免疫疾患などの免疫調節、主に増殖のコントロール(TRAIL=tumor necrosis factor-related apoptosis ligandを介して)を行う事が知られています。しかしワクチンで使われたmRNAが、通常使われるuridineをpseuduridineに変えたことによって、本来1型インターフェロンが誘導されて増殖抑制が行われる過程が阻害され、いつまでもmRNAの機能が保持されてしまう事が示されました(この不具合について、ファイザー技術陣は時間が限られていたので少々の不具合は修正しきれないとインタビューで語っていた、と論文内で示されている)。1型インターフェロンの障害は癌免疫の低下にもつながります。結果通常は数時間で分解、不活化されるmRNAが、2週間以上も細胞内で蛋白を作り続けるようになったのです。またホスト細胞でワクチンによって作られた大量のスパイク蛋白と共にエクソゾームやmicroRNAという余分な成分が体中のあらゆる細胞に影響し、神経変性疾患、ベル麻痺などの障害、心筋障害、DNA修復障害、発がん性にも関与している可能性が示されました(上図 黄線部)。

 

また2022年10月に発表された論文で、AfsharらはVAERSほか多くの論文に報告された全身に現れたワクチンの副作用をまとめています(下図)。

コロナワクチンによって身体各所に惹起される副作用まとめ

 

III.  2022年の超過死亡増加の傾向について

 

2022年12月20日、厚労省は本年10月までの日本の人口動態速報を発表しました。それによると、2022年1月から10月までの全死亡者数は、2021年の同期間の死亡者数より93,853名(7.9%)増加しました。昨年の11月まで遡って1年間の死亡者数増加はその前の年、同期間よりも99,045名(6.8%)増加しました。通常前年との死亡者増減は大きな天変地異や戦争、疫病がない限り、せいぜい1-2%が常識です。10万人も死者が増加しているのは明らかな「異常事態」です。

以下に月毎の死亡者数の前年との比較図を示しますが、一般的に冬季に死亡者数が増加するのは例年通りなのですが、2-3月8月に突出して死亡者が増加している偏りがあることが明白です。これはこの時期に特別な事が起こった事を意味します。新型コロナ感染症の死亡者はこれほど多数ではありません。一体何が死亡数を押し上げたのでしょう?

厚労省の人口動態統計速報から(3月、8月の異常な死者増加は自然ではありえない)

 

年齢毎の死亡者数推移は、5か月前までしか発表されないので、最新の2022年1月から6月までの年齢別死亡者数の集計を前年同期間の年齢別集計と比べてみると、今年の死亡者(青線)は65歳以上の年齢層で昨年よりも増加していることが解ります。これは癌を含む成人病の好発年齢でもあり、ワクチンを追加接種した年齢層と重なるとも言えます。

年齢別の死亡者数推移 昨年との比較 (65-95歳の年齢層で増加)

 

超過死亡の増加は日本だけではありません。以下のグラフに示す様に世界中で超過死亡が異常に増加しています。

コロナが流行しはじめてから、世界中で超過死亡が増加しているが、2021年の春以降がどの国も積算で増加が多い。

 

IV. 実際の死因は何が増えているのか?

私は年間500例以上の自分の病院で死亡判定された診断書、検案書(診察24時間以内の死亡または心肺停止で運ばれて死亡)をカルテや死亡時のCT(Autopsy imagingと言い、解剖の代わりに死亡原因究明のため全例に行う)で確認をしています。全国ではこの1年で救急搬送の数が1.5倍に増加、それも軽症でなく重症や自宅での心肺停止が増加している印象があります(いずれ近々死因について全国集計が出るでしょうが)。

まず増加しているのは肺梗塞などの血栓症、これはCTでも分かり難いので実際の診断書では「不詳の内因死」による突然死と扱われる事が多いです。そして腸管血栓症による敗血症、脳梗塞、これらはワクチン接種後の血栓症の増加と関連があり(ワクチン接種と血栓症の関連については既に500以上の論文がある)ます。そして季節を問わず増加しているのが「初診時からの進行癌」「治療中突然進行が早まって死に至るターボ癌」です。現場を知らない疫学者が「進行癌の増加はない」とガタガタ震えながらワクチンとの関連を必死で否定していますが、いずれ隠し切れなくなります。なぜなら世界的にこれらが増えているのは真実だからです。

 

V. それでもワクチンを打ち続ける日本?

 

Our World Dataの統計で、各国のワクチン接種状況が解りますが、初回接種(2回)が終了した後、半年後以降のブースター接種を示した統計では、日本(韓国や香港などアジアの国もですが)は突出して、狂った様にワクチンを撃ち続けている事が解ります。

どうも初回2回目までのワクチン接種で、各国はワクチンは健康によくないと解り、日本以外の国は2021年の冬からブースター接種率は横ばいですが、西側諸国では日本だけがワクチンを打ち続けています。

日本は世界から笑いものにされていないか?

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癌治療の新しいトレンド

2022-10-26 18:34:37 | 医療

2022年10月20日から22日に神戸で開催された第60回日本癌治療学会学術集会に参加してきました。発表者と座長は現地参加ということで久しぶりに関西に出向くことができたのですが、往復の新幹線は平日ながらほぼ満席で「コロナ後」の回復に向けて日本はやっと本格的に動き出したかなと実感しました。

そのような中で専門の泌尿器科の学会に参加するだけでは分からない「医療界全体の癌治療のトレンド」が外科内科を問わず解るのがこの学会の利点なのですが、今回の学会に参加して感じた新しい癌治療全体のトレンドを備忘録的に記しておきます。

 

1)  遺伝子パネルによるがんの個別化治療

 

ヒト全ゲノム解析が終了してから、個体やがん細胞の遺伝子異常を網羅的に解析して、その細胞の遺伝子的特徴や弱点に合わせて薬剤を選択してゆこうという試みが全ての癌領域で試みられています。一部は既に実用化されて癌の根治までは行かなくても薬剤の有効性判定に利用されています。遺伝子診断には大きく分けて(1)腫瘍細胞自体の診断<病理組織による>(2)宿主・個体の遺伝的異常の診断<採血、白血球や口腔粘膜細胞採取による>(3)血液内の断片化された遺伝子の抽出による<リキッドバイオプシー>に分かれますが、それぞれが一部実用化されつつも発展途上という印象です。

 

2)  免疫治療強化に資するサルコペニア予防と栄養、運動

 

免疫治療と言うと、20年前までは膀胱癌のBCG膀胱内注入療法の様に化学療法よりも効くという例外的事例を除いて、有効率10%程度、或いは殆ど気休めという「キワモノ」扱いでした。ところが日本人の本庶佑氏の2018年ノーベル医学・生理学賞受賞につながった免疫チェックポイント阻害剤(以下ICI)が実用化されると、ほぼ全ての癌腫で有効であることが解り、進行癌の治療の中心に免疫療法が位置づけられる様になりました。特にICIと分子標的剤という細胞に特異的な働きを促すサイトカインという物質をブロックする薬を組み合わせると単独使用よりもより効果が出ることも解りました。私も自分の進行癌の患者さんにこの治療を行って、疼痛管理のために一日40mgのモルヒネを必要としていた状態から麻薬0の状態まで改善した例をいくつも経験しています。

 

ICIはがんになった患者自身の免疫細胞が自分の分身とも言える癌細胞を「非自己」と認識して排除する「がん免疫」を無限に強化する薬です。元々自分自身であった癌細胞のわずかな正常細胞との違いを認識して排除する機構が「がん免疫」なので、それを無限に強化する段階で自分自身の正常な細胞まで排除してしまう「自己免疫疾患」を起こしてしまうリスクがあります。また免疫機能が健全でないとこのような複雑な「がん免疫」を保つ事は困難です。(だから不必要な武漢株の中和抗体を全力で作らせるコロナワクチン、しかも自分の細胞に非自己のウイルス蛋白を超大量のmRNAを注入して強制的に作らせるコロナワクチンは自己の細胞を非自己と認識させてしまうリスクはないのか?という話題はまた別の所で)

 

ヒトの免疫能を健常に保つ要素は「栄養」「総合的体力」「精神的健康」であり、筋肉量の低下を示す「サルコペニア」、体力気力などの低下を総合的に表す「フレイル」、骨量低下を示す「オステオペニア」といった事の予防が免疫治療時代の癌治療で重視されるのは当然の事と感じます。以下箇条書き的に今回の学会で有用と思った物を記します。

 

〇 がん患者における栄養評価・炎症反応評価が術後回復力、長期予後に関連した。血中コリンエステラーゼとアルブミン値が栄養指標に有用であった。(福井大学 廣野氏)血清クレアチニン/血清シスタチンC比がサルコペニアインデックスとして有用。好中球/リンパ球比、アルブミン値、CRPが予後に反映。(群馬大酒井氏)

 

〇 サルコペニアと免疫。 CTで骨格筋インデックス(SMI)を測定し、低下しているとICIの効果が減った。(九州大学 胡氏)腸腰筋体積インデックス(PMI)が分子標的剤の効果と相関。(札幌医大 大須賀氏)カヘキシア(癌による身体異化)で出現する血中循環断片化DNA(super long fragment)が癌に伴う慢性炎症を反映。(日本医大 園田氏)サルコペニアで癌増殖を抑制する血中miR-133bが低下し、運動療法で増加した。(京都府立医大 木内氏)

 

〇 がんと腸内細菌叢。 がん免疫療法効果と腸内細菌叢が関連。(九州がんセンター 庄司氏)サルコペニアを予防する腸内細菌叢調整。(京都府立医大 榊田氏)歯周病の原因菌Fusobacterium属が食道がんの進展に関与。(熊本大学 馬場氏)同じくF. nucleatumが大腸がんで増加。Akkermansia属、Bacteroides属の一部が腸内にあるとICIの効果が増強される。(慶応大学、他グループ)

 

〇 免疫療法と化学療法。 化学療法は免疫細胞も障害するので免疫治療にはマイナスと考えられてきたが、がん免疫に適さない不要な細胞を除いてがん免疫に集中できる細胞を増やす環境を整えるのであれば却って化学療法後の免疫治療の効果があがる。GC化学療法後のアベルマブ維持療法が効果的である理由になり得る。(東京大学 垣見氏)

 

以上

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ワクチン反復投与は減感作療法?

2022-08-12 23:05:36 | 医療

 新型コロナ感染症の第七波は増加の勢いは止まりましたが、感染者数はまだ徐々にしか減少が見られません。高齢感染者には一部重症化する方も出始めています。ここで政府は、「感染予防効果は少ないが、重症化リスクは下げる」という名目で現在は存在しない2年前の武漢株に対する新型コロナワクチンの4回目接種を推奨し始めました。後に紹介する前長崎大学熱帯医学研究所教授の池田正行氏のブログで指摘されている様に、海外ではブースター接種を重ねるほど次の変異株の感染者、死者が増えている事実を政府もメディアも一切報じません。真の愛国とは国民の利益になる事を怖れずに表明することです。政府、メディアに愛国心はあるのでしょうか。

100万人あたりの新規患者数は日本と共に韓国の増加が著しい  100万人あたりの死者は欧米よりも少ないながら日本、韓国とも増加傾向 インドの少なさに注目。

 

同一ワクチン反復投与は減感作療法ではないのか?

 

 喘息や鼻炎、皮膚炎など日常的な刺激(抗原)に対して強いアレルギー反応を起こしてしまう免疫異常に対して、アレルギー源となる物質を少量ずつ繰り返し与えて、体を慣らすことで強いアレルギー反応を抑える治療を「減感作療法」と言って昔から行われています。

抗原の反復投与に対する様々な免疫反応 (Divangahiら2021年の論文から改編)

 全く同じ抗原であるワクチンを短期間に繰り返し投与する事は今まで行われてきませんでしたが、それは免疫が異常反応を起こす可能性があり、しかもどのような反応か予測がつかないという「危険な医療行為」だからです(上図参照)。哺乳類の免疫機構は複雑であり、抗原に対してどのような反応を示すかは原則的には同様でも細かい部分には個体差もあります。抗原の反復刺激に対して起こる免疫応答は図の様に様々ですが、どれが起こるかは予測不可能な部分があります。当初2回連続でワクチン接種を行ったのはbのpriming効果を期待して大量の中和抗体作成を狙ったからで、3回目以降はcの学習的な増強を期待したものです。しかし実際には抗体の持続期間は短縮してきており、dの状態が起こりつつある様に思われます。抗原刺激が却って免疫を弱めてしまう機序として、抗体依存性感染増強、や抗原原罪、免疫寛容といった現象が報告されていますが、簡単に説明すると以下になります。

 

〇 抗体依存性感染増強(ADE):不適切な抗体とウイルスが結合して却って細胞にウイルス感染が起こりやすくなる現象。1回の感染や抗原暴露でも起こる。

 

〇 抗原原罪(Original Antigenic Sin):初回の抗原暴露による強い反応によって、類似した抗原にその後暴露しても適切な抗体が作られず、免疫が正しく反応しない現象。1回の感染や暴露でもおこり得る。

 

〇 免疫寛容(Immune Tolerance):特定の抗原に対して免疫反応が抑制、欠如した状態。繰り返し抗原に接することで過剰反応を抑制する機構として働く。減感作療法として応用も。

 

 長くなるので全文を引用はしませんが、前長崎大学熱帯医学研究所教授の池田正行氏は、私も参考にしているCorona World dataを用いて、論文の形で追加接種をした国ほど感染者、重傷者が増加している事実を報告しています。「追加接種さえしなければADEは阻止できた」の回では、

(引用開始)

冷静にデータを見てワクチンを止めときゃいいのに、またまたパニックになって、何はともあれ・何が何でもPCR→人工的に感染爆発作成→何はともあれ・何が何でも追加接種→ADE。発症(感染)予防効果がないのに重症化予防効果をでっち上げて、追加接種をどんどん推進したら死亡がどんどん増えた。それは紛う事なきADEでした。それを裏付ける証拠はADEが起こらなかった、バングラデシュパキスタンガーナナイジェリアエチオピアといった国々の死者数の推移のグラフをご覧なさい。そしてそれらの国々の接種率を、かつての感染コントロール優等生国のそれとを比べてみてください→追加接種率の比較追加接種さえしなければADEは阻止できていたのです。

(引用終了)

と追加接種による負の効果を証拠を付けて紹介し、またADEの他に抗原原罪の可能性もの回では

(引用開始)

免疫系が病原体に最初に出会った時の記憶に固執し、変異株感染時に柔軟で効果的な反応ができなくなってしまう現象が「抗原原罪 (original antigenic sin)」です。(中略)
抗原原罪の作用機序では、抗体が感染症から守ってくれるとは限らず、むしろ新規免疫の獲得を抑制し、変異株に対する感染防御を脆弱にします。ADEとはまた別の仕組みで、ワクチン接種が逆にウイルス感染を促進してしまうという事で す。現行のコロナワクチンは武漢型コロナウイルスのスパイクタンパクをベースにデザインされていますが、現在この株のウイルスは既にほぼ収束しています。 初期の武漢型などの特定の株の特定のタンパクに対して偏った免疫は現在流行中の株、または今後登場するであろう変異株に対する防衛をむしろ阻害しかねませ ん。コロナワクチンを大量接種した国でコロナウイルスの感染爆発が起きている原因は、ADEに加えて抗原原罪の機序も考えられるのではないでしょうか。(ワクチンと抗原原罪 荒川 央 2021年11月22日 より抜粋

(引用終了)

と効果のないワクチンを漫然と続ける危険を指摘しています。

ブースター接種、欧米は50-60%で実は止めてた。賢いインドは遠に止めている。調子に乗ってブースターをした日本、韓国の現在の惨状はどうであろう。ブースターをより早期に行っていた韓国は日本よりも超過死亡も多い。

 

 自分の細胞に無理やり非自己の抗原を超大量のmRNAを使って作らせる事は、感染対処に限らず、がん免疫を含む自然の免疫系を狂わせる可能性があります。コロナワクチンの接種が勧められてから、治療中の癌が急速に進行したり、悪性度の高い高齢者の癌が増加している事は以前指摘しました。私の病院では半年に1例程度であった肝内胆管癌による死亡が月1-2例と増加しています。他にも悪性度の高い手術不能の尿路上皮癌が月1例は見つかります(これも半年1例くらいだった)。これは全国的な傾向と思われ、この1年の超過死亡の増加傾向を見ても明らかであろうと思います。私も自分が診ているがん患者さんには繰り返しのワクチン接種は危険だから止める様に説明して、信頼してくれている患者さんは納得して接種を止めています。皆さんはあと何回追加接種を続ける予定でしょうか。

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新型コロナ・オミクロンBA.5流行とワクチンの効果

2022-07-25 18:47:57 | 医療

しばらく新型コロナ感染症の話題についてはブログで取り上げてきませんでした。それは2020年の3月の時点で、私が科学的事実に基づいて判断した様に「新型コロナで人類は滅びることはない」「豚インフルエンザと同様にある程度皆が感染して集団免疫を持つことが収束につながる」という結論が揺るぎない事実だと既に証明されたからです。mRNAワクチンという人類が使用したことも、それで感染症を抑えたこともない「未知のワクチンの危険性」について警鐘を発しましたが、それについても正しいという結論が出ています。だから結論の出ている話題について、ニュースの度にブログで取り上げる必要もないと感じていました。異論を感ずる方もおられるかも知れませんが、封じ込めで一時世界の手本の様に持ち上げられたニュージーランドやオーストラリアは現在人口あたりの感染率、死亡率共に日本を大きく上回り、世界でもトップになっています。

(引用開始)

 【ウェリントン・ロイター=共同】ニュージーランド保健省は22日、16日までの1週間に死亡した新型コロナウイルスの感染者が151人に上り、死亡率が過去最高水準となったことを明らかにした。過去24時間では26人が亡くなり、全員60歳以上だった。

(引用終了)

100万人あたりの新規コロナ感染者数(左)と死者数(右)ニュージーランド(青)オーストラリア(緑)は日本(茶)と比べても現在ダントツに多い。

 

I.  今までで一番大きい第七波

 

初期の武漢株から始まって、α、デルタ、オミクロン(BA1.2)など変異株が流行する度に感染力が強くなり、反比例するように毒性は弱まってきました。感染力が強いと言う意味は、宿主細胞へ侵入しやすく、宿主細胞内での増殖が速いという事であり、侵入経路に近い所、経気道的であれば咽頭や上気道で感染して増殖するという事です。結果、潜伏期間は短くなり、宿主の免疫反応も侵入経路に近い所で起こるので肺の奥深くで重篤な免疫反応が起きて呼吸不全や肺臓炎といった重篤な症状を呈さずに回復に向かう事になります。BA.5株というのはいままでより一層感染力が高いということなので、潜伏期間もインフルエンザの様に1-3日症状も軽く、重傷者が少ない傾向にあります。一気に患者が増加して急速に収束するという経過を辿ることも、今まで経験してきた通りでしょう。この勢いで患者数が増加すれば、8月初旬には収束に向かいます。

 

II.  感染、発症、重症化という言葉の医学的意味を理解しているか

 

一般の方と話をしていて感ずるのは、医学的な言葉の定義を理解していないので、説明している内容が理解できていないと思われる事です。ウイルス感染症は1)ウイルスが体内へ侵入 2)ウイルスが宿主細胞内へ侵入 3)宿主細胞内でウイルスが増殖 4)細胞外へ排出されて近隣の細胞に侵入増殖 5)宿主の免疫が反応 6)ウイルスの排除 という経過を辿ります。ここで「感染」とは2,3,4までの過程を言い、「発症」とは5の免疫が反応して発熱や咳など具体的な症状が出た段階を言います。新型コロナ感染症の場合、人工呼吸器が必要になる様な「重症化」とは、ウイルス感染が重度であるというよりも、宿主の免疫反応が大きすぎて宿主自体を破壊してしまう「サイトカインストーム」と呼ばれる抑制の効かない免疫反応が起きている事を意味します。だから重症コロナ感染症には「抗ウイルス剤」とステロイドや免疫反応のインターロイキン6を抑える抗体を用いて、反応しすぎた免疫を抑える薬剤を使用します。コロナの場合、エボラ出血熱の様にウイルスの毒性が強いから重症化している訳ではありません。「新型コロナウイルスで人類は滅びない」という意味が理解できたでしょうか。

左からウイルスの接触、細胞に感染して増殖し免疫が反応する発症、激しい反応による重症化と過剰な反応によるサイトカインストームの状態。

 

III.  「ワクチンは重症化を予防する」は本当だろうか

 

厚生労働省が2022年5月に発行した、新型コロナウイルス感染症「診療の手引き」7.2版という定期的に改訂される公式ガイドブックがあります。その15ページ目に「ワクチンによる重症化予防効果」と題する段落があるのですが、下に示されている内容が全てです。「米国における死亡リスクが未接種者0.3%であるのに対し、2回接種者0.08%追加接種者0.07%だった」というのが、メディアなどでしつこい程「ワクチン接種で重症化が防げる」と宣伝している論文的根拠の様です。前の段落で示した様に、新型コロナウイルス感染症の重症化の本態は「サイトカインストーム」にあります。ワクチン接種がサイトカインストームを予防した、とする論文はいくら検索をかけても出てきません。2022年1月に出された総合的レビューにおいても、ワクチンがサイトカインストーム予防に有用であるという科学的論文はないと記載されています(下図)。逆に「ワクチン接種に伴うサイトカインストーム誘発」についての論文の方はあります。

厚労省の手引きに示された「ワクチンによる重症化予防効果」についての記載(一部でなくこれが全て)。

2022年1月に雑誌Medicinaに掲載されたレビュー(黄線部にワクチンのサイトカインストーム予防の論文はないと明記)

 

iV.  腸内細菌叢による腸―肺循環が新型コロナ感染に影響か

 

詳しくは触れませんが、腸内細菌叢が免疫に与える影響が大きい事は既に常識です。同じアジア人でも日本人と中国人では腸内細菌叢の細菌分布が異なることが報告され、日本人は世界でも独特の腸内細菌叢のバイオグラムを呈しています。日本人に新型コロナ感染症の発症や重傷者が少ない事は科学的事実として認識されていますが、その理由が腸内細菌叢の独自性にある可能性も指摘されています。日本人は主に発酵により生じた水素が酢酸生成に消費される細菌叢を持っているのが独特であると言われます。これらが具体的にどのように影響しているかは明らかではないのですが、過剰な免疫反応であるサイトカインストームを制御する何等かの腸―肺循環系が明らかになる日も来るかもしれません。

日本人(JP)の腸内細菌のバイオグラムが中国(CN)や他の民族と異なるという結果

 

V.  Covid後遺症の本態

 

新型コロナ感染症に罹った人が、治ってからも息苦しさや脳に霧がかかったような症状(brain fog)に長期間悩まされる事が報告され、Long Covid症候群などと呼ばれています。またこの後遺症があるから「新型コロナ感染症は普通の風邪ではない」と言い切る人もいます。これらの後遺症発生の詳しいメカニズムは明らかではありませんが、ウイルスの細胞への侵入口である各種細胞にあるアンギオテンシン変換酵素2(ACE2)から、ウイルスが組織に侵入して増殖することで、それぞれの臓器で慢性的な炎症が継続する事が原因だろうと言われています。また毛細血管の炎症で微小循環の障害が起こり、脳などに小さい障害部位が散在して発生することも考えられています。今の所、対症療法と地道なリハビリテーションしか有効な手はないと言われています。ワクチンがLong Covidの予防になるか、という問題については、残念ながら2022年5月のNature newsで大規模研究によっても僅かな効果しか期待できないと結論づけられています。

コロナ感染症に続く各部位の後遺症を示す図と、ワクチンはあまり後遺症予防に効果がないとするNatureの記事。

 

テレビなどに出演する専門家の方達は、多くの科学的知見が報告されてきているのですから、正しい知識をメディアで広めてくれることを大いに期待します。

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新型コロナ5類では不都合か?

2022-02-16 13:40:31 | 医療

法的な医療制度と医療の質は異なる

 

一日10万人近い感染検査陽性者が出ているものの重傷者や死者はあまり増加しない新型コロナ感染症ですが、「2類感染症扱いから5類に早く変えよ」という声に「普通の風邪並みに扱われると受ける医療の質が落ちるから嫌だ」と勘違いしている人が沢山いるように感じます。我々医療者は「医療制度」として「2類感染症として扱う事は無理があるから変えるべき」という話に「新型コロナは普通の風邪とは違う」という反論をする患者さんがいて、どうも話が噛み合わないと思っていたのですが、「医療制度の違いと医療の質は違う話」であるという基本を理解していないのだなということが解ってきました。法的な扱いが変わっても受ける医療の質は変わらない、むしろ「医療を受ける敷居が下がって臨機応変の対応が可能になり質があがる」という事が理解されていない様です。

図に結核やまれながら公衆衛生上重要或いは重篤とされる2類感染症の扱いについて示します。患者さんは医療機関を受診して診断がついた時点で保健所に届けられて治療の指示を保健所や県の衛生局から指示されて県が指定した「感染症指定病院」(県から補助金を受けて設備を常備している。せいぜい20床程度)で治療を受けます。通常は週10名程度の患者さんを処理すれば済む制度設計です。新型コロナ感染症も初期の各県数十名程度の患者発生時にはこの制度で十分機能していました。

しかし一日百名、千名を超える状態、しかも軽傷や無症状の種々の病態で沢山の患者が溢れる新型コロナ感染症のまん延期になると各部署増員しても追いつかなくなり、機能不全を起こし始めます。県には普段存在しない各病院と直結の「入院調整本部」が置かれる所もあります。入院施設も感染症指定病院では足らなくなり、一般の市中病院にコロナ専用病棟を県の命令で設定させて一般病床を割く形で対応することになりました。その結果前のブログで説明した様に一般病床の減少で救急医療が逼迫している結果になりました。各病院20床から50床程度のコロナ専用病床を確保するために、県は患者がいなくても1床あたり一日6万円程度の空床保証金を病院に支払います。ICUなどの重症病床の確保(各病院1-2床)には空床でも一日30万円が支払われます。行政は多くの病床を確保するほど、県民から「頼りになる」「安心」と褒められ、病院にとっても患者がいなくてもかなりの収入になります(税金だし)。

5類扱いになると、治療に際して県や保健所が介入するシステムはなくなります。隔離施設は公共の費用負担で残るかも知れませんが、自宅療養で十分という話もあります。患者は必要に応じてどの医療機関で治療を受けても構いませんし、要すれば開業医から総合病院などへ通常の経路で紹介入院が可能になります。病院も4-6床毎の部屋単位で感染症部屋を設ければ良く、現在の様にコロナ以外の患者が入院できない無駄病床を作る必要がなくなります。結果救急医療を含む一般の医療もスムーズに行えるようになり、本来の医療に戻ります。どちらが本当に国民のためになるかは一目瞭然だと思うのですが。

 

診療報酬体系の変化

 

新型コロナ感染症で入院治療を行った場合も、他の合併症を有して一般的医療も行うので、全ての医療費は保険診療に基づく診療報酬体系で計算されて、7割は保険者(健康保険組合)に請求されて残りを2類感染症(に関わる医療)として国に請求します。5類になると、3割負担の人は3割が他の医療と同様に自己負担になります。季節性インフルエンザには自己負担分の金を払うけど、新型コロナ感染症には自己負担したくないという人がいるでしょうか。ワクチンも当然自己負担になります。訳の分からない2年前に作った遺伝子ワクチン、打っても感染するし、重症化予防も怪しい、後遺症は残るかもね(新型コロナウイルスの毒性の源となるスパイク蛋白の遺伝子を打ち込み、自己の体内で作らせるワクチンだから)、というワクチンに自己負担して打つ人がどれだけいるか疑問です。

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新型コロナ病床利用50%で医療ひっ迫の訳

2022-02-14 18:52:01 | 医療

新型コロナウイルス感染症は感染力が強いオミクロン株が蔓延し、コロナ病床使用率が増加しつつあります。2月9日の全国平均のデータ(NHK調べ)では50%近くになっています。ここでメディアでは切実な医療ひっ迫について報道されるようになってきました。つまり「コロナ以外の通常の医療も制限が必要」とするものです。「病床利用が半分程度なのに何故通常の医療を制限しなければならないのか?」を解りやすく説明する報道があってしかるべきですが、一向にありません。「必要な対策を講ずるべき」といった漠然とした無責任な論説しか語られません。そこで医療の現場から何故ひっ迫が起こるかを説明します。

コロナ病床利用率全国平均(NHKサイトから)

日本の急性期病院は、厚労省の方針でこの10年病床を減らす事を強いられており、7対1看護(入院患者7名に看護師が1名付く)などの医療の質を確保するためには、ほぼ90%の病床利用率で病院を運営しないと赤字になるよう制度設計されています。現実には入退院の出入りや、救急患者の受け入れなどの余裕を持たせる必要があるので手術や検査を前提とした予定入院の患者さんで病床の80-85%を埋めて、10%程度の病床は救急治療の患者を受け入れる、全体の平均在院日数は10-14日程度になる(一月に2-3回ベッドが回転する)よう運営されています。ここで「2類感染症」のため一般病床に入院できない「新型コロナ感染症」対策として、各自治体は「コロナ病床」を確保するように、各医療圏の急性期病院に1月初旬に指示を出しました。それも患者数に合わせて逐次確保するのでなく、患者が多かったデルタ株の第五波に合わせてオミクロン用の第六波の病床数を初めから確保したことはメディアで報道される通りです。だから当初は病床利用率20%程度であった時期が続いた事は記憶に新しいと思います。結果「今度は批判されない様に早期から行政は病床を確保して対応した」と褒められました。

しかし下図に示す様に、病院側では10%程度新型コロナ専用に病床を取られてしまうため、使える病床が本来の90%に減らされてしまいます。しかも第5波以降、通常の医療を必要とする患者さんが戻り、前回ブログでも示した様に進行癌の患者さんも増加し(これは全国的な傾向の様です)、どの病院も目いっぱい医療を行う必要が出ています。すると、どの病床を減らさざるを得ないかというと、予定入院ではない救急患者や緊急入院用のベッドを減らす他ないのです。入院が必要な救急患者を半分断っても、図に示す様に病院のベッドは満床が続きます。私の病院の医療圏でも多発外傷の救急患者が近隣の病院が全て満床のため、高速で1時間かかる遠方の病院に搬送される事例がありました。「救急患者が入院できない理由」はここにあります。

何故急性期病院で医療ひっ迫か

 

では救急患者を受け入れるために、通常の医療を制限すべきか。

本来「急性期病院」で行う医療は「不要不急」であるはずはないのです。「あなたの病気はしばらく治療しなくても良いです。」というものなら既に病気ではないと言えます。ならばどうするのが解決になるでしょう?

 

2類を5類(インフルエンザと同様の感染症)にする。コロナ狂騒曲の演奏を止める。

 

最近他国では「コロナの制限を止めて通常の生活に戻す」という動きが、感染者が大量に出ている最中でも出てきました。日本でも「出口戦略」などという言葉がにわかに話題になり始めています。特別病床が必要な2類感染症扱いを止めて、私が以前から主張するように、インフルエンザと同様の5類感染症として保健所の手を離れ、各医療機関の連携で医療を行ってゆく、「必要に応じて各病院でコロナ感染症患者を入院させる。」というまっとうな医療対応を行えば、50%の遊んでいるコロナ病床に救急患者を受け入れて適切な救急医療を行うこともできますし、病状に応じて他の病気の患者を常識的な優先順位を付けて治療を行ってゆくことも可能になります。何故か未だに「コロナ踊りを止める」事を極端に嫌う人達が一部(医療者にも)にいる事が問題なのです。これから「一日百万人にワクチン接種」などと言いだしている政治家もいます。残念ながら「世の中にはコロナしか病気がない、コロナ対応さえしていれば他の病気で助かる国民が何人死のうが知ったことではない、メディアもコロナさえ論じていれば批判しないし」という現実があります。

 

カナダやフランスで道路を封鎖しているトラック運転手たちの方が、コロナ踊りを続ける人達よりも「よほどまともな神経」をしていると私は思います。

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不詳の内因死か老衰かー多死の時代に思う

2022-01-16 21:53:12 | 医療

病院における「医療の質」を検証するために、私はこの10年病院で死亡診断をされた人の診断書と診療記録をチェックする委員会の責任者をしています。2週間毎に15-20名の死亡診断書(心肺停止状態で搬送されて看取った場合は死体検案書)を複数の医師でチェックして問題がないかを検討し、病院幹部が出席する医療安全会議で報告したり、問題例については年4回開くMorbidity & Mortality Conferenceで関係各科全員が出席する会議で検討します。医療に基づく「予期しない死亡事例」については、法律で定められた「医療事故調査制度」の規定に従って厚労省に報告する場合もあります。

 

病院全体の死亡例を見ていると、医師として個々の事例だけを扱っているだけでは見えてこない変化といったものが解る事もあります。自分が勤務している病院の地域性もあるとは思いますが、この10年で感ずることは、

 

〇 ここ数年で高齢者の「初診時からの進行癌」が増加していること。

〇 病院で入院中に病気で亡くなる人よりも心肺停止で救急搬送されて亡くなる人がこの2-3年で増加したこと(年間200例はいる)。

〇 この半年で不詳の内因死(原因不明の死亡)が増加したこと。

 

が挙げられます。増加したと言っても、月1-2例であったものが5例になった感じで、大規模事故の様に一度に沢山の方が亡くなる訳ではないのでメディアで取り上げられる事もありませんし、個々の事例だけ見ている医師は変化を感ずることもないと思います。しかし私の様に長期に渡って全例チェックをしていると例数が倍になると「増えたな」と実感します。同じような仕事をしている人が集まる会議はないので、厚労省などが死亡統計の形で日本全体の集計を公表する(それでも初診時から進行していたかどうかなどは判らない)まで地域や日本全体の事は判らないとは思います。しかし他院の医師たちと学会などで雑談的に話をすると、同様の傾向を感じている医師は多いようです。

 

予期しない死亡は原因が死後全身CT検査(Autopsy imaging)で解る事も

 

入院中であっても急変して亡くなってしまう場合(ここ数年で医療安全の立場から院内救急システムというのが先進的な病院では確立されて常にICUに入室できるよう態勢が整っています)や、心肺停止で救急搬送されて蘇生できなかった場合には病理解剖を行う替わりに死後全身CT検査(AI)を行います(これは全ての病院で行われている訳ではありません)。私の経験では、20%-30%位はこのAI検査で死亡原因が推定できます。高齢者の入浴中の溺死、誤嚥による窒息、大動脈解離や破裂、腸管壊死(肝門脈内の気腫やイレウス所見)、認知されなかった進行癌、心不全、肺気腫の増悪、脳出血などがこれで解ります。搬送された時の採血で腎不全や脱水、循環不全(CPK高値)、栄養失調、心筋梗塞なども推測できます。入院中や手術後に急変して亡くなってしまった場合にはご家族から医療不信を問われる場合も多いので、AIは解剖を行わない現在重要な検査です。

心肺停止で救急搬送された患者さんで元気に歩いて帰るのは200例に1例程度、心臓が止まった時にすぐそばに人がいて(バイスタンダーと言います)、即座に心臓マッサージなどの蘇生処置を行えた場合の一部だけであることは以前ブログに書いた事があります。後の殆どの場合は救急外来で蘇生(心拍回復)に成功しても15分以上心停止が続けば既に低酸素脳症で脳死に到っており、2-3日人工呼吸器で生きていても結局亡くなります。家族にとっては肉親の急な別れを受け入れる時間が与えられるに過ぎないのが現実です。救急外来で蘇生に成功しない場合は上記の様にAIを行うのですが、急変するまでの経過が解らず、採血やAIでも全く異常が見つからない、警察に必ず連絡して検死も行うのですが、事件性も見当たらない(尿中薬物検査などで何もない)場合、「不詳の内因死」として診断書(検案書)が記載されるのですが、それが最近増えているのです。

高齢者や中年、若年者の引きこもり、精神疾患、良く解らない一人暮らしなど社会的なnegrectによる背景もからんで心肺停止になって救急搬送されてくる場合、勿論家族もいて日常生活の中で倒れて心肺停止という方も沢山おられます。薬物中毒や自殺による溢死、事故、中には切腹、冬場に家の中で凍死などというのもあり、社会の縮図を見ているようで、いずれ「心肺停止救急搬送の社会学」といった本も書けそうに思います。高齢者で認知症もあり次第に食事が摂れなくなって1週間ほどしてぐったりして搬送されて直ぐに亡くなったなどという場合は「老衰」と診断できます。これは天寿を全うしたのですから皆で御祝いをしてあげるべきでしょう。80代90代で搬送されて病院で「老衰による死亡」と診断書が書かれる場合も多いです。しかし50-60代で急変してどこも異常がないというのが困ってしまいます。一度でも不整脈の履歴があればブルガダ型の悪性不整脈で急死もありえるのですが。

 

高齢者の「いきなり進行癌」が増えたのは何故か?

 

80代を過ぎた高齢者は癌になっても進行が遅く、天寿癌として積極的に治療せずにそのまま1-2年苦しくない状態だけ医学的につくってあげて看取ることもあります。それは以前から行われていたことですが、この2−3年ほんの数ヶ月で何も無かった状態から全身に転移を来すような悪性度の高い癌が80代以上の高齢者に見つかる事が増えました。福島第一原発の事故から10年経過した影響?というのは軽々に語るべきではないとは思いますが悪性度の高い高齢者の癌が増加しているのは事実なので仕方がありません。自分の専門である泌尿器科癌でも数ヶ月前のCTで何も無かったのに短期間に驚く程全身に転移を来した癌の高齢者を数人経験しています。考えようによってはそれまで元気で短い病悩期間で治療の施しようがなく亡くなってしまうのは「ぴんぴんころり」の理想の死に方と言えるかもしれません。

 

世界的に超過死亡が増加しつつあるが

2020年3月以降の各国100万人あたりの累積超過死亡数 上から米、英、仏、独、イスラエル、加、日本

2020年春に新型コロナ感染症が蔓延してから欧米の国々は今までと比べて種々の原因で亡くなる人が増加、日本は100万人あたりの超過死亡累積図に示す様に2020年の夏まで超過死亡はマイナスであり、以降1年は横ばいの状態でした。しかし2021年の5月頃から超過死亡が+に転じて累積グラフが右上がりになっているのが解ります。つまりこの半年くらい全国的に(コロナでない)何らかの原因で亡くなる方が増加しているのです。死につながる特別な疾患が増加しているという報道はありませんので、自死や不詳の内因死が増加しているのではないかと類推します。実は認識されない新型コロナ感染症で亡くなっている人がいるのではという無責任な流言がありますが、それはないです。症状があれば亡くなった人もPCR検査は行いますし、AIで特徴的な間質性肺炎の所見も出るはずです。心肺停止で蘇生ができなかった場合に死後変化として新型コロナの様な間質性肺炎像がAIで出る事がありますが、CRPなどの炎症反応や白血球数などの検査で異常が出ていなければ否定できます。

多死の時代に入りつつあると私は感ずるのですが、私が経験する増加死亡の年齢構成は80代以上の比較的元気であった高齢者が多いのが実際です。今まで日本の平均寿命は右肩上がりで伸びてきましたが、そろそろ伸びどまりであり、2025年を境に高齢者数の増加は止まる事が予想されています。生産年齢構成者と高齢者の比率は引き続き高齢者の方が増加(若年者の相対的減少)するのですが、高齢者の絶対数が減少に転ずる時期が少し早まって来たと言う事かもしれません。

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前提が誤りなら途中の論理展開が正しくても結論は誤り

2022-01-09 19:38:25 | 医療

今更ながらの解説ですが、演繹法とは事実とされる前提を組み合わせて、論理的に正しい展開をして正しい結論を導く事で、科学(サイエンス)において正しい結論を得るために用いられます。しかし演繹法の欠点は前提が誤りであれば途中の論理展開が正しくても得られる結論が誤りである事です。

 

ウイーン生まれの英科学哲学者カール・ポパー(Karl Raimund Popper1902-1994)は、「探求の論理(1934)」において科学は帰納的学問ではなく演繹法に基づいた「反証可能性」という理論を提言し、受け入れられてきました。つまり反証の試みで「科学的研究によって得られた結論」が誤りであると証明されなければその結論は「科学的に真実だ」(=パラダイムの構築)とされるものです。大事な事は仮説の検証、反証が自由に行われる事であってこれがないものはサイエンスではなく宗教や政治の「主張」と同じであるという点です。

 

私は既にブログで何度も指摘してきましたが、現在の「新型コロナ感染症はエボラやSARS1型と同じ根絶せねばならない」という誤った前提に基づいて、種々の対策が立てられているのは、例え途中の論理展開が科学的に正しくても結論が誤りであると主張してきました。経済を破壊するロックダウンや大規模人体実験でしかない遺伝子ワクチンの強要など、もうデタラメとしか言いようのない政策がこの2年間行われ続けています。多くのまっとうな医師・科学者達が「これはおかしい!」と声をあげてきましたが、それらの声はメディアでは意図的に取り上げず、本来自由に情報発信できるはずのSNSではBAN(禁止)という処置が取られています。上記の様に、「反証可能性」を否定した段階でそれは「サイエンス科学」ではなく単なる宗教的・政治的主張にすぎないものになるのに、「科学の衣を着たプロパガンダ」としてあたかも科学的事実であるかの如く扱われているのが現状なのです。21世紀の人類は科学が発達して知性が20世紀の人類よりも秀でていると錯覚しがちですが、逆に科学の基本的な考え方さえ理解できない状態へ、知性が退化しているのです。

 

オウム真理教事件を笑えるか

 

1980年代から90年代にかけて、教祖麻原彰晃を中心に「弁護士一家殺害」「松本サリン事件」数千人の負傷者を出した「地下鉄サリン事件」など様々なテロ事件を起こしたカルト宗教集団、オウム真理教というのがありました。特徴は多くの一流大学を出た(入学中)理系・文系の若者が入信し、一般社会から隔絶した特殊な社会、政治体制、小規模ながら化学工業・武器製造までオーガナイズされた別社会を構築していた事です。それは教祖麻原が主張する「ハルマゲドンが来る」を前提に「修行によって宙に浮くなど超越した能力を身につけ悟りに至ることができる」とする教えで、論理展開が精緻で科学的だった事が高学歴の若者に受け入れられる素地になったと考えられます。最終的にはテロを起こして罪のない人々を殺害する、という結論に至るのですが、これは前提となる麻原の主張が誤りであることを見抜けなかった事が失敗の始まりと言えます。新型コロナ感染症への対応で、多くのコロナと何の関係もない人々が傷つき、ワクチンで人類の健康が大きく損なわれた時、論理展開が科学的に正しくとも、誤った結論を導いた前提が誤りであったという事実を見抜けなかった責任を、21世紀の大人達は背負う覚悟が必要です。

 

オミクロン株にワクチンは不要(むしろ有害?)

 

英国保健省が定期的に出しているワクチンレポートの51週目によると、α株、デルタ株に対しては2回のワクチン接種で重症化率、感染率が共に低下したが、オミクロン株に対しては2回のワクチン接種で感染率はむしろ悪化、3回目ブースター接種の効果も10週程度で半減したことが示されています。オミクロン株は気道感染が主体で肺まで到達せず、重症化しにくいというデータしか出てこないので「まだ結論は早い」「安心できない」といった不安をあおりたい意見しか言わない専門家(馬鹿じゃないのか?)ばかりですが、もう結論は出ています。オミクロン株にワクチンは不要です。オミクロン株のスパイク蛋白にある受容体結合部位はマウスのACE受容体に結合し易く、オミクロン株というのはマウス由来(マウスで変異した)ものだろうと言う論文が出ています。昨年9月の医学雑誌Lancetにも中和抗体の量が減っても重症化率予防の効果が残っている(細胞性免疫)から3回目のブースター接種は不要という専門家の論考が載っています。2021年2月26日のブログでも記した様にワクチンは1回でも接種すれば細胞性免疫は付きます。2回目接種以降は疑似感染を起こさせたと同じ事で、感作された細胞が指令を出して全力でウイルスをやっつける中和抗体が作られるだけの事であり、感染は防ぐ効果はあるでしょうが、重症化を防ぐ効果は免疫の機序から、細胞性免疫が主体になると考えます。

ワクチンのコロナ死亡を防ぐ上での有効率と感染を予防するブースター接種の効果持続性(英国保健省のワクチンレポートによる)

2回接種のみでは20週目以降は効果がむしろマイナスになっている(ADEによる逆効果というよりはサンプルの取り方によると説明される)。大事な点はブースター接種しても感染予防効果は2ヶ月程度

 

感染しない事でなく、治る事が免疫の仕事

 

免疫というのは一つのウイルスや病気だけを相手にしていて良い訳がありません。世の中には5万とウイルス、ばい菌、寄生虫などが存在し、毎日数千の癌細胞が普通に生活していても自分の体から生じて、免疫機構がくまなく目を光らせて必要に応じて排除してくれています。エボラ出血熱の様に感染したら最後高率に死につながってしまう感染症は「感染しない事」に予防の主眼をおかねばなりませんが、多くの者が軽症で済む新型コロナ感染症の場合は、感染しても重症化せずに済めば良い、「重症化の予防」に主眼を置けば良いという事は誰でも理解できると思います。多少タンパク質の構造が変わっても一度類似のスパイク蛋白で免疫細胞が感作されていれば、実物のウイルスが感染した際に免疫細胞が1から抗原の認識を行って抗体の鋳型を作るのではなく、素早く抗原に対応する中和抗体を作る作業に移れるから重症化を防げるのであろうと、上記のデルタ株にも中和抗体量が低下した時期においても重症化を防ぐ効果が残っている科学的説明が成り立ちます。一方でオミクロン株に対して感染を防ぐ効果が長続きしない(中和抗体の作用が直ぐに低下してしまう)のは変異種に対する免疫的多様性とワクチンで説明した様に、アミノ酸の成分がかなり異なるオミクロン株には中和抗体の力が従来の株よりも弱いことが推測されるのです。かかっても風邪程度の毒性であるならば、ワクチンなど打たずに普通の感冒と同様「罹って通常の免疫力で治る」で良いと結論づける正当性がここにあります。

 

早くパンデミックが終わり、with Coronaの時代へと言い出した人達

 

パンデミックの宣言は病原体が決めるのではなく、ヒトの都合で決まります。パンデミックの定義自体があいまいで「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」の状況に基づいて総合的に判断されるものだからです。本来パンデミック(世界的流行)と宣言した時点で「封じ込め」という戦略は失敗したことを意味するのであって、「ゼロコロナ」という目標が実現不可能なナンセンス、非論理的なものとなります。病気にかかったヒトに「病気の予防」を説く様なものです。With Coronaとしてどのように共存して被害を最小限に留めて行くかが求められる政策になります。その意味では初めから政策目標が誤りであったと言えます。もっとも「ワクチンパスポートを2022年までに導入」が政策目標であったならば恐怖を煽り、ワクチンを強制してパスポートを制度化したEU諸国は政策目標を達成したと言えるでしょう。だから英国などは堂々とwith Corona政策を採り出しているのかも知れません。日本は周回遅れのままいつまで「ゼロコロナ」を目指して終わりのないワクチン接種や自粛を続ける気なのでしょうか。

EU政府がコロナ前の2018年に発表したワクチンパスポート導入のロードマップ

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疾患の性質を見極める事が大事という話

2021-12-04 15:05:39 | 医療

新型コロナウイルスの新しい変異種「オミクロン株」については、どの専門家も「性質の見極めが重要で結論は出せない。」とするコメントが多い状況です。これはその通りと思います。しかし以前から指摘しているように「そもそも新型コロナ感染症は初代SARS型の封じ込めが必要な感染症か?」という根源的な問いについては誰も答えようとしません。

 

疾患の本質(重篤性)を見極める重要性

 

新しい病気、感染症が出現した時、それが罹患したら急いで対処、治療を要する性質なのか、必要に応じて対応すれば大事に至らないものかを見極める必要があることは異論がない事と思います。2019年12月に中国武漢でSARSに似た新しい肺炎を呈する感染症が出現し、世界に広がる懸念が生じて、私も「新型コロナウイルスとパンデミック予測」(2020年1月28日)と題してブログに記しました。この時はまだ新型コロナ感染症なるものが、エボラ出血熱の様に放置すると人類滅亡の危機に至るウイルスか、2009年の豚インフルの様に適宜対応してゆけば普通の風邪として扱えるものか不明でした。但し弱毒ウイルスによるパンデミックで世界経済が大混乱になるという2019年10月に米国Johns Hopkins大学のCenter for health securityで行われたEvent201というシミュレーションがあまりにタイミングが良かったので嫌な予感はしていましたが。

その後私は「新型コロナの収束はSARS型か豚インフル型か」(2020年3月3日)、「勝ち組となるコロナ手段免疫獲得国家群」(2020年5月2日)で既に言及した様に、新型コロナウイルスで人類が滅亡することはないし、日本国が滅びることもないと見極めてきました(これは既にほぼ全ての人が気付いている様に思う)。だから新しい感染症といっても、程度や状況によって対応すれば良い感染症であり、いずれ豚インフルエンザの様に継続はしながらも受け入れられて行く病気なのだと判断しました。これをエボラと同様に無理矢理「徹底した対処が必要な疾患」に仕立て上げたために経済の大混乱(これが目的?)が生じ、つじつま合わせのためのデタラメとも言える新しい概念「検査が陽性だけど健康なヒトを無症状感染者と定義」「ワクチンが効かないだけなのにbreakthrough感染と造語」をする羽目になっているのです。

迅速徹底した対処が必要な疾患とそうでない疾患について、解り易い例をあげて説明します。急性心筋梗塞は発症後速やかに対応しないと命に関わる病気で、治療の甲斐なく死亡する方も沢山いる事は承知と思います。胸痛などの症状が出たら救急病院を受診し、心電図異常があれば採血でトロポニンT(簡易型の陽性陰性判定キットがある)を検査して速やかに心臓カテーテル治療を行います。心カテ治療は侵襲の大きな検査で、リスクも高い(治療中心停止もある)ですが、必要な処置であり、一昔前までは冠血管の移植手術を緊急で行っていました。トロポニンTは心肺停止で心マッサージなどすると上がって擬陽性になることもありますが、心筋梗塞の診断においては+か、マイナス(50ng/ml以上を+とする)さえ解れば良く、それ以上の詳しい値は必要ありません。

一方、メタボ健診などで問題になる高脂血症はどうでしょう。コレステロール220mg/dl(もっと厳しい基準もありますが)以上を異常とした時、221から上を全て+、以下をマイナスで判定して+を全て病人として治療対象にしたらどうなるでしょう。高脂血症の患者さんも一部は心筋梗塞や脳梗塞など重篤な疾患につながりますが、多くの人は直ぐには何も起こりません。何も起きない人を入院や隔離の対象にしたら「医療崩壊」が起こるのは確実です。また高脂血症があり、心筋梗塞などの症状が出た人は「直ぐにどの医療機関でも受診」できなければ手遅れになってしまいます。いちいち保健所に相談して病院を探してもらっていたら間に合いません。エボラなどの致死性の高い感染症と、症状のない場合も多いと言われる新型コロナを一緒の扱いにしてはならない理由が理解できると思います。PCR検査を発明したキャリー・マリス博士が、陰性患者が多い感染スクリーニングにプラスマイナスしか判定できないPCRを使うべきでないと警告した理由もそこにあります。

 

高脂血症を予防する毒性の高い薬を国民全員に強制投与する愚作

 

ワクチン投与後に血栓症を発症して死に至る例が因果関係は証明されない(永久に証明などされない)が一定数ある、事は世界でもほぼ常識となっています。また若年者には心筋炎をまれに起こすはCDCやEMA(欧州医薬品局)でも周知の事実とされています。多くの人が39度の熱を出して仕事を休まねばならないワクチン(という薬)を国民全員に強制する愚作は、高脂血症を予防するために毒性の高い薬を子供を含む国民全員に強制投与する事と同じではないでしょうか。

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新型コロナウイルスは宿主細胞の抗ウイルス作用を抑えて増殖するらしい

2021-11-29 18:06:59 | 医療

日本は2021年11月現在幸いにして新型コロナの流行は抑えられていますが、諸外国は冬を迎えて爆発的に患者数が増加している地域もあります。流石に初代新型コロナ用に作ったワクチンが、既に別物である「変異ウイルスにも感染予防になる」という嘘は付ききれなくなりましたが、重症化予防になる(だろう)という一縷の望みをかけて「3回目ブースター接種」が勧められています。本音は「ワクチン接種証明義務化」による「国民のデジタル管理推進」なのですが、「皆さんのため」と言わないと従ってもらえないのでそうしています。嘘をつききれなくなって「従わなければ強制的に施設入所・隔離」という法的強制処置を始めたオーストラリアや欧州の一部の国も出始めました。いよいよ社会体制としては「陰謀論と言われていた事態の現実化」が始まったようです。

 

新型コロナウイルスが感染細胞から排出される仕組みが初めて解明

 

私は科学論文から新型コロナウイルスやワクチンについての疑問の検討を続けます。

ウイルスは宿主の細胞に入り込み、そこで宿主細胞の機構を勝手に使って自己増殖をして再び細胞から出てゆくのですが、大まかな動きは理解されていても具体的な細かい機序については判っていないというのが本当の所です。今回2020年9月のCellと言う雑誌に新型コロナウイルスを含むβコロナウイルスが宿主細胞から排出される仕組みというのが初めて明らかにされました。細胞は核から蛋白合成の指示を、mRNAを介して受けると、リボソームRNAで合成し、粗面小胞体で貯蔵されて滑面小胞体で代謝・活用されます。ホルモンやサイトカインなど細胞外へ分泌される時はゴルジ体を経由してリソゾームに取り込まれて細胞外に排出されます。これが正常生物合成経路(Normal biosynthetic pathway)で、インフルエンザなどのウイルスもこちらの経路を使って細胞外に排出されると言われています。しかしコロナウイルスはリソゾームの酸性によるウイルス障害作用を中和して不活化し、自分に都合が良いキャリアにして排出している(lysosomal trafficking)と言うのです(下図)。その結果、通常経路で排出されるとウイルスに免疫細胞が反応しやすくなるような修飾が行われるのを障害する可能性があるというのです。ちなみにリソゾームで別々に作られたウイルスの成分が再びウイルスとして形成されるのは小胞体—ゴルジ体仲介成分(ERG intermediate compartment、ERGIC)と呼ばれる所で行われるとされ、そこからある物はウイルスとして、ある物はスパイク蛋白だけが分解されて細胞外に排出されると考えられていました。(下図)

論文で用いられた模式図 下半分がコロナウイルス特異的な細胞外への排出システム

 

ワクチンで三量体のスパイク蛋白がERGICで作られる

 

mRNAワクチンの形で外から与えられたスパイク蛋白の遺伝子は同様に小胞体の膜で蛋白成分として造られて、小胞体ゴルジ体仲介成分で三次(立体)構造が3個合わさった三量体(4次構造)になって出来上がったスパイク因子として蓄積され、TGN(トランスゴルジネットワーク)で一部分解されてレセプター結合部位、N末端結合部位などに分かれて細胞外に出されるか、三量体のまま細胞外に排出されます。以前阪大の研究者らが明らかにした新型コロナウイルスの抗体依存性免疫増強のしくみで紹介した様に、ウイルスの中和抗体はスパイク蛋白内にあるいくつかの結合部位のうち、レセプター結合部位(RBD)に対する抗体であって、N末端結合部位(NTD)に対する抗体は抗体依存性免疫増強(ADE)に寄与する可能性があるのですが、RBDのみを作成するmRNAワクチンが作れないのは下図の様に宿主細胞が小胞体で蛋白の4次構造まで作らないと正しいスパイク蛋白ができず、結局有効な中和抗体が免疫として造られないからと思われます。4次構造を示す3量体が細胞内のフリンで分解されてS1とS2に分かれ、S1のRBD部分がACE2と結合し、毒性を発揮すると考えられます。だからこの構造まで作られないRBDのみのmRNAでは蛋白構造が異なるので有効な中和抗体ができないのかもしれません。

ウイルス(a)とワクチンによるスパイク蛋白(b)の合成と排出の違い   スパイク蛋白は同じものが3つ集まった三量体の状態で小胞体膜上で合成される(a) 単体の状態が(c)、場合により三量体が膜上で酵素で分解されてS1とS2の部位に分かれる(d) (Heinzらの論文2021による)

 

スパイク蛋白に多くの変異を持つオミクロン株はワクチンが効かないかも

 

既に報道されている様に、南アフリカで同定された新しい変異種であるオミクロン株は、スパイク蛋白だけで32か所の変異を持つとされます。これだけ変異するとアミノ酸の変化も多くなり、上記の蛋白の3次構造も当然変化すると考えられ、それを認識する抗体も抗原を認識しなくなる(今までのワクチンが効かなくなる)ことが予想されます。幸いBlombergの記事によると、現状ではオミクロン株は感染力は強くても毒性は低そうだとされ、症状の軽いオミクロンがαやデルタ株を駆逐してくれると新型コロナの流行は一度自然消滅するのかもしれません。そうなるとワクチンパスポートも不要になり、経済のリセットも半ばにして頓挫する結果に終わるかもしれません(すごく楽観的な予想)。

 

いずれにしてもウイルスや分子生物学は不明なことばかり

 

コロナウイルスの細胞からの排出機構が昨年初めて明らかになった様に、ウイルスや分子生物学について、我々は現在も解明できていない事が多数あります。遺伝子ワクチンの長期作用についても同じ。医師や科学者達が解っていない事を含めて科学的・医学的に解明済であるかのように「大丈夫」とか「こうした方が良い」などと言うのは誤りです。それは「学者としての学問的発言」ではなく「単なる政治的発言」です。政治的発言になることに嫌気がさして最近あまりメディアに出なくなった専門家もおられますが、情報を受ける側も、あまりに断定的に発言している専門家は「政治的発言」をしているに過ぎないと言う目で見た方が良いだろうと私は思います。

参考までに私が昔学位論文を書いていた時分(1990年代)に自身でやっていた懐かしいPCR検査の結果が、本棚整理の時に大量に出てきたのでその一つをスキャンしてみました。話題のPCR増幅回数ct値は当時の標準として30回で行っています(それ以上だと非特異的増殖が増えすぎる)。ゲルに流して目的とするバンド(cDNA)が奇麗に出ていますが、非特異的なバンドが出ている物もあり、現在のリアルタイムPCRは、RNA抽出やRNAの濃度調整もせず、またゲルで増幅された遺伝子の大きさの確認もせずに、増殖されたバンドの有無を蛍光で見ているだけなので、PCR検査を開発したキャリー・マリス氏が警告した様に、化学分析や陽性者の確率が高い集団内で陽性を確認するには適していますが、陰性前提の感染症判定スクリーニングには精度上問題がある事が分かると思います。

1-4,8-12は異なる培養細胞のEGFreceptor mRNAの発現を、5はリガンドの一つであるTGFαを見ています。プローブの設計で増幅されるcDNAの大きさが異なるので区別できます。6は非特異的なバンドが多く、検査不適格、7はサイクル数を上げると他と同様に陽性となってしまい、有意な発現か不明になります。両脇はcDNAの大きさを図るマーカー(メジャー代わり)。

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