フィンランド空軍のBrewster B-239は昔、中山雅洋 著の北欧空戦史 (学研M文庫)をわくわくしながら読んだ頃からいつか作ってみたいと思っていたモデルです。弱小国のフィンランド空軍が寄せ集めの戦闘機を巧みに使いながら圧倒的優位のソ連軍の侵略を戦い抜いた「冬戦争」で、最も活躍した飛行機と言われるのがアメリカから輸入したBuffaloでした。当地ではブルーステルの愛称で親しまれて50機程度しかなかったものの大切に使い回してソ連機を20機以上撃墜したエースも生まれています。米国ではF-2Aとして海軍で発注されましたが、殆ど活躍することもなく、後継のグラマンF4Fなどに取って替わられたぱっとしない戦闘機ですが、フィンランドにおける活躍は伝説的とも言えます。少数機ずつ似た様な地形の湖の陰などに隠しながら神出鬼没でソ連軍を苦しめて勝利とまではゆかなくとも引き分けに持ち込んだフィンランドの戦いぶりは小国が大国と戦争をする際の手本となるものであった様に思います。モデルはさすがHasegawa製で細かい所まで奇麗に作り込まれていました。99年の金型で外国向けには青い鍵十字のデカールは付いていなかったかも知れませんが、もともとフィンランドの青い鍵十字はナチスと関係がない王族の家紋と言われているので問題ないはずと思います。当然このデカールを使用しました。
Hasegawa B-239 1/72 レストアされる実機
Spitfire floatplaneは名機SpitfireのV型を海軍が活用できないかと試作し、数機が運用されたという珍しい機体で、プラモ自体もPM modelというトルコのメーカーの珍しいものです。HasegawaやTamiyaのプラモは車で言えばトヨタ、日産のような物で出来具合もしっかりしていて安心して作れますが、トルコのプラモデルはさすがに荒削りな感じでした。実機のフロートは後ほどプラモを作ろうと思っているBlackburn Roc の水上機型フロートを流用したということで、左右に振れるなどやや安定に欠けた様です。何より大きなフロートがついたままでは戦闘機としての俊敏性も活かせず、航続距離ももともと少ないので実用化されなかったのだろうと思います。まあ珍しいということでコレクションに加えました。
Spifire floatplane 1/72 PM models 水上滑走する実機