I. 軍内部の権力争いの内訳
スーダンが長年のダルフール紛争を始めとして、政情不安な国であることは何となく理解されていたのですが、2023年4月に突然首都ハルツーム在住の外国人が退去せねばならないほどの激しい内戦になり、自衛隊が邦人救出に出動するという事態に皆驚いていると思います。
今回の軍内部の衝突の背景は、NHKのサイトなどでも概要が紹介されていて、ある程度は理解できます。要点をまとめると、
1)2019年4月独裁的なバシール大統領が市民のデモをきっかけにした軍のクーデターで失脚。軍政による暫定統治が行われ、軍トップのブルハン氏とハムドク首相で民生への移管が進められつつあった。
2)2021年10月再度軍がクーデターを起こして独裁政権になり、市民と衝突。国連などは民生移管を勧めたが、その際力を持ってきた準軍事組織のRSFと対立。
3)RSF(Rapid support force)即応支援部隊と呼ばれるアラブ系の民兵組織は、正規軍を支援して民衆抑圧にも活躍、また非公式の米軍支援の下、イエメン内戦にもサウジが後援するフーシ派支援の軍事支援部隊として参加していました。今回このRSFの扱いを巡って正規軍との権力争いが激化して軍内部の激しい内戦になったと解説されています。
II. 何故今なのか
では、何故今なのか?そしてウクライナも同様ですが、戦争をするには多額の「資金」と「武器供給」が必要ですが、その出所はどこか?の説明が大手メディアにはありません。
元CIAのラリー・ジョンソン氏は自身のブログでこれらをClearに説明しています。つまり、RSFをけしかけた背後には米国がいるのです。
ロシアは紅海とインド洋への活動拠点として、スーダンに海軍基地を設ける算段を進めてきており、最大300人のロシア兵を擁し、4隻の海軍艦艇を維持する港を25年契約でポートスーダンに作る合意を2022年2月にはRSFと、2023年2月には正規軍側の代表と締結しました。これに先立つ2022年9月、ロシアがスーダンに基地を持つ事を嫌う米国は、新任大使ジョン・ゴッドフリー氏がスーダン政府に対して「ロシアが紅海沿岸に軍港を持つ事を許可する事はスーダンの国益を大きく損なうだろう」という警告を発していました。それに対して、スーダン政府側は「ロシアが港湾を持つ事に対して障害はない」と言う回答をしていました。ゴッドフリー氏は「ロシアを許容する事はそれなりの結果を貴国に及ぼすだろう」と述べたとMiddle East Eye誌に報道されています。その「結果」が軍内部の内戦であることは明らかでしょう。恐らくは、米国CIAはRSFをけしかけて正規軍と激しく戦わせ、仲裁のために米軍を中心とした国連軍が大挙して駐留する道を開き、ロシアの軍港開設の道を閉ざす事を狙った作戦と思われます。
米国は昨年秋、ロシアの軍港は作るなと正式に脅していた
III. FOXニュースでさえ信用できないと番組内で発言したタッカー・カールソン頸
メディアが重要な事、大衆に知ってほしくない事は報道しない事は周知の事実と思いますが、米国で唯一歯に衣着せず、世の中おかしいと発言しつつけていたFOXの人気キャスター、タッカー・カールソン氏が4月24日をもってFOXを辞職したと報じられました。FOXを所有するマードック氏に気遣った体制寄りの言論も行ってはいましたが、最後はコロナやワクチンの欺瞞、ウクライナ紛争の欺瞞をぶちまけていました。ロバートFケネディのワクチンについての警告は科学的に全て真実だったと断言。ウクライナで米国は生物兵器を作っていた、核兵器開発もしていたのにメディアは隠ぺいしていたと言い切る。10分程のビデオですが、消される前に視る価値は十分にあります。あっぱれな事と思います。
メディアは堕落している。ロバート・ケネディJr.の主張が科学的に正しいと言い切るカールソン氏