(第一部)
その1
その2
その3
その4
その5
その6
その7
その8
その9
その10
その11
その12
その13
その14
その15
その16
(第二部)
いつものように 嫁さんが床についたあと、ひとりクローゼット兼書斎にこもり落書きしている。
小窓を開けると、生温い風と籾殻がくすぶる焦げくさい匂いがする。
この辺りは今が稲刈り真っ只中。
同じタイミングでなければならない理由など何ひとつないが、一軒の家が稲を刈り始めると、連鎖的に一帯の家が一斉に稲を刈りはじめるので、刈り終わったあとの籾殻の処理も重なりここ数日、一日中この焦げくさいなかで過ごしている。
もう収穫の季節だというのに しぶとい暑さはなかなか去ってくれず、まだまだ暑い日が続いている。
……ふと 合鴨の事を思い出す。
東京スカイツリーの上から 不器用に飛び立った合鴨は、無事に目的の島へと辿りついただろうか?
そして幸せの青い鳥になる事はできただろうか?
(つづく)
その1
その2
その3
その4
その5
その6
その7
その8
その9
その10
その11
その12
その13
その14
その15
その16
(第二部)
いつものように 嫁さんが床についたあと、ひとりクローゼット兼書斎にこもり落書きしている。
小窓を開けると、生温い風と籾殻がくすぶる焦げくさい匂いがする。
この辺りは今が稲刈り真っ只中。
同じタイミングでなければならない理由など何ひとつないが、一軒の家が稲を刈り始めると、連鎖的に一帯の家が一斉に稲を刈りはじめるので、刈り終わったあとの籾殻の処理も重なりここ数日、一日中この焦げくさいなかで過ごしている。
もう収穫の季節だというのに しぶとい暑さはなかなか去ってくれず、まだまだ暑い日が続いている。
……ふと 合鴨の事を思い出す。
東京スカイツリーの上から 不器用に飛び立った合鴨は、無事に目的の島へと辿りついただろうか?
そして幸せの青い鳥になる事はできただろうか?
(つづく)