今回は鹿児島
鹿児島県歴史資料センター黎明館
島津義弘没後400年記念展「戦国島津」
期間:10月1日(火曜日)~11月4日(月曜日)
伝 日新斎使用法衣
日新斎こと島津忠良が出家後に使用したとされる五条袈裟で、日新斎を祀る竹田神社蔵。
島津忠良は島津貴久の父。「島津家中興の祖」と称えられる。
島津貴久自作水筒
竹製で朱と黒の塗を施したもので、貴久自作と伝わる。かなり大型のもので上下に金具が付いており、紐などを通して肩に担う事ができる。
島津貴久を祀る松原神社蔵。
島津貴久は義久・義弘・歳久・家久の所謂「島津四兄弟」の父。父の忠良と共に「中興の祖」と称えられる。
樺山善久入道玄佐夫妻像
島津家重臣・樺山善久と正室(島津忠良の娘)を描いた肖像画。
樺山善久は様々な合戦で活躍する一方で、天文20年(1551)には近衛稙家より古今伝授を受けるなど和歌・連歌に通じ、連歌師・里村紹巴とも旧知の仲でだった。
家久君上京日記
天正三年(1575)薩摩太守・島津義久の末弟島津家久が伊勢参りを行った際の道中記。展示は明治時代の写本。
明智光秀も登場しており、近江坂本にて家久が光秀より歓待を受ける場面。四畳半の座敷にて茶の湯も行われたようだが、家久は茶の湯を知らなかったのか白湯を所望しているのが面白い。
黒田嘉兵衛拝領陣羽織
裏地に瓢箪を腰に付け、日の丸の扇子を手にした猿が描かれた陣羽織。
慶長3年(1598)泗川の戦いで戦功のあった黒田嘉兵衛に島津義弘が与えたもの。
島津豊久持参木杯
島津家久の子・豊久が所持した木杯で朱色で桜の花と桃の実が描かれている。
箱書きによれば豊久が朝鮮出兵の際に持参し首尾よく帰参できたことから、その後に祝い事に用いるようになったという。
茶杓
折撓、節の上下に縞がある。筒に「道安作」とあり、利休の子・千道安が作ったとしている。
玉里島津家に伝わった。
島津歳久所用 色々威胴丸
平松神社蔵。兜鉢は鎌倉時代のものを再利用している。吹返に島津家の丸に十字紋が付き、前立は失われている。
展示は本当に素晴らしく、見たかったものから、こんなものも有るのかと驚くものまで拝見出来ました。
しかしながら残念だったのは、まともな図録が無かった事。一応簡易図録なるものがあったのだが、展示品をほとんど載せていない内容で、久々の本格的な戦国島津の展示なのに残念でなりません。
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