福井市立郷土歴史博物館
春季特別展 「合戦 ー生き残れ!未来のためにー」
期間:3月21日(金)~5月6日(火)
真柄直隆所用 大太刀 銘 行光
刃長186.5cmの長大な太刀。寛永5年(1628)加賀藩主・前田利常が白山比咩神社に奉納した。
姉川の戦いで真柄直隆が使用したと伝わる。
真柄直隆所用 大太刀 無銘
刃長157.5cmの大太刀。上と同じく姉川の戦いで真柄直隆が使用したと伝わる。
直隆を討ち取ったとされる匂坂三兄弟の分捕り品として匂坂家と縁のある彦根藩・向坂家に伝来。
以上2点の他に熱田神宮には太郎太刀と呼ばれる直隆の太刀がある。
真柄直隆は朝倉家の家臣で大太刀を使う豪傑として知られた人物。姉川の戦いでは本多忠勝と一騎打ちをしたともされている。
朝倉始末記
越前朝倉氏の事績を記した軍記。展示されていたのは、越前に来た足利義昭の御前で真柄直隆が大太刀二本を軽々と振り回して見せたところ。真柄直隆はここでも怪力無双の豪傑として登場している。
明智光秀所用 紅糸威本小札二枚胴具足
六十二間筋兜に三鈷剣の前立。
徳川家康の家臣で一時、明智光秀の下にいた木俣守勝が家康に帰参する際に光秀より贈られた甲冑。
朝倉義景所用 黒漆塗総覆輪二十四間阿古陀形筋兜鉢
鉢のみで前立や錣は残されていない。
織田信長に攻められ居城・一乗谷から逃れた朝倉義景に同行したとされる藤田忠左衛門が受け継いだ兜の鉢。
山縣昌景所用 猩々緋指物
羅紗製の指物で武田四天王の一人・山縣昌景の遺品として福井藩家臣・山縣(笹治)家に伝来した。
柴田勝家所用 太刀 無銘 号 袖切丸
南北朝末に作られたとされる太刀。勝家の菩提寺・西光寺に伝来。
黒田官兵衛所用刀 無銘 伝景光
鎌倉末期の刀工景光の作とされる。「黒田如水伝」の著者金子賢太郎に侯爵黒田長成が贈った。
佐々成政所用 短刀 銘 来国俊
鎌倉後期の刀工・来国俊の作。佐々成政の子孫とされる熊本藩士佐々家に伝来した。
徳川十六将図
徳川家康と家臣16人を描いた作品。多くの作品が残っているが、今回の作品は17人目の武将が描かれている。
なんと藤堂高虎が描かれているのだ。井伊直政は別だが面子は三河以来の家臣であり、秀吉死去の後に家康に接近した高虎が入るのは、実に不思議な作品です。
今回の展示では姉川、長篠、賤ヶ岳、小牧・長久手、関ヶ原、大坂の陣の6つの戦が紹介されています。
ただ戦別に見ていくと展示資料の数にばらつきが有、もう少し絞るか戦別に捉われない展示方法の方が良かったかもしれません。
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