過去の展覧会を図録で振り返る企画の第2弾。
今回は
大河ドラマ特別展「風林火山 信玄・謙信、そして伝説の軍師」
山梨県立博物館・新潟県立歴史博物館・大阪歴史博物館
開催年:2007年
大河ドラマと連動した特別展が何時から始まったのかは分かりませんが、私が最初に行ったのがこの展覧会(大阪)でした。大河ドラマ特別展の開催地は、主人公所縁の地+東京(大阪)のパターンが多く、この特別展も山梨(武田)・新潟(上杉)+大阪となっています。
注目の展示は
短刀 銘 助宗(おそらく助宗)
室町後期、駿河島田の刀工・助宗の作。
刀身に「おそらく」の文字が陰刻され、切先が刃長の半分以上の長さに取る特異な形態。
武田信玄の右手(馬手とも)差しとされ、後に片桐且元、本阿弥光甫に伝わった。
刀 銘 嶋田広助於甲州作之(花押)永禄貮年季二月吉日 平朝臣原美濃入道所持之
室町後期、駿河島田の刀工・広助の作。
銘から武田家家臣・原虎胤が所持し、甲州で制作された事が分かる。
白鷹図 土岐富景作
梅の古木に止まる白鷹を描いた作品。
美濃の守護大名土岐氏の一族からは水墨画を得意とする人物を複数輩出しており、特に鷹の絵は「土岐の鷹」と呼ばれている。
作者の富景は斎藤道三に追放された美濃守護・土岐頼芸と同一人物と考えられる。
宇佐美家文書
紀州藩の越後流軍学者・宇佐美家に伝来した文書。
その内、紀州藩に仕官する以前の物は宇佐美家の由緒を示すために創り出された古文書(つまり偽文書)であり、その中には源頼朝・上杉輝虎(謙信)・豊臣秀吉・徳川家康より下された文書を含む。
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