Renaissancejapan

哲学と宗教、財閥、国際政治、金融、科学技術、心霊現象など幅広いジャンルについて投稿しています

ロスチャイルド財閥-15 植民地アルジェリア

2022-09-28 20:32:30 | 国際政治・財閥
鉄道産業
ジェームズ・ワットが、大量生産を可能にす るエネルギー源である蒸気機関を 1781 年に完成して産業革命が始まったイギ リスでは、続いて大量輸送のための蒸気機関車がジョージ・スティーヴンソン によって 1814 年に考案され、1830年、マンチェスター-リバプール間で初 めての鉄道が走りました。

その鉄道の将来性を見抜いた大富豪のロスチャイルド一族が、パリ家のジェームズ・ロスチャイルドを中心にヨーロッパ大陸に鉄道網をつくり、鉄道産業を興し、生活も便利になり、目出度しめでたしの欧州人ですが、その陰でアフリカの人たちはえらい目に遭(あ)いました。 

また大英帝国の財政を支えた南アフリカも同様です。 ダイヤと豊富な金、銀、パラジウムなどの貴金属。 地球上で、何故この地域に偏在しているかと言えば、地球史上最大の隕石が約20億年前に落ちてきて、そのエネルギーでできたからです。  ロシアも同様、ただ陸地面積が余りに大きいので隕石が落ちてくる確率が高かったということです。


ロスチャイルド財閥-14 鉄道事業への参入 
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/d5a4e286ac7c0ae56bd9c0fc003f6e4f
LVMH (ロスチャイルドGr)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/d9c4e944ddb3c096098380c2291ab9a2
オッペンハイマー財閥(ロスチャイルドGr)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/634f09002ee4f04d6579f260a5e86757


フランスの植民地アルジェリア
地中海を挟んで向かい側に、アフリカ最大の国土を持つアルジェリアという国があります。 アルジェリアは鉄鉱石の産地で、フランスの植民地にされ、奴隷労働を強いられました。

というのは、鉄道産業には大量の鉄鉱石と石炭が必要です。 かさばる、その地下資源を大量に運べるのは鉄道しかありません。 石炭は鉄鉱石を溶かすため、また自然の状態では酸化鉄なので、それを還元(脱酸素)するためにも、石炭が使われます。

アルジェリアがフランスの植民地になってしまったのは、十分すぎるくらい理由があります。 フランスによるアルジェリア侵略が始まったのは、今から約190年前の1830年頃で、フランス革命で断頭台の露と消えたルイ16世とマリー・アントワネット夫妻の弟シャルル10世が亡命していた時代でした。




パリ家、ジェームズ・ロスチャイルドの関与
フランス銀行が独裁的な金融支配を成し遂げようとした歴史の前夜であり、ロスチャイルド家がこの侵略を国王に入れ知恵したという話もあります。

シャルルが再び国王の独裁政治を始めたため民衆が怒り、その憤慨を海外に向けさせるためにアルジェリア侵略が行われた、というのが通説になっています。

派兵されたフランス軍の資金8千万フランの大金を調達したのが、鉄道王、パリ家のジェームズ・ロスチャイルドであったことは事実として知られています。

しかも派兵の半年以上も前に、そのための公債発行をジェームズが引き受けていました。 夏には7月革命が勃発して国王が交代したとき、ジェームズは逃げたシャルルがいつ戻ってくるかも知れないので丁寧に謝礼を支払っておき、そのうえ新王になったルイ・フィリップには既に大金を貸し付けてきた仲であったので、誰が国王になろうとヴェルサイユ宮殿を思いのまま動かせるという用意周到さです。

こうして、現代でもアフリカ大陸で生産量4位を誇るアルジェリアの鉄鉱石に目を付けたジェームズは、息子のエドモンの家庭教師をしていたアルバート・コーエンを北アフりカに派遣し、資源を物色させたのであります。

コーエンは帰宅すると、エドモンにパレスチナの旅がどれほど素晴らしいものであったかについて魅力的な口ぶりで語って聞かせました。 

このエドモンが成長して、のちにその子供時代に聞いた夢を「イスラエル建国の資金提供」を実現させ、本当にユダヤ人の国を創ってしまいました。 また、それに敵対するイスラムの国、アルジェリアを侵略するという歴史を生み出しました。

1842年 アルジェリアがフランスの直轄領となり、大地主が現地の穀物生産を支配。
1848年 2月革命。 フランス銀行の支配体制が確立。

この2つの事件を併記してみると、二百家族がアルジェリアの大地主になり、穀物を支配したという歴史の推理が成り立ちます。

フランスのモレ首相の金庫を預かる経済担当の国務大臣は、穀物商社の金庫ルイ=ドレフィス銀行の頭取を20年近くにわたって務めたジャン・フィリッピその人でした。 このフィリッピがミッテランの大統領選でパトロンとなった男です。

アルジェリアの大麦、ハード小麦、ソフト小麦、オート麦の生産は、今日では大したことがありませんが、フランス侵略時代には極めて大きな意味を持っていました。

これに対し、食用油の生産では、「ルジュール社」が」アルジェリアとモロッコで拠財を成し、今日フランス最大の食用油めーかーとなっています。




石油産業
もうひとつの大産業が、19世紀末から台頭してきた石油です。 アルジェリアの原油生産量は、かつての奴隷貿海岸ナイジェリア、カダフィー大佐のリビアに次いで、アフリカ第3位です。

今日では石油以上に注目されているのが天然ガスの埋蔵量で、アメリカ、ロシアを除き世界トップレベルのガス田ハッシ・ルメルを誇ってきたのがアルジェリアです。

地球上で、トップクラスのガス田はアメリカやロシアが持っています。 ことにオビ川とエニセイ川に挟まれた北極圏のシベリア地方のガス田は群を抜いて巨大です。 また、アルジェリアも世界Topクラスのガス田を持っています。

にも関わらずソ連・ロシアは、1980年代後半の経済破綻、また今日ではGDPがブラジルや韓国以下になってしまってます。 独裁共産主義の政治家、そして政治体制の問題が大きいと思います。

2014年、プーチン大統領がウクライナのクリミア半島を侵攻・併合し、世界の先進国から経済制裁をうけているのが、大きいと思われ、今回また懲りずにウクライナに侵攻し今度は世界全体を敵に回して、世界から経済制裁を受けているので、ソ連崩壊の時以上の困難がロシア国民に待ち受けています。

本当にプーチンは大統領に資質がないアホネ!  ロシア国民もいい迷惑でしょう。

鉄道王ジェームズの時代からあと、ヨーロッパの石油産業は、現在でもロスチャイルド家が握っています。 バグー油田が19世紀末には世界一でした。 それをノーベル兄弟とロスチャイルドが支配したことは周知の事実です。

ヨーロッパの3大石油会社と言えば、「ブリティッシュ・ペトロリアム」(通称BP)、「ロイヤル・ダッチ・シェル」(現シェル)、「フランス石油」(通称トタル)です。


実は、フランスには世界一の企業が数十社ありますが、多くの日本人には知られておりません。 1989年には「フランスの世界一企業クラブ」いう奇怪な組織が設立され、1990年には85社が参加しています。


また、今日ロスチャイルド家を代表するのは、ロンドン家とパリ家ですが、どうもパリ家の方が力があるように思われます。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

哲学・宗教・思想 ここまでの投稿記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/7da98797504886d8b9eaa2e5936655e6

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ロスチャイルド財閥-163  ロスチャイルド財閥について今まで投稿してきた記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/fedeabe97fbe342e880f7195d00dabec

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

世界の財閥 ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/14d30c37bfae00d834c78d49da070029

日本の財閥 ここまでの投稿記事リスト 
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/6958fc72746302160416dd6dad039f68

ゴールドマン・サックス ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/0b4c5b8ba383a38e0af1df7b1a477ea3

Black Rock ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/93ef8de49c1ff9039ce7446f1f3fb0e8

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ロスチャイルド財閥-14 鉄道事業への参入 

2022-09-28 04:06:27 | 国際政治・財閥


   フランス国有鉄道 SNCF( Société Nationale des Chemins de fer Français)




産業革命と蒸気機関車
ジェームズ・ワットが、大量生産を可能にす るエネルギー源である蒸気機関を 1781 年に完成して産業革命が始まったイギ リスでは、続いて大量輸送のための蒸気機関車がジョージ・スティーヴンソン によって 1814 年に考案され、1830年、マンチェスター-リバプール間で初 めての鉄道が走りました。




ロスチャイルド家と鉄道産業
ヨーロッパが、フランス革命の七月革命に揺れていた頃であります。 産業都市マンチェスターと港湾都市リバプール を結んだ鉄道が大成功をおさめると、事業家、銀行家の目の色が変わってきました。

当時、馬車をしのぐものなどあるはずがないと思っていた時代です。 ロンドンのネイサンが その将来性に目を付けたときには、既に他の銀行に利権を奪われていました。



ネイサンは他の兄弟にイギリスでの 鉄道フィーバーぶりとその将来性について詳しく報告し、それぞれの国でいち早く鉄道建設の利権を確保して融資に踏み切るよう勧めました。

そしてまずオース トリア家のサロモンが鉄道建設にのりだしましたが、保守的なウィーンでは蒸気機関車が鉄の道を走る鉄道はいかがわしい怪しげなものと受け取られ、人々の「鉄の獣」に対する反発は、初めの頃のロンドン以上でした。



それでも 1835 年にオ-ストリア帝国政府から鉄道事業免許を取り付け、こうしてヨーロッパ大陸での初の鉄道は、ウィーンと北部ボヘミア間およそ 69 キロで着工されました。 その名も、『フェルディナンド皇帝鉄道』。

パリのジェームズも大々的に鉄道事業に乗り出し、まずセーヌ川沿いにパリ~サンジェルマン間の鉄道を完成させ、ついでフランス北部の諸都市とパリを結 ぶ、北方鉄道の建設に取りかかりました。



この北方鉄道が、パリ・ロスチャイルド家の 最大の資産になり、ジェームズは「鉄道王」の名をほしいままにしました。

この他のロスチャイルド兄弟は、ヨーロッパの最新の基幹産業である鉄道にいたると ころで関与しました。これらの鉄道建設には莫大な資金を必要としましたが、そのため の起債はロスチャイルド家の得意とするところです。



債券購入を一般に公 募すると、物珍しさも手伝って多数の民衆が押し寄せ、ロスチャイルド家は、ただの 「金融資本家」から「産業資本家」の顔をも持つようになりました。

ヨーロッパの政治と癒着して、その財を成した一 族も、こうした「産業資本家」として時代の変化とともに体質を変化してゆく 過程でもありました。



高速で大量に輸送できる鉄道を敷設することによって、無意識にせよ産業革命の恩恵をヨーロッパ中に広めました。 それは社会の変革を促して 人々を新時代へと導くものでもあったことは見逃せません。  

こうして「資本」にもとづくことが大原則であるロスチャイルド家は、産業 が社会にしめる影響と生み出すものの大きさからからも、「産業資本家」とし ての性格を強くしていきました。



こうした時代の変化による変化は、1848 年のフ ランスの二月革命で、ルイ・ナポレオンが登場すると、かつてロスチャイルド家 がイギリスやオーストリア側につき、叔父のナポレオン・ボナパルトに不利を 働いていたことや、ナポレオン没後、復古ブルボン王朝や続いてオルレアン王 朝にすり寄ったことからも、

ルイ・ナポレオンは、金融業者に起債を頼む代わりに公債 を小口に分割して国民に購入を呼び掛ける一方、その蔵相アシル・フールとの 擁護のもとに、1852 年、ペレール兄弟に民主的な最初の銀行「動産銀行」を 創らせて、その株式の購入を国民に呼び掛けて上場させました。



すると、人民が投資 することもできる銀行だということで、フランス中を興奮の渦に巻き込み一 株 500 フランが 3 倍以上の 1600 フランに急騰する大成功を収め、それ以外 にもナポレオン三世は次々と新しいタイプの銀行を創設してゆき、いよいよパ リの「鉄道王」ジェームズを中心に(ネイサンは 1836 年死亡)事業を行っていきました。

ロスチャイルド家も出番がなくなっていきます。 そしてパリの二月革命は、もっとも封建的であったオーストリア帝国を直撃 し、広大な領地のそちらこちらで、憲法制定を求める大胆な運動がはじまり、ついに はウィーン市街でバリケードが築かれる革命が起きて、民衆は宰相メッテルニ ヒの追放を叫びました。



ウィーンのサロモンは、まもなくハンガリーのロスチャイ ルド家別邸が襲撃され、その騒ぎが再びウィーンに飛び火してハプスブルク家 も疎開するにおよんで、ついに逃げ出しました。

しかし、逃れた先のフランクフルト も革命の熱気のなかにあって、長男アムシェルの守る本家までが民衆の怒りの 前に揺れていました。



こうしてウィーン体制の崩壊とともにロスチャイルド家も没落かと思われました。 政治的不安定は一族が発行した各国の公債を暴落させます。



・ロスチャイルド財閥-9 ウィーン体制
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/bdb88089d7be05f04ad603f308e78bfd




ただ一つ、ロンドン 分家は幸いにして政治的な対立に巻き込まれておらず、一族は踏ん張り、そ して、 1850 年7月にはフランス・ロスチャイルド家が建設していた北方鉄道が 完成して、開通式が行われました。

その記念列車の貴賓室にはルイ・ナポレオンが ジェームズと席を並べ、いくらロスチャイルド嫌いでも、当時の大事業はロ スチャイルド家の金がなければ動かないことをまざまざと見せつけるとともに、 「産業資本」の勝利を示す記念行事でした。

 


この鉄道が、今日のフランス国有鉄道SNCF( Société Nationale des Chemins de fer Français)で、フランス政府がロスチャイルド家から払い下げを受けたものです。 普通は政府から民間企業が払い下げを受けるものですけどね。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

哲学・宗教・思想 ここまでの投稿記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/7da98797504886d8b9eaa2e5936655e6

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ロスチャイルド財閥 今まで投稿してきた記事リスト (1/3)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/1f87a836a42cfdcf5bc18c8a5e212fe5

ロスチャイルド財閥 今まで投稿してきた記事リスト (2/3)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/40a30f12de3651f13810a90405370238

ロスチャイルド財閥 今まで投稿してきた記事リスト (3/3)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/47e334f8ba710639aefdcc8d7824f9fa

ロスチャイルド財閥-163  ロスチャイルド財閥について今まで投稿してきた記事一覧https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/fedeabe97fbe342e880f7195d00dabec

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

世界の財閥 ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/14d30c37bfae00d834c78d49da070029

日本の財閥 ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/6958fc72746302160416dd6dad039f68

ゴールドマン・サックス ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/0b4c5b8ba383a38e0af1df7b1a477ea3

Black Rock ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/93ef8de49c1ff9039ce7446f1f3fb0e8

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー