Renaissancejapan

哲学と宗教、財閥、国際政治、金融、科学技術、心霊現象など幅広いジャンルについて投稿しています

ロスチャイルド財閥-116  狙われたスペイン 国王は不正選挙で追い落とされた

2022-11-27 07:04:48 | 国際政治・財閥

フランシスコ・フランコ・バアモンデ(Francisco Franco Bahamonde、1892 - 1975)
スペインの軍人、政治家。長期独裁を敷いたことで知られる。 フランコ将軍として有名




国王は不正選挙で追い落とされた

プリモ・デ・リヴェラ(スペインの軍人・貴族、1923年より1930年までスペインを独裁的に統治)の独裁体制の第一の成果は、モロッコ戦争を首尾よく終らせたことでした。 フランシスコ・フランコ将軍は、この戦争の最終段階に登場し、完敗と思われた戦争を輝かしい勝利に一変させました。 正義に慈悲を加味することで、フランコ将軍は多くのモロッコ原住民の賞賛と忠誠心を得て、スペインの一般大衆の注目を集めました。

デ・リヴェラは人としてすべきでないことを片っ端から行ったとして、非難されますが、法と秩序を回復したこと、いくつかの社会改革を実行したこと、労働条件を改善するためにラルゴ・カバリエーロと協力したことを記録するのは全く公平な事です。 デ・リヴェラは懸命に努力しました。 それゆえ、1929年には健康を害しました。 1930年に彼が犯した判断ミスは、そのせいとしか思えません。

疲労困憊の状態で、政府の長という重責からそそくさと自らを解放するかの如く、デ・リヴェラは2人の社会主義指導者、ベスティロ、サボリトに選挙制度の再編を要請しました。 君主制を望むのか、共和政体の政府を望むのか、国民の総意を問おうとしたのです。 それにしても何故、リヴェラがこの任務をベスティロとサボリトに与えたのかは、おそらく永遠に謎でしょう。 2人の社会主義者は巧みに選挙制度を解体して共和政体の政府が実現するように図りました。

マドリードだけでも4万人の有権者をでっちあげました。 類似の不正が人口の集中する選挙区のすべてで生じました。 スペインの君主制を終わらせるために大東社ロッジ(フリーメーソンの教会)は特別に軍事同胞組合(ミリタリー・ブラザリー・ユニオン)を組織しました。 これによって、23人のスペイン人将軍のうち21人から共和制を主張する人々の大義を支持する約束が取り付けられました。 スペインの国家防衛評議会議長であるモラ将軍はその著書『嵐、静けさ、陰謀そして危険(Tempestad Calma Intriga Y Crisis)』のなかで、このような将軍たちが大東社に参入していたこと、そして共和政体の実現に失敗した際に備えて、海外逃亡のための資金50万ペセタが彼らに貸し付けられていたことを明らかにしています。

フランコは軍事同胞組合に参加する事を拒んだ2人の将軍のうちの1人でした。 モラ将軍の言葉を裏付けるかのように、スペイン議会(コルテス)でカノ・ロペス
議員は以下のように述べています。 「1925年以後、フリーメーソンはその中心である軍事同胞組合のもとに、大部分の高い地位の軍部幹部の大部分を集めていた。 そこにはカバネリャス、サンフルホ、ゴデド、モラ、ロペス、オチョア、ケイボ・デ・リャーノらが含まれていた。 23人の師団将軍のうち21人がフリーメーソンであり、大東社に誓いを立ていた。 」(すなわち大33位階の評議会の長に無限の尊奉の誓い、彼こそ思考の存在であると認める誓いである)。

更にロペスは続けます。「1929年にはデ・リヴェラの独裁支配を破棄するために、1931年には君主制を廃止するために、いずれのときも大東社は命令を下し、将軍たちはこれに従った」。 モラ将軍は、彼自身そしてその他の将軍たちが、スペインをもう一つの共産主義独裁支配国家にしようとするスターリンの秘密計画の実現のために利用されているにすぎないことを確信して、大東社の誓いを破棄した経緯を語っています。

国際銀行家は、自らの姿を現わさないまま、スペインの革命活経済援助を行いました。 1932年2月、『ル・ジュナル(Le Journal)』紙はスターリンがスペインの活動家養成学校に20万ドルを支援する事を約束したと報じました。 また、1931年の第三インターナショナル会議に提出された金融報告書によれば、24万ポンドの英国の金(money)がスペインの革命家支援のために受理されたことも明らかになっています。 こうした支援に加えて、さらに250万ペセタが武器、軍需品の購入費用として利用きるよう手配されました。


モラ将軍によれば、1938年までに、モスクワのレーニン研究所で訓練を受けた200人以上の革命指導者がスペインに到着していたとされています。 1930年から選挙の日まで、ランファミーの運動が、ルイ16世およびマリー・アントワネットにたいしておこなわれたように、スペイン国王およびその一族に対して続けられました。 アストウアリアス王子が生き永らえるために、若い兵士が毎日一人ずつ殺害されているいう途方もない大嘘がながされました。 王子は血友病に苦しんでいたからであります。 また国王についてもロシア皇后がラスプーチンの愛人だと誹謗されたのと同じように、ふしだらで身持ちが悪いと言う中傷が広まりました。

都市部の不正票は、農村部で根強い君主制支持票を抑え込みました。 選挙結果を受けて、共和政体の政府が支持されるおとが宣伝され、アルフォンス13世は最後の公的声明を以下のように発表しました。

「日曜日に行われた選挙の結果、私にはもはや臣民の愛情、愛着を得られない事が分かった。 私は常に全身全霊を傾けてスペインそして臣民のために尽くしてきたから、私の良心の告げるとおろによれば、この状況が永続的なものだとわ思われない。 国王も知っパはする。 きった私もそうだったのだろう。しかし、この国は他人の悪意無き失敗には常に寛大であった。 私はスペイン国民すべての王であると同時に、一人のスペイン国民である。 『国王の大権』を侵害する人々に対して、実質的な抵抗を示してその権利を維持しようと思えば、私にもいろいろな方策が見いだせる。

しかし、衝突を起こして国民を互いに対立させる内戦や身内を殺害する戦いに巻き込むよりは、きっぱりと退くほうをえらびたいと思う。 私は自らの権利のどれ一つとして放棄はしない。それらは私のものというより国家を守る者としての立場が積み上げられてきた歴史的遺産であるからである。 この立場については、いつか私自身が厳密な説明をしなければならないと思う。

集団の良心が偽りなく完全に示されるのを私は待つ。 そして国家がその意思を明らかにするまで、あえて『国王の大権』の行使を中止し、スペインが自らその運命を 支配する事を信じつつ、この国を去る。 私はまた、自分自身が国家への愛情によって命じられる役割を果たしていると信じる。 私以外のスペイン国民も私同様、真摯にそれぞれの役割を受け止め、果されんことを神に祈ります 」。



次の投稿は、『ローマ法王の警告回勅』です。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

哲学・宗教・思想 ここまでの投稿記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/7da98797504886d8b9eaa2e5936655e6

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ロスチャイルド財閥-163  ロスチャイルド財閥について今まで投稿してきた記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/fedeabe97fbe342e880f7195d00dabec

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

世界の財閥 ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/14d30c37bfae00d834c78d49da070029

日本の財閥 ここまでの投稿記事リスト 
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/6958fc72746302160416dd6dad039f68

ゴールドマン・サックス ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/0b4c5b8ba383a38e0af1df7b1a477ea3

Black Rock ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/93ef8de49c1ff9039ce7446f1f3fb0e8

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ロスチャイルド財閥-115 狙われたスペイン スペイン史は革命テクニックの見本市

2022-11-27 01:02:50 | 国際政治・財閥

最強の第176代ローマ教皇・インノケンティウス3世(Innocentius III、1161 - 1216)



スペイン史は革命テクニックの見本市

スペインを究極支配するための長期計画は、他の国家においてと同様、キリストの死後すぐに開始されました。 

スペインのキリスト教会の権威を砕くために、金貸し業者たちはその代理人に,信徒のなかに入り込んでキリスト教徒のふりをするよう命じました。 

ユダヤ・ロスチャイルドとプロテスタント・モルガンの関係とよく似ています。ユダヤ人差別でアメリカにビジネス参入できなかったロスチャイルドは、モルガンを代理人としてアメリカでビジネスを行いました。 代理人を使うのが彼らの上東手段です。

この指示に従って、代理人は教会組織に地位を得て、内部からの破壊を試みました。 この企画が暴露されると、ローマ教皇インノケンティウス3世は宗教裁判所を設置しました。この裁判所が意図するところはキリスト教徒を装っていると見られる異教徒を見つけ出して審問することでした。 

それまでスペインは例外的にユダヤ人に対して寛容策を採り、ユダヤ人が公職に就いて税の徴収人となることを認めていました。しかし、ヨーロッパの他の国家で生じたように、キリスト教を信じない金貸し業者およびその代理人の犯罪によって、スペインでもユダヤ人全体が非難されるようになりました。

イザベラ女王とフェルナンド国王の治世下、1475年から1504年にかけて宗教裁判所が大々的に活用され、教会と国家の権威の破壊をはかる裏切者が糾弾されました。 

そして破壊分子の地下組織がいよいよ拡大し、有効に機能していることがトルケマーダ(初代宗教裁判所長)指揮下の審問官によって看破されると、スペインも他のヨーロッパ諸国の例に倣って、すべてのユダヤ人を追放処分としました。 

しかし歴史がおしえるところによれば、経済的に反映していた国家がユダヤ人を追放した途端に坂道を転げるように衰退しています。 恐るべしユダヤのビジネス・ネットワークです。

このことに乗じて一部の過激派は暴徒と化して、ユダヤ人に暴力をふるい、悲しむべき大虐殺が数ケ所で生じました。 こうした違法の殺人行為に対しては、もちろんローマの教会当局も公然と非難しています。



17世紀に国際銀行家が再組織化されると、その代理人はスペインの財務省に潜入しています。英国の革命およびフランス革命の時期、彼らはことのほか活発に活動し、スペイン経済を破壊して、この地での革命活動の素地をつくろうとしました。 

1839年から1839年の間にスペインで続けられた政治的陰謀を研究するのは無駄ではありません。 というのも、それによって全ての国家の究極支配を実現するために利用される革命テクニックの定型が明確に見えてくるからであります。

すべての革命活動は、3段階から成り立っています。
(第一段階)
革命集団の代理人を、政府、行政機関、軍隊、労働組合に送り込み、反乱の命令が下されたとき、政府を内部から破壊できるよう重要な地位を確保させる。

(第二段階)
君主国家であろうと共和国家であろうと、既存政府を転覆させるために、革命集団を社会党あるいは自由党左派と結びつける。

(第三段階)
人民戦線政府の評判を落とし、プロレタリアによる独裁支配の樹立に口実を提供するために、破壊分子を活動させて無秩序状態を現出する。 独裁支配が樹立されたら、1917年のロシアの場合のように、粛清によってプロレタリアによる支配を全体主義的独裁支配に変える。




マルキストと大東社ロッジ(フリーメーソン)の連携

1865年の江戸末期、カール・マルクスの代理人はスペインで最初の政治的ゼネストを組織しました。 1868年(明治元年)、世界革命運動の指導者たちは、ファネリをスペインに送り込み、アナーキストをマルキストの革命家と結びつけました。 

ファネリはマルクスやエンゲルスに親しいバクーニンの親友でした。 ちなみにバクーニンは、1870年、政策をめぐってマルクスと対立し、世界革命運動の第一インターナショナルを追放されています。

1872年、バクーニンはスペインの革命指導者を動かして「社会民主同盟」を結成させました。
スペイン政府はバクーニンの過激派組織を違法と表明しましたが、彼らは地下に潜って活動を続けました。

都合のいいことに、大東社ロッジがその本部の役割を果たしました。 サラゴサで開かれた会議では、マルキスト・インターナショナルのスペイン関係者がアナーキスト・インターナショナルと連携することに同意しました。

この連携が成立すると、二つの集団はさまざまな労働者集団を大きな結社カモツラ)に再編しました。 この連携活動の成果がスペインに第一共和国をつくりだした1873年の革命でした。

革命指導者の側の活動には、毎度のことながら、恐怖政治が伴いました。 混乱が蔓延し、あらゆる種類の暴力行為が生じました。 そしてついに、パヴィア将軍によるクーデターが発生し、革命勢力はまたしても地下に潜りました。





カルロス派の敗北

もう一度、日の当たる場所に出るために、革命地下組織のメンバーは穏健な自由主義運動を支持して政治権力を得ました。 そして革命指導者はドン・カルロスの子孫が王位に就くべきだと主張する人々と、イザベラの子孫が就くべきだと主張する人々の間に生じていた対立を利用して内乱を開始させました。

結局、この戦いはカルロス党員の敗北で1876年に集結しました。 スペインの労働者は実のところ、彼ら自身が保護されるための組織化を望んでいたものの、大多数の人々はアナーキストによって主張される過激な政策に同意しませんでした。

反革命の立場に立つ人々は、労働者協会をを組織しました。 この穏健派はすぐさま革命勢力と雇用主、両方から攻撃を受けました。 この攻撃は止まず、ついに1888年にはパブロ・イグレシアスの提案によって、穏健派も労働者総同盟を名乗ることになります。

この組織はやがてUGTとして知られるようになり、ましたが、イベリア・アナーキスト連盟が政府によって非合法とされるまで、UGTのメンバーはあまり支持を得られませんでした。

1908年まで共和制支持集団の過激派と協力していたサンディカリスト分子は、やがて「ソリダリダ・オブレラ(労働者の連帯)」を、2年後の1910年にはCRTの名で知られた組織を結成し、その直後には全国労働連合(CNT)も組織しました。




バルセロナに「ソロ・シンジケート」と「フリー・シンジケート」組織の設立

1913年、一連のストライキの結果、CRTもCNTもその活動を停止させられました。 政府は団体交渉という基本原則に反他したのではなく、過激な方針と指導者の革命活動に異を唱えたのです。

つまり過激分子が組合内部の執行部に自在に入り込めると見られたせいで、社会正義を求めて奮闘する合法的労働者がその組織を非合法化されたということになります。世界革命を目論む人々の側はこの措置を予測していました。 サンディカリスト分子による革命運動はいよいよその勢力を拡大し、あらゆる政党および国家そのものに抵抗する活動を行いました。

子の過激勢力の方針である直接行動がい大いに熱を帯びて、荒々しく主張され、1916年、CRTはアンヘル・ペスターニャ、サルバドール・スグイによって差編成されました。また、1918年になると、この2人の労働運動指導者によってバルセロナに「ソロ・シンジケート」、一般には「ワン・ビッグ・シンジケート」として知られる組織が設立されました。



第一次世界大戦の期間、スペインは中立国として莫大な金(money)を稼ぎましたが、一般的に言えば、国家の繁栄に見合うだけの取り分が労働社会層にもたらせたわけではありませんでした。 この事実が労働者の大多数を穏健な労働者組織から過激労働組織の革命指導者のもとに駆り立てる要因になったと思われます。

それでも穏健で分別ある労働運動指導者は急進勢力に対する戦いを諦めず、その活動の成果として、1920年には新たな労働者組織「フリー・シンジケート」を成立させました。そして続く3年のあいだ、局地的ストライキ、ゼネスト、所有物破壊、労働運動指導者を抹消するための暗殺、対立組織の勢力を低下させるための大量殺人など、

右派、左派の労働者組織がしのぎを削りました。 自由の名の下であらゆる犯罪が引き起こされ、1923年になると、事態は収拾がつかなくなりました。 2度目の革命が共産党によって引き起こされるのを避けようと、スペイン国王はプリモ・デ・リヴェラに軍事政府の長の権限を与えました。


今回の投稿はここまでです。 次回の投稿は、「国王は不正選挙で追い落とされた」です。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

哲学・宗教・思想 ここまでの投稿記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/7da98797504886d8b9eaa2e5936655e6

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ロスチャイルド財閥-163  ロスチャイルド財閥について今まで投稿してきた記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/fedeabe97fbe342e880f7195d00dabec

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

世界の財閥 ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/14d30c37bfae00d834c78d49da070029

日本の財閥 ここまでの投稿記事リスト 
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/6958fc72746302160416dd6dad039f68

ゴールドマン・サックス ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/0b4c5b8ba383a38e0af1df7b1a477ea3

Black Rock ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/93ef8de49c1ff9039ce7446f1f3fb0e8

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー