主要地域別石油・天然ガス生産量（2020年） 出所：BP統計
世界的にロシア（プーチン包囲網）が増しています。日本経済新聞の2022年10月22日付けの記事を引用します。
【ヒューストン=花房良祐】米国の液化天然ガス（LNG）輸出が2022年1～9月、初めて世界一となった。ロシア産ガスに対する懸念が高まる欧州向けが急増した。ロシアが制裁に対抗してパイプラインのガス供給を絞って西欧を揺さぶるなか、米国産LNGがロシア産の減少分の半分を補っている構図だ。中期的な需要増を見込み米国では増産投資が相次ぐが、今冬に向けては世界的なガス価格の高騰が続いている。
ノルウェーの調査会社ライスタッド・エナジーによると、22年1～9月の米国の輸出量は前年同期比約13%増の約6190万トン。21年の輸出量首位のオーストラリアはほぼ横ばいの約6060万トン、同2位のカタールは同約1%増の約6010万トンで米国が上回った。米国はシェール革命を受けて16年に本土から本格的に輸出を開始した。
欧州の需要を取り込んだ米国が輸出を増やしている。オーストラリアは欧州から遠く船の確保が難しいうえ、同国とカタールは輸出先を柔軟に変えられない仕向け地条項のある契約が多いためだ。
米国の欧州向け輸出は22年1～9月に前年同期の2.6倍の約3510万トンとなった。6月に火災が起きた米テキサス州のLNGプラント「フリーポートLNG」の影響で7～9月の全体の輸出量は伸び悩む。ただ、欧州向けは7～9月も前年を大きく上回るペースで増えている。
バイデン大統領はロシアによるウクライナ侵攻を受けた3月、欧州向けを22年に前年比150億立方メートル（1100万トン相当）増やすと表明した。1～9月だけで前年同期に比べて2160万トン増えており、「公約」を既に達成した。
国際エネルギー機関（IEA）の7月の予測によると、欧州がロシアからパイプラインで輸入するガスは22年、前年比45%減の800億立方メートルとなりそう。減少分はLNG換算で4780万トンだ。米国からの1～9月の欧州向け輸出の増加分は、ロシアの減少分の半分を補う計算だ。
欧州連合（EU）のフォンデアライエン欧州委員長も9月、「ロシアから信頼できる供給国の米国などに調達を分散した。昨年の欧州のガス輸入の40%はロシア産だったが、今では9%まで低下した」と強調した。
欧州は省エネや電化の推進、代替エネルギーの組み合わせで30年までにロシアへの資源依存から脱却を目指す方針だ。ただ、「目標達成は極めて難しい。当面はLNGに頼ることになる」（調査会社ラピダン・エナジーのアレックス・マントン氏）との見方もある。
欧州がLNG輸入を増やせば、日本も無縁ではない。米国から日本などアジア向けの輸出は1～9月、前年同期比5割減の約1350万トンだった。アジアの電力・ガス会社がアジアより価格の高い欧州向けに転売したためだ。
旺盛なLNG需要を背景に米国では増産投資も相次ぐ。米シェニエール・エナジーは10月4日、テキサス州南部のコーパス・クリスティのLNGプラントで年産約1050万トンの生産設備の起工式を実施した。事業費80億ドルで25年から出荷を開始する。完成すれば同社の生産量は年6000万トン近くになる。世界最大のLNG生産国カタール（約7700万トン）に迫る規模だ。
また、2022年10月26日の日本経済新聞の記事を紹介します。
ロシア産ガス「全廃目指す」 ドイツ財務相インタビュー
【ロンドン=赤川省吾、ベルリン=南毅郎】ドイツのリントナー財務相は日本経済新聞に対し、ロシアからのエネルギー輸入の全廃を目指す考えを明らかにした。エネルギー源の多様化を急ぎ、「できるだけ早く完全に」ロシア産ガスから自立すべきだと語った。燃料高などのリスクを抱えても、対ロシアで厳しい姿勢を貫くことを鮮明にした。
ベルリンの財務相執務室で取材に応じたリントナー氏は連立与党の一角である自由民主党（FDP）の党首。政権の方向性に大きな影響を与える立場にある。
ロシア産ガスについて段階的に削減し、「輸入をすべてなくしたい」と明言した。液化天然ガス（LNG）をためるための浮体式ターミナルや再生可能エネルギー、欧州でのガス採掘など代替策を列挙。様々なエネルギー源の調達に動くことで「ロシアからの圧力に屈しないことを明確にする」と強調した。
冬場のエネルギー需要の高まりに備えるため、独政府は年末を予定していた脱原発の先送りを決定済み。これについて「危機だから長く使う」と説明。ただし新増設は議会の理解が得られないとして脱原発方針は堅持する考えを示した。
ドイツは冷戦期の1970年代からパイプラインでロシア（当時はソ連）のガスを輸入。外交対話を重んじるロシア融和策をとり、天然ガスの過半をロシア産に依存してきた。だがロシアのウクライナ侵略で強硬姿勢に転じ、通商政策ではロシアとの断絶も視野に入れる。
ロシアは主要パイプライン「ノルドストリーム」を通じたドイツへのガス供給を8月末から完全に止めた。ドイツはロシア産の代替として欧州各国からガスを調達。10月にはパイプライン経由でフランスからも調達を始めた。
ドイツの方針転換で欧州連合（EU）の対ロシア強硬姿勢はさらに鮮明になりそうだ。リントナー氏はガスの禁輸をEU域内に強いるのには消極的だったが、「欧州のだれもがロシア産ガスをやめるべきだ」と語り、自主的に脱ロシアに進むのが望ましいと訴えた。
ウクライナに対しては財政・軍事面で支える。
インタビューでは、ウクライナを恒常的に資金支援する制度の創設を目指すことを表明した。主要7カ国（G7）とEU、国際通貨基金（IMF）と世界銀行が協議し「持続的な財政支援の枠組み」を設けたいという。ウクライナの資金支援は来年、日本でのG7会議の議題になりそうだ。
足元では欧米諸国が主力戦車をウクライナに渡すかどうかが焦点になっている。リントナー氏は「足並みをそろえて決断すべきだ」と述べ、米国などが提供すればドイツも追従する可能性をにじませた。
エネルギーの脱ロシアはドイツにスタグフレーション（インフレと景気後退の併存）をもたらす恐れがある。
リントナー氏は「優先順位は明確。まずインフレとの戦いだ。何としても景気後退を防ぐことではない」と断言。景気を冷ます可能性のある欧州中央銀行（ECB）の大幅利上げを「正しい方法」だと評した。
英国ではトラス前首相が打ち出した大規模な減税策が金融市場の不信感を招いた。リントナー氏は財政規律を重んじ、物価安定を優先するドイツ流の経済思想を踏襲することでドイツ国債の信認を維持したいようだ。
米シェニエール・エナジー社は、10月4日、テキサス州南部のコーパス・クリスティのLNGプラントで年産約1050万トンの生産設備の起工式を実施。事業費80億ドルで25年から出荷を開始する。完成すれば同社の生産量は年6000万トン近くになり、世界最大のLNG生産国カタール（約7700万トン）に迫る規模。
欧州は、ロシアから天然ガスで揺さぶられないようになるのは明白なので、ロシアの国営ガスプロムなど天然ガスメーカーへの世界からの投資は著しく減少し、今年くらいから原油・天然ガスの価格は大幅に下落すると思われます。 NATOも欧州の国々にエネルギー問題で、遠慮することなく、ロシアに対し軍事圧力をかけることができます。
国際政治の場に参加したこもないようなお馬鹿Youtuberが、話題作りで金儲けするために、ロシア・プーチンを擁護、またコメント欄でそに釣られる阿呆が多くいますが、さあどうするロシア。 時間はありません。
ロシアの立場を擁護する阿呆たちへのアドバイス。 あのね、ウクライナは国際社会が認める独立した国家。 それを武力で侵略するのは国際法違反。 ましてや民間人相手にミサイルを撃ち込み勝ったとPRする阿保プーチン。 争いは、どちらも言い分があります。だから法律というものがあるのです。
ロシアの言い分（犯罪者側の言い分）だけ聞き紹介してどうする？ お馬鹿youtuberが決める話ではなく、国際法が決める話です。そのくらい分らんもんかね。
また、お馬鹿youtuberはドンバスで、ウクライナがロシア人に対して残虐な暴力を行った動画など見せて喜んでいますが、それは2014年にロシアがクリミア侵攻し、そのついでにプーチンがウクライナ東部を、ウクライナから独立させようとしたため、ウクライナ東部で内乱が発生したのです。
分かり易くいえば、中国が沖縄と九州の政治家を買収し、沖縄・九州が独立宣言したら、日本人の皆さんどうしますか？ 戦うでしょうが、当たり前の話です。 もし、プーチンのウクライナ侵略を認めたらどうなるか？ 次はロシアや中国が軍事力を用いて日本を侵略に来ますよ。
本当に、お馬鹿が多くて困ります。 プーチンを擁護・支援する連中は本当にアホネ！
馬鹿は死ななきゃ治らない。 ドアホらが。
（参考）
石油の発見と利用の人類史
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/b555050c36935ad6e972408f0bae2c6b
主要地域別石油・天然ガス生産量（2020年）及び 生産地の地質構造
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/e58336a9bcb818512bf46d089c74b95a
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哲学・宗教・思想 ここまでの投稿記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/7da98797504886d8b9eaa2e5936655e6
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ロスチャイルド財閥-163 ロスチャイルド財閥について今まで投稿してきた記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/fedeabe97fbe342e880f7195d00dabec
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https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/14d30c37bfae00d834c78d49da070029
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https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/6958fc72746302160416dd6dad039f68
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https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/93ef8de49c1ff9039ce7446f1f3fb0e8
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