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世界大戦の主原因は石油 サン・レモ協定、米国の危機

2023-03-18 10:34:57 | 麻薬・阿片・石油

世界大戦の主原因は石油  英米 vs ソ連(ロシア)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/716c20c7e9b5f6da55384c38513cc0cd
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サン・レモ協定

1920年4月、英・仏間に結ばれたサン・レモ協定は、アメリカを驚愕させました。 元来、このサン・レモ協定は、ベルサイユ条約の延長というべき石油平和協定でした。 

ベルサイユ条約がそうだったように、連合国の一つである米国は,戦勝国としての分け前にあずかれませんでした。また、ベルサイユ条約がそうであったように、ロシアには何の相談もありませんでした。この協定によって会心の笑みを浮かべていたのは、デターディングによよって代表代表された英国でなければなりません。

もし、彼らが希望的に予想している通りに、ソビエトが陥落すれば、ロシア石油を支配することができます。 そしてまた、フランスにはシリアを分けてやっただけで、広大なイラク平原の石油帝王の椅子にふんぞり返ることができるのです。

サン・レモ協定の条文を注意深く読むとき、これによって最も多く利益を得るものが英国であるとの結論が容易に得られます。 これによって、ドイツから没収されたトルコ石油会社の株式の25%はフランスに引き渡されました。 しかし、フランスはその代償として、その勢力圏内に鉄道を敷設する義務を負い、かつそこに2つの送油管(パイプライン)を設けることに同意し、しかもこの送油管による石油を無税で輸送し、かつその終点である地中海の港に港湾施設をつくる約束を強いられているのです。

ついで、英帝国領植民地に於いてはフランス国民に対し、仏領植民地アルジェリア、チュニス、モロッコなどの保護国に於いては英国国民に対し、相互に石油利権の獲得および油脈探査に関して特恵的便宜を与えるべき義務を規定しています。 

旧帝政ロシアの石油利権に対しては、英・仏は相互に努力し、その国民を支持すべき義務を定めています。 このサン・レモ協定の真意が。英国の石油世界制覇の野心から出発していることは、ロンドンの有名な銀行家エドウィン・マッケイ・エドガーがスペアリング誌に発表した一論文によっても明らかです。

『米国が湯水を使うよな速度でその国内貯蔵物を使い果たしっつある時、我々は世界の石油貯蔵を試打に確保しつつある・・・ 中国・南米油田の2/3は、英国の手に収められたと言っても差し支えない。 試しにあらゆる石油組織中最大なシェル財団をt理にとって見よ。それは米国、ロシア、メキシコ、オランダ領東インド(インドネシア)、ルーマニア、エジプト、ベネズエラ、トリニダード、インド、セイロン、東南アジア諸国、南北志那、シャム、海峡植民地及びフィリピン等を含む世界の石油産地を、独占的に所有し、利害を左右してるのである

老獪なこの英国人は、さすがに紛議を避けて英国政府直轄石油会社ともいうべきアングロ・ペルシャン(英・イラン)については言及していません。

『かかる状態の利益が十分に収穫をあげるまでには何年か待たねばなるまい。しかし、その収穫が遂には莫大なものとなるべきは一転尾疑う余地もないであろう。 遠からずして米国は、必要欠くべからず、しかも最早自国の貯蔵量では間に合わなくなった石油を年間数百万ポンドの割合で英国会社から購入し、次第に増大する金額をドル貨で支払わねばならなくなるであろう』

エドガーの予言はまだ早すぎました。ドル貨少しも米国からは流出していません。「遠からずして」といった彼の言葉は、更に延長しなければならなようです。

『』メキシコ及び中部アメリカの一部分を除き、全世界は米国の実力攻撃に対し厳重に防備されている。小範囲な孤立的出撃はあるかもしれないが、到底集団的な攻撃はあり得ない。 英国の地位は各固不動である。 かく言ったところで、何も荒唐無稽の説ではない。米国の識者は既に一年以上も前からこの状態を知り尽くしている。 詩化し、国会も世論もこれを支持してはくれなかったのである。 

一般国民は、米国は無尽蔵の石油を貯蔵していると信じており、石油不足のためにエンジンが停止すること夢にも思わず、石油は林檎樹になる林檎のごとく自然に生産されるものであると考えていた。 彼らにとっては不幸にも、我々にとっては幸いにも、彼らがそれと気づいた時には既に後の祭りであったのである』

 

たしかに米億人は寝耳に水を注ぎこまれたように驚きました。地質学者は声を大にして、地下の大動脈が決して無尽蔵なものではなく、それはいつの日か枯渇するもであることを叫びました。油m井の中には既に枯渇に瀕したものもあったようですが、経済学者は地下資源私有制度や反トラスト法や無制限競争などを取り上げ、英国がじっと握り込んでいる間に、米国の石油をどしどし市場にバラまいている不合理を摘発しました。 

実業家は実業家で、過剰の生産が価格を暴落させているたwおめに、あまり儲けがあがらないことを告白します。米国議会は石油資源調査特別委員会を任命しましたが、その調査結果として、米国の石油埋蔵量はあと18年間を支えるに過ぎないという報告がク評されました。 米国石油業界は恐怖と混乱の中にあえぎました。 サン・レモ協定は米国石油業界に衝撃を与え、ウィルソン大統領はカーゾン卿あてに抗議提出しました。

この爆弾的抗議は約一年にわたって、英・米外交戦略に火花を散らすことになりました。カーゾン卿はこのウィルソン大統領の通牒に対し、米国の「門論は欺瞞に満ちたもので、米大陸に於ける英国の石油利権がノックアウトされた事実によっても、この政策を破ったのは米国自身であると一矢を報いています。そこで、英国石油資本の米国侵入の歴史を見ておく必要が生じてきました。

 

 

英国の米国侵入

既に紹介したよ、英国の石油政策は自分のものは貯えておいて、他人のものは汲み出す点前でした。サン・レモ協定にも明らかのように、フランス勢力圏内の石油を自分の支配下に置こうとする企みは、条文の節々に見られるし、メキシコ石油戦もその老獪な政策の現われであったと言えます。

英国石油業界を代表するだたーディングは、大胆不敵にもロックフェラーの牙城である米国侵入を企みました。 ちょうど、スタンダード石油帝国が反トラスト法の裁きを受けて崩壊した時、デターディングは「石油業界のナポレオン」の名に背向かず、米国内の石油地帯に支店を設けることに成功しました。

 

次の投稿に続く

 

 

(参考 本件、今までの投稿)

世界大戦の主原因は石油  英米 vs ソ連(ロシア)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/716c20c7e9b5f6da55384c38513cc0cd
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