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トーマ・スグラバー  第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ 内部の矛盾を抱える

2024-07-05 16:14:04 | 秘密結社 フリーメーソン、イルミナティ、秘密結社など、

トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ 海の向こうに何がある
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/24044771300bb89e977af50bdd336faa
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内部の矛盾を抱える

一六〇三年、絶えず争いを繰り返していたイングランドとの間に「同君連合」(両国共通の君主を抱く)を実現、その後一六八八年のイギリスの産業革命を経て、一七〇七年両国は議会合同により合邦を実現した。

 

しかし、合邦はしたものの、スコットランドは宗教に関する内部対立(カトリック派とプロテスタント派)、英国への根強い反感などが長期にわたり継続された。 また、スコットランドは一つの国ではないといわれているように、「ハイランド」(高地地方)と「ローランド」(低地地方)では土地柄も違えば人物も大きく異なると言われている。

 

すなわち、ハイランド地方はスコットランドの北ないし、北西に広がる高地地方と小さな島々から成立、寒冷多雨、深い谷と入江で分断されている。このため人口も少なく、これと言った産業もない。 牛と羊による放牧で細々と暮らしている人が多い。

これに対しローランド地方は、スコットランド王国時代の首都だったエジンバラやグラスゴウを有しており、ハイランドよりは、はるかに気候にも恵まれている。 農業の産業化も早く、所得水準も高い。 このため、教会、修道院、裁判所、大学などは全てこのローランドへ集中している。

 

トーマス・グラバーや兄弟たちが生まれ育ったフレーザーバラも次に移転したドン川近くのブリッジ・オブ・ドンも残念ながら貧しいハイランド地方に属する。 トーマスをはじめグラバー家の兄弟達が「脱スコットランド」を目指したのも同地の生まれだったことが大きく影響しているといえよう。

それでも当地へ移転して来た時のトーマスの年齢は未だ十二歳。 学校の勉強。ヨット、海、川での釣り、夏は水泳、山岳での狩猟などを大きな楽しみとしていた。

この頃、トーマスは夜、睡眠中、エリザベートの夢をよく見た。 フレーザーバラで教会学校に通っていた時には、一度も彼女の夢を見たことはなかったのに、これは何とした事であろう。

毎日のおうに会えていた時には、夢で見なくても現実で会えた。 しかし会えなくなってしまった今、せめて夢でもいいから会いたい、との気持ちがエリザベートをひんぱんに夢に登場させることになったのであろう。

 

 

 

 

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この本には、歴史的に貴重な写真、図、文献なども数多く掲載されている秀逸な作品ですが、それらをPDF化して皆さんに紹介することもできますが、著者と発行所の『長崎文献社』に敬意を払って、全てを紹介するのは、控えたいと考えております。

 

 

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