衆院本会議で首相に選出され、起立する自民党の石破茂総裁(1日)
第214回臨時国会が1日召集された。自民党の石破茂総裁が午後に開かれた衆参両院の本会議での首相指名選挙で、第102代首相に選出された。
皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て、夜に石破内閣が発足する。
首相の交代は2021年10月以来でおよそ3年ぶりとなる。岸田文雄内閣は1日午前に総辞職した。岸田前首相の在職日数は1094日で戦後歴代8位が確定した。
首相は与党党首会談を経て、首相官邸に組閣本部を設置する。林芳正官房長官が閣僚名簿を発表する。1日夜に記者会見し、新政権の基本方針や重点政策を説明する。
首相は9月30日の記者会見で「新政権はできる限り早期に国民の審判を受けることが重要だ」と衆院解散の方針を表明した。10月9日に衆院を解散し、衆院選は15日公示―27日投開票の日程とする。
1日午前には党本部で記者団に「国民に正面から向き合って誠心誠意語って理解をいただく。
逃げない内閣、実行する内閣にする」と述べた。午後には国会内で開かれた党代議士会で次期衆院選に向けて「全員が当選できるよう全身全霊を尽くす」と訴えた。
衆院議院運営委員会は1日午前に理事会を開き、臨時国会の会期を巡り与野党で協議した。
与党は4日に首相の所信表明演説、7、8両日に衆参両院で代表質問、9日に党首討論をする日程を提案した。
野党は予算委員会の開催を求めており、受け入れなかった。野党側の反発で1日の午後1時から予定されていた衆院本会議の開会が25分遅れた。衆院本会議で、臨時国会の会期を9日までと決めた。
閣僚人事では財務相に党総裁選で争った加藤勝信氏、外相に岩屋毅氏が就く。総務相に村上誠一郎氏を起用し、防衛相に中谷元氏が再登板する。国土交通相は公明党の斉藤鉄夫氏が続投する。
初入閣は13人となり、過去最多に並ぶ。経済産業相は武藤容治氏、法相は牧原秀樹氏、厚生労働相は福岡資麿氏、農相は小里泰弘氏、環境相は浅尾慶一郎氏、デジタル相は平将明氏、復興相は伊藤忠彦氏が就任する。
国家公安委員長に坂井学氏、経済安全保障相に城内実氏、地方創生相に伊東良孝氏、経済財政・再生相に赤沢亮正氏を充てる。
女性閣僚は2人で岸田内閣より3人少なくなる。文部科学相に阿部俊子氏、こども政策相に三原じゅん子氏が入る。
党総裁選で競った高市早苗氏、小林鷹之氏や上川陽子氏、茂木敏充氏、河野太郎氏は入閣せず、党役員への登用もなかった。
政治資金問題を抱える旧安倍派(清和政策研究会)からの入閣組はゼロだった。
自民党の石破茂総裁が10月1日、衆参両院の本会議での首相指名選挙で第102代首相に選出されました。石破新政権に関する最新のニュースをまとめています。
日経記事2024.10.01より引用