F1チームとの提携を発表したトヨタ自動車の豊田章男会長(中央)
トヨタ自動車は11日、世界最高峰の自動車レース「フォーミュラ・ワン(F1)」の米チーム「ハース」と提携すると発表した。
人材育成や車両開発での協力を想定する。静岡県小山町のサーキット関連施設で記者会見した豊田章男会長は「若い人が夢を追えて、勉強できる場があれば」と述べ、トヨタや自動車業界の人材育成につなげる考えを示した。主な一問一答は以下の通り。
豊田氏「(2009年の)F1撤退で、日本の若者が一番速いクルマに乗る道筋を閉ざしてしまっていたことを、心のどこかでずっと悔やんでいたのだと思う。
ただトヨタの社長としては、F1撤退の決断は間違っていなかったと今でも思う」
――提携の経緯は。
「長年、技術者らを(F1という)最高峰のモータースポーツに絡ませてこなかった。若い人たちが夢を追えて、勉強する場があればと考えてこの話に至った」
――モータースポーツの盛り上がりへの期待は。
「日本には自動車メーカーが多くある。モータースポーツの取り扱いはまだ少なく、もっと話題に上るきっかけとなればうれしい」
――F1再参入への期待もある。将来の見通しは。
「F1は世界最高峰のモータースポーツだとみなさんも我々も認めている。一番速い車に乗りたいドライバーや、仕事に関わりたいエンジニアがたくさんいる。そんな人たちに夢と希望を与えられる道筋ができるのがきょうの発表だ」
日経記事2024.10.11より引用