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ディスコの10〜12月、純利益29%増 AI向け好調続く

2024-10-17 23:10:56 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業


ディスコは24年10〜12月期の連結純利益を29%増の207億円と見込む

 

 

ディスコは17日、2024年10〜12月期の連結純利益が前年同期比29%増の207億円になる見通しだと発表した。

高性能半導体の需要が拡大し、半導体製造装置の販売が高水準で推移する。円相場の上昇が利益の押し下げ要因となるものの、生成AI(人工知能)向けが好調で業績拡大が続く。前年同期に計上した減損損失の反動も出る。

 

純利益見通しは事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、2.1倍の334億円)を38%下回った。

売上高は9%増の838億円、営業利益は4%減の292億円を見込む。営業利益率は35%と4.5ポイント低下する。

 

 

 

 

同社は四半期ごとに1つ先の四半期までの業績予想を公表している。通期業績や年間配当の予想は開示していない。

業績をけん引する生成AI向けは「10〜12月期も力強い需要が続く」(木場竜一郎IR室長)とみる。

 

顧客の投資意欲を反映する出荷額は28%増の992億円と、過去最高に迫る。

生成AI向けなどの高性能半導体の加工は難しく、単価が高い加工装置の伸びが利益を押し上げそうだ。

 

一方、生成AI以外の分野は減速感が出ている。

世界的に電気自動車(EV)の市場の伸びが鈍化している。「パワー半導体関連で設備投資に若干慎重さが見られるようになってきた」(木場氏)。スマートフォンやパソコン向けも、装置の需要に本格的な回復は見えていないという。

 

想定為替レートは1ドル=135円と、前年同期(約148円)から13円の上昇を想定する。1円の円高は通期の営業利益を約15億円押し下げる。10〜12月期は単純計算で約50億円の減益要因となる。

業績見通しの発表を受け、17日夕の株価は私設取引システム(PTS)で東証終値(3万5580円)に比べ一時4%以上上げた。

 

同日発表された台湾積体電路製造(TSMC)の24年7〜9月期の純利益は過去最高だった。AI向け半導体の多くを受託生産するTSMCの好業績が、需要拡大を通しディスコの業績を押し上げるとの思惑が出たようだ。

同日発表した24年4〜9月期決算は売上高が前年同期比42%増の1790億円、純利益は63%増の534億円だった。同期間として最高益を更新した。4〜9月期の配当(中間配当)は124円と、計画から16円積み増した。

 

 

 

 

 

 

 

日経記事2024.10.17より引用

 

 

 


TSMC、AI半導体総取りで最高益 インテル・サムスン圧倒

2024-10-17 22:58:42 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業


TSMCはAI向けの先端半導体の需要をほぼ総取りし、受託製造で競うサムスンやインテルを突き放す

 

 

【台北=龍元秀明】

世界最大の半導体の受託生産会社(ファウンドリー)、台湾積体電路製造(TSMC)の「独り勝ち」が鮮明だ。

17日発表した2024年7〜9月期決算は売上高・純利益とも過去最高を更新し、業績見通しも上方修正した。人工知能(AI)向けの先端半導体の需要をほぼ総取りし、製造力の高さで韓国サムスン電子や米インテルを圧倒する。

 

 

7〜9月期決算は売上高が前年同期比39.0%増の7596億台湾ドル(約3兆5000億円)、純利益は54.2%増の3252億台湾ドルと市場予想を上回った。いずれも四半期ベースで過去最高を更新した。

米AI半導体大手エヌビディアや米アップル向けなどに回路線幅3〜5ナノ(ナノは10億分の1)メートルの先端品の供給が好調だった。

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15日に決算を発表したオランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングは新規受注が振るわず、自動車やスマートフォン、パソコン向けなどの需要回復の鈍さを指摘した。

半導体市場の先行きが不安視され、半導体株は軒並み下落した。

 

 

魏CEO「AI需要は極めて堅調」

TSMCが17日に開いたオンライン形式の決算説明会で魏哲家・董事長兼最高経営責任者(CEO)は、投資家の不安を払拭するかのように強気の発言を繰り返した。

「AI関連の需要は極めて堅調」、「リアル(実需)だ」と述べ、AI需要が今後何年も続くとの見通しを示した。

 

 

発言を裏打ちするように業績も上方修正した。10〜12月期の売上高予想は米ドルベースの中央値で前年同期比35%増と過去最高を見込む。

24年12月期の売上高予想を「20%台半ばをわずかに上回る増収」から「30%近くの増収」に引き上げた。

 

24年の設備投資計画は従来の300億〜320億米ドル(約4兆5000億〜4兆8000億円)から「300億米ドルをわずかに上回る」とした。

市場に期待のあった上方修正は見送った。25年の設備投資は「24年比で増える可能性がとても高い」と説明した。

 

 

 

 

熊本第2工場、25年1~3月期に着工

25年中に回路線幅2ナノメートルの次世代半導体の量産を予定し、海外での増産も続ける。

24年末までに熊本第1工場、25年初めに米アリゾナ州の工場で量産開始を予定する。両工場は台湾並みの品質・信頼性を提供できるという。熊本第2工場は25年1〜3月期に建設を始める。

 

TSMCの好業績を支えるのは、スマホやデータセンターなどに用いる単価の高い先端半導体で、売上高の約7割を占める。

サーバー向けAI半導体の売上高は24年に前年比3倍以上に膨らみ、売上高全体の15%前後を占める見通しだ。魏氏の発言はデータセンター向けなどAIを中心とした先端需要の強さを改めて示唆した。

 

英調査会社オムディアは世界の半導体市場が25年に24年比12.7%増の6774億米ドルに達すると予測する。うちデータセンターなどコンピューティング向けの半導体市場は15.9%増の2070億米ドルとなる見通しだ。

世界で先端半導体を製造できる能力のあるメーカーはTSMC、サムスン、インテルの3社に限られる。現状、TSMCがデータセンターで用いるAI半導体の生産をほぼ総取りし、他社との技術・業績格差が一段と鮮明になっている。

 

 

 

 

台湾調査会社トレンドフォースによると、ファウンドリー市場におけるTSMCのシェアは23年の59%から24年に64%、25年は66%に高まる見通しだ。

18年の50%から上昇傾向が続き、2位サムスン(25年に9%)と大差がつく。

 

サムスンは8日に発表した7〜9月期決算速報値が市場の期待に届かず、半導体部門トップが異例の「謝罪コメント」を出す事態となった。

歩留まり(良品率)に課題を抱え、赤字が拡大したとみられるファウンドリー事業が苦戦の一因だ。

 

インテルはさらに厳しい。21年にファウンドリー参入を表明したが、先行投資が重く4〜6月期は同事業の営業損益が28億3000万米ドルの赤字だった。

9月には外部資本受け入れによる立て直しを視野に同事業の子会社化を発表した。

 

 

 

TSMC、継続的な投資・顧客開拓で独走態勢に

先端半導体の生産・開発には年数兆円規模の資金が必要だ。次世代技術をいち早く確立し、顧客の注文を集めて次の投資原資を確保する必要がある。

製造装置を精緻に使いこなし、歩留まりを高めなければならない。TSMCは半導体の不況期でも投資を継続し、先端半導体を使うスマホやデータセンターなどのデジタル機器の用途を常に開拓し、市場占有率を高めてきた。

 

調査会社テクノ・システム・リサーチの大森鉄男氏は先端ファウンドリー市場が「完全にTSMCの独り勝ちとなった」と指摘する。

 

 

 

顧客企業、値上げや選別受注を警戒

独走態勢を築いたTSMCはどこへ向かうか。

魏氏は7月に同社が属する市場を「ファウンドリー2.0」と再定義した。半導体の封止・検査などメモリーを除く半導体製造ビジネスの大部分を市場規模の計算に繰り入れた。

 

新たな定義でTSMCの市場シェアがこれまでのおよそ60%から30%ほどとなり、TSMCのターゲット市場が拡大する。

一方、複数の台湾メディアはTSMCが市場の独占状態に対する警戒をかわすため、シェアをあえて低く見せた可能性を指摘した。

 

魏氏は17日、アナリストの質問に対し新たな市場定義を改めて説明し、独占との見方はあたらないと強調した。

AI分野で独り勝ちが鮮明となるなか、値上げや選別受注を警戒する顧客などからの懸念を払拭できるかが焦点の一つとなる。

 

 

 

 
 
 
 
 
ビジネスTODAY

ビジネスに関するその日に起きた重要ニュースを、その日のうちに深掘りします。

 

 

 

日経記事2024.10.17より引用

 

 

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富士フイルムBI、IT関連の売上高7000億円へ AI活用

2024-10-17 22:42:10 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業


記者説明会を開く富士フイルムビジネスイノベーションの鍋田敏之取締役(17日、東京都港区)

 

富士フイルムビジネスイノベーション(BI、旧富士ゼロックス)は17日、IT(情報技術)関連の売上高で2031年3月期に7000億円以上を目指すと発表した。

生成AI(人工知能)を活用したオフィス業務の効率化などに注力する。

 

持ち株会社の富士フイルムホールディングスが同日開いたデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する説明会で明らかにした。

複合機で納品書などの文書をスキャンし、仕分けして社内システムに自動で取り込むといったIT関連サービスを伸ばす。グループで手がけるコンピューター断層撮影装置(CT)など、医療ビジネスで培ったAI技術をオフィス向けに応用する。

 

富士フイルムはグループで診断画像から病気の疑いを認識してリポートを作成し、AI技術を蓄積している。

企業が持つ顧客情報や技術情報などを生成AIに学習させ、業務の効率化につなげるサービスなどを想定する。印刷会社向けの商業印刷機ビジネスなどにもAIを展開する。

富士フイルムBIの鍋田敏之取締役は同日の説明会で「中小企業はAIやITサービスの導入率が低く、成長性がある」と話した。同社は31年3月期に売上高全体で1兆3000億円以上を目指している。

 

 
 
 
 
生成AI

文章や画像を自動作成する生成AIに注目が高まっています。ChatGPTなど対話型AIやMidjourneyなど画像生成AIがあります。急速な拡大を背景に、国際的な規制や著作権に関わるルールなどの策定が急がれています。

 

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日経記事2024.10.17より引用