フランスベッドは訪日客向けに車椅子を1日単位で貸し出す
寝具大手のフランスベッドホールディングス(HD)は今秋から、インバウンド(訪日外国人)客向けに車椅子の短期レンタルを始める。
専用サイトを立ち上げ案内する。訪日客向けのサービスを通じ、海外でのブランドの浸透につなげる。
9月をめどにまず都内の2店舗で車椅子のレンタルを始め、大阪府内や名古屋市内の店舗にも広げる。
店頭で電動車椅子や軽量の自走式車椅子を1日単位で貸し出す。宿泊先のホテルに送ることもできる。料金は未定。
同社はこれまで、国内の車椅子利用者向けに1カ月単位のレンタル事業を手掛けてきた。
インバウンドの急増に伴い、ホテルなど宿泊施設から短期の貸し出しを求める要望が増えているため、対応を決めた。
新サービスの実施にあたり、多言語対応の専用サイトも設ける。
「問い合わせの9割は中国人からで、普段から車椅子を使っているケースが多い」(同社)という。
フランスベッドは介護ベッドや車椅子などのレンタル事業を強化している。レンタル事業は直近の売上高の4割強を占める。高齢者が住む住宅向けには、家具や家電を貸し出している。
海外展開を今後の成長のけん引役と位置づけており、訪日客への車椅子レンタルを知名度アップにつなげる。
韓国や香港をはじめとするアジア地域では介護ベッドの販売を拡大しており、24年にはベトナムへの輸出も始めた。
日経記事2024.08.04より引用