ハベック独経済・気候相が訪問するニーダーザクセン州エムデンのVW工場=AP
【フランクフルト=林英樹】
ドイツ国内工場の閉鎖を検討している自動車大手フォルクスワーゲン(VW)を巡り、ハベック独経済・気候相は19日、記者団に対して「連邦政府と州はどのようにしてVWを支援できるか考えている」と語った。
独政府は2023年12月に電気自動車(EV)の購入補助金を打ち切り、販売不振に拍車をかけたとみられていた。
ハベック氏は購入補助については明言を避けながらも「EVを強化するための手段が確かに政治的課題だ」と述べた。
VWが検討している独国内工場の閉鎖については「その会社とそこでの雇用がドイツにとって非常に重要だ」と強調した。
ハベック氏は20日、ニーダーザクセン州エムデンにあるVWのEV工場を視察する予定だ。需要の落ち込みを背景に同工場はすでに減産しており、夜勤の停止など従業員の労働時間を短縮している。
独最大の産業別労働組合IGメタルは予定を1カ月前倒し、25日からVWとの労使交渉を始める。工場閉鎖と人員削減、従業員への補償などについて議論する予定だ。
独経済紙マネジャーマガジンによると、VWは中期的に最大3万人を削減する可能性があるという。VWとIGメタルは否定している。
日経記事2024.09.21より引用