2日目からの続きです。
● 宇治の朝
3日目は5時台に起床し、早目に宇治駅へ向かいます。
車通りを一本隔てた細道にはすだれのかかった家が多く、京都の夏を感じます。
宇治橋がデザインされたマンホール。
何度も撮っていますが、お気に入りの柄です。
宇治川のたもとにあるお茶屋、通圓 宇治本店。
いつも行列ができている賑わいぶりですが、開店前なので誰もいません。
宇治橋から臨む、朝の宇治川。観光客もまだいない、静かな時間。
奥に見える赤い橋は、源氏物語ゆかりの朝霧橋です。
橋の逆側にはJR奈良線の線路。
あれ、川の中になにかがいますよ。
よーく目を凝らしてみると、人とサギが、それぞれ魚を獲っていました。
共存しています。
駅前の交番。京都はこの平安騎馬隊のマークがかっこいいんですよね。
行き倒れたら、お馬さんに見つけてもらえるかしら?
今回の旅では、冗談ではなくかなり真剣に考えてしまいます。
● 世界一長い団子
2016年3月6日に、宇治川を挟んだ2つの世界遺産、平等院と宇治上神社を茶団子で結ぶというチャレンジが行われたそうです。
660メートルの距離に3万個の茶団子を並べ、「世界一長い団子"Longest Line Dango”」としてギネスレコードを取ったそうです。
うーん、知りませんでした。
茶団子をつなげてギネスに挑戦するという発想からしてビックリです。
でも宇治っ子たち、がんばったんですね!オメデトウ!
宇治から京都駅に移動し、八条口側に周りました。
前まで駅前のアスファルトをはがして、大々的な整備工事をしていたのが完成して、八条口は見違えるほどきれいになっていました。
● 巡礼バスツアー
今日は、たった一人で山に分け入ったり、体力を削るようなことはしません。
これから阪急の日帰りバスツアーに参加して、和歌山のお寺に向かいます。
集合場所の八条口側で、受付を済ませました。
(旅先で巡礼バスツアーに参加するなんて、変わった経験してるなあ)と、我ながら思ったりして。
ほとんど一日中バスに揺られているので、身体を休められそう。
この日行うのは、熊野那智大社と西国一番札所の青岸渡寺(せいがんとじ)の那智山両詣で。
西国のお寺の中で、この1番寺だけ飛びぬけて離れています。
そこで京都の人たちは、このツアーに参加するのが主流のよう。
昨日車に乗せてもらったユゲさんも、これで行ったとのことでした。
これから巡礼を始める人を対象にしたツアーになっています。
1番寺を飛ばして西国巡礼を初めた私のようなやり方は、レアパターン。
バスには、背中に「南無大慈大悲観世音菩薩」と書かれたおいずるを着た先達さんも同乗し、参拝の仕方などを教えてくれます。
線香とろうそく、お経集に納経用紙といった参拝の必要グッズが一人一人に配られました。
ところが私はすでに眠りかけ。すべての説明をを夢うつつの中で聞いています。
● すぐ寝落ち
人気だというこのコース、3連休のこの日は申込者が多かったようで、バス3台で出発。
参加者はご年配の方がほとんど。私は一番の若輩者レベルでした。
一人参加なので、隣席のお相手とご挨拶します。
「弓削です」と名乗られてびっくり。昨日に続いて、またユゲさん!
偶然の一致にしては、珍しい名前です。
外はとてもいい天気ですが、出発そこそこに、うつらうつら。
ユゲさんは、横浜からやってきて京都発のバスツアーに参加している私が珍しいようで、いろいろと話しかけてくれますが、無意識のうちに私がすぐに寝てしまうので、つられて寝ています。
「あなたたち二人が寝ているから、散華のサンプルが素通りしましたよ」と後になって、近くの席の人に教えてもらったり。
巡礼ビギナーの方々も、みんな親切です。
寝ていたら、あっという間に紀ノ川SAに着きました。
1日目に訪れた和歌山のお寺の近くだろうなあと思います。
あの日は、電車を何度も乗り換えて、乗り継ぎながら宇治までたどり着きましたが、バスだと一本で来れるので便利。
道中、何軒かのお土産屋に寄りました。
ここは紀州の梅干し屋さん。
まだ11時半ですが「じきにカーブが延々と続くから、今のうちにお昼にしてください」と言われて、お弁当が配られました。
カーブで酔わないように、慌てて車内で早目のランチタイム。
今回は、車酔い防止の酔い止め薬を飲んできているので、大丈夫だとは思いますが。
昨日のユゲさんが「覚悟はしていたけれど、長丁場できつい」とこのツアーのことを言っていたので、エア枕を持参しました。
あって助かりました。寝ている時には必需品です。
食後は吸い込まれるように寝ます。とにかく寝ます。
途中休憩では周りのざわつく気配で起きますが、完全に寝ぼけています。
集合時間が頭に入らないくらいに。
ここまで寝るなんて、我ながらビックリ。
よっぽど疲労がたまっていたんでしょうか。
● 右京区は右にない
目が覚めると、ちょこちょこと隣のユゲさんとお話しします。
彼女は四国八十八カ所をすませて、今度は西国に挑戦するのだそう。
四国ではほとんど徒歩遍路したそうです。すごいわ~。
ユゲさんは右京区の方。「右といったら清水寺の辺り?」と聞くと、「あそこは東山区です」と言われました。
「あれ、じゃあ金閣寺?」「あそこは北区」
「えーどこですか?」「大覚寺の辺りですね」
「ええと、じゃあ御所の辺り?」「あそこは上京区」
あれれ、全然当たりません。
難しいですね。地図で見ると、右京区は京都駅や御所の左側にあり(それなのになぜ右京なんだろう?)と不思議に思います。
あとで調べてみてわかりました。これは京都御所にいて北側を背に座る天皇から見て、右側か左側かということだそう。
それで、右京区と左京区は、位置がさかさまなんですね。
これをわかっていないと、単にややこしい地名になってしまいますね。
東京の妹さんの元をよく訪れているそうで、横浜にも詳しいこの日のユゲさん。
「横浜の人は親切で、困っている時にはすぐに助けてくれます」と何度も言ってくれて、こそばゆい気持ちになります。
そうかしら?京都の人は冷たいと聞くけれど、昨日のユゲ夫妻は親切だったし。
同じユゲさんという名前の西国巡りをしている若夫婦が親戚にいないかと聞いてみましたが、いないよう。
珍しい名前の人に連日出会うなんて、まさに偶然の一致です。
関東からわざわざ西国巡礼にやってきた私のことが、やはり気になるご様子。
お遍路を結願したこの方も、百観音巡りのことは知りませんでした。
やっぱり関西ではマイナーなんですね。
● 熊野への道は遠く
熊野へのアクセス法はいくつかありますが、今回は中辺路ルートを通っていきます。
基本、ずっと眠っているため、どの辺りを通っているのか全く分かりません。
「はい、着きました」と言われるたびに起きて、お寺に着いたのかと思って荷物を持ってバスを降りると、途中のお土産屋だったりトイレ休憩だったことが、何度もありました。
そうこうした後に、とうとう到着です。
ああ、久しぶりの熊野。
以前訪れた時は、熊野三社巡りをしており、隣に立つ青岸渡寺はお参りしたものの、御朱印は頂かずじまいでした。
ユゲさんも同じだったとのこと。
「だからまた来ることになったんですよね」
ただ、その時の私は、観音巡礼というものがあることさえ知らなかったので、頂いたとしても巡礼用ではなく、単なる御朱印だっただろうと思います。
だから、1番札所の御朱印を頂きに、やっぱり再訪しなくてはいけなかったことでしょう。
● のがれられぬ石段
降りてみるとバスの外はものすごい暑さ。列を作ってぞろぞろと参道に向かいます。
目の前の石段を見て、(ああ~)と思います。
ツアーに参加しても、やっぱり石段からは逃れられないのねー。
またお土産屋から杖を借りて、つきながら上ります。
旅の初日から毎日杖をついている私。
石段は足に響きます。
ユゲさんに「今でもきついから、年をとったら西国巡りはできないと思って」と言うと、彼女も「本当に、始めるのは早い方がいいですよね。
八十八ヶ所でも、なかなか石段を上れずにいたり、バランスを崩して転倒した人を何人も見かけましたよ」と言いました。
そこで(私はすでに昨日と一昨日、3回も転んでしまいました!)とは、言えませんでした。
ここは緑深い熊野山地の中。
上に上がるにつれて、見晴らしがよくなってきました。
石段はまだまだ続きます。
連日の石段の上り下りで疲労と筋肉痛が蓄積し、身体が思うように動きません。
年輩の方々がいてくれて助かりました。同じくらいの足取りで、杖を頼りにうんせうんせと上っていきます。
修行は若さを奪うわ~。
バスツアーなので、参加者の集合写真撮影タイムがあります。
カメラマンが「ここは那智なので、"な・ち!"でお願いします」と言いました。
「さんはい!」「なーち!」
チーズの時よりも、いい顔になりそう。
● 西国第1番札所 青岸渡寺
石段を上りつめてようやく着いた、西国第1番札所の青岸渡寺(せいがんとじ)。世界遺産です。
本来ならばこのお寺から巡礼を始めるものですが、なにぶん遠いためになかなか来れず、後回しになってしまいました。
お寺の柱にちゃんと「西国第1番札所」と書いてあります。
初日の粉河寺を訪れた時はフリーで、ツアー客を外から眺めていましたが、今はツアー団体の一員となっている私。
ツアーでは、一度に大人数がお寺に押し寄せるため、目的地が混んでいるのは覚悟の上ですが、今回は観光バス3台で来ているため、本当にごった返しています。
● 読経とおいずる
それほど大きくないお堂の中で押すな押すなの参拝をした後、先達さんの周りに集まって、みんなで般若心経を読経しました。
「ぶっせつま~か~はんにゃ~はらみた~しんぎょう~」
寝ぼけながらも、お経集を持ってきてよかったわ。
ユゲさんは、ここで西国巡礼の専用御朱印とおいずるを入手。
おいずるには、ここの印が押されています。
彼女は四国八十八ヶ所も、おいずると共に廻ったそうです。
私は、ここのご詠歌が書かれた手ぬぐいを購入。
那智の滝と五重塔が描かれています。
青岸渡寺の隣には、熊野三社の那智大社があります。
ごった返しているお堂の境内で、ここだけ静かに時が止まっていたので、パチリ。
ここでは、修行の格好をした白装束の人を何人も見かけました。
同行二人。本格的~。
その2に続きます。
● 宇治の朝
3日目は5時台に起床し、早目に宇治駅へ向かいます。
車通りを一本隔てた細道にはすだれのかかった家が多く、京都の夏を感じます。
宇治橋がデザインされたマンホール。
何度も撮っていますが、お気に入りの柄です。
宇治川のたもとにあるお茶屋、通圓 宇治本店。
いつも行列ができている賑わいぶりですが、開店前なので誰もいません。
宇治橋から臨む、朝の宇治川。観光客もまだいない、静かな時間。
奥に見える赤い橋は、源氏物語ゆかりの朝霧橋です。
橋の逆側にはJR奈良線の線路。
あれ、川の中になにかがいますよ。
よーく目を凝らしてみると、人とサギが、それぞれ魚を獲っていました。
共存しています。
駅前の交番。京都はこの平安騎馬隊のマークがかっこいいんですよね。
行き倒れたら、お馬さんに見つけてもらえるかしら?
今回の旅では、冗談ではなくかなり真剣に考えてしまいます。
● 世界一長い団子
2016年3月6日に、宇治川を挟んだ2つの世界遺産、平等院と宇治上神社を茶団子で結ぶというチャレンジが行われたそうです。
660メートルの距離に3万個の茶団子を並べ、「世界一長い団子"Longest Line Dango”」としてギネスレコードを取ったそうです。
うーん、知りませんでした。
茶団子をつなげてギネスに挑戦するという発想からしてビックリです。
でも宇治っ子たち、がんばったんですね!オメデトウ!
宇治から京都駅に移動し、八条口側に周りました。
前まで駅前のアスファルトをはがして、大々的な整備工事をしていたのが完成して、八条口は見違えるほどきれいになっていました。
● 巡礼バスツアー
今日は、たった一人で山に分け入ったり、体力を削るようなことはしません。
これから阪急の日帰りバスツアーに参加して、和歌山のお寺に向かいます。
集合場所の八条口側で、受付を済ませました。
(旅先で巡礼バスツアーに参加するなんて、変わった経験してるなあ)と、我ながら思ったりして。
ほとんど一日中バスに揺られているので、身体を休められそう。
この日行うのは、熊野那智大社と西国一番札所の青岸渡寺(せいがんとじ)の那智山両詣で。
西国のお寺の中で、この1番寺だけ飛びぬけて離れています。
そこで京都の人たちは、このツアーに参加するのが主流のよう。
昨日車に乗せてもらったユゲさんも、これで行ったとのことでした。
これから巡礼を始める人を対象にしたツアーになっています。
1番寺を飛ばして西国巡礼を初めた私のようなやり方は、レアパターン。
バスには、背中に「南無大慈大悲観世音菩薩」と書かれたおいずるを着た先達さんも同乗し、参拝の仕方などを教えてくれます。
線香とろうそく、お経集に納経用紙といった参拝の必要グッズが一人一人に配られました。
ところが私はすでに眠りかけ。すべての説明をを夢うつつの中で聞いています。
● すぐ寝落ち
人気だというこのコース、3連休のこの日は申込者が多かったようで、バス3台で出発。
参加者はご年配の方がほとんど。私は一番の若輩者レベルでした。
一人参加なので、隣席のお相手とご挨拶します。
「弓削です」と名乗られてびっくり。昨日に続いて、またユゲさん!
偶然の一致にしては、珍しい名前です。
外はとてもいい天気ですが、出発そこそこに、うつらうつら。
ユゲさんは、横浜からやってきて京都発のバスツアーに参加している私が珍しいようで、いろいろと話しかけてくれますが、無意識のうちに私がすぐに寝てしまうので、つられて寝ています。
「あなたたち二人が寝ているから、散華のサンプルが素通りしましたよ」と後になって、近くの席の人に教えてもらったり。
巡礼ビギナーの方々も、みんな親切です。
寝ていたら、あっという間に紀ノ川SAに着きました。
1日目に訪れた和歌山のお寺の近くだろうなあと思います。
あの日は、電車を何度も乗り換えて、乗り継ぎながら宇治までたどり着きましたが、バスだと一本で来れるので便利。
道中、何軒かのお土産屋に寄りました。
ここは紀州の梅干し屋さん。
まだ11時半ですが「じきにカーブが延々と続くから、今のうちにお昼にしてください」と言われて、お弁当が配られました。
カーブで酔わないように、慌てて車内で早目のランチタイム。
今回は、車酔い防止の酔い止め薬を飲んできているので、大丈夫だとは思いますが。
昨日のユゲさんが「覚悟はしていたけれど、長丁場できつい」とこのツアーのことを言っていたので、エア枕を持参しました。
あって助かりました。寝ている時には必需品です。
食後は吸い込まれるように寝ます。とにかく寝ます。
途中休憩では周りのざわつく気配で起きますが、完全に寝ぼけています。
集合時間が頭に入らないくらいに。
ここまで寝るなんて、我ながらビックリ。
よっぽど疲労がたまっていたんでしょうか。
● 右京区は右にない
目が覚めると、ちょこちょこと隣のユゲさんとお話しします。
彼女は四国八十八カ所をすませて、今度は西国に挑戦するのだそう。
四国ではほとんど徒歩遍路したそうです。すごいわ~。
ユゲさんは右京区の方。「右といったら清水寺の辺り?」と聞くと、「あそこは東山区です」と言われました。
「あれ、じゃあ金閣寺?」「あそこは北区」
「えーどこですか?」「大覚寺の辺りですね」
「ええと、じゃあ御所の辺り?」「あそこは上京区」
あれれ、全然当たりません。
難しいですね。地図で見ると、右京区は京都駅や御所の左側にあり(それなのになぜ右京なんだろう?)と不思議に思います。
あとで調べてみてわかりました。これは京都御所にいて北側を背に座る天皇から見て、右側か左側かということだそう。
それで、右京区と左京区は、位置がさかさまなんですね。
これをわかっていないと、単にややこしい地名になってしまいますね。
東京の妹さんの元をよく訪れているそうで、横浜にも詳しいこの日のユゲさん。
「横浜の人は親切で、困っている時にはすぐに助けてくれます」と何度も言ってくれて、こそばゆい気持ちになります。
そうかしら?京都の人は冷たいと聞くけれど、昨日のユゲ夫妻は親切だったし。
同じユゲさんという名前の西国巡りをしている若夫婦が親戚にいないかと聞いてみましたが、いないよう。
珍しい名前の人に連日出会うなんて、まさに偶然の一致です。
関東からわざわざ西国巡礼にやってきた私のことが、やはり気になるご様子。
お遍路を結願したこの方も、百観音巡りのことは知りませんでした。
やっぱり関西ではマイナーなんですね。
● 熊野への道は遠く
熊野へのアクセス法はいくつかありますが、今回は中辺路ルートを通っていきます。
基本、ずっと眠っているため、どの辺りを通っているのか全く分かりません。
「はい、着きました」と言われるたびに起きて、お寺に着いたのかと思って荷物を持ってバスを降りると、途中のお土産屋だったりトイレ休憩だったことが、何度もありました。
そうこうした後に、とうとう到着です。
ああ、久しぶりの熊野。
以前訪れた時は、熊野三社巡りをしており、隣に立つ青岸渡寺はお参りしたものの、御朱印は頂かずじまいでした。
ユゲさんも同じだったとのこと。
「だからまた来ることになったんですよね」
ただ、その時の私は、観音巡礼というものがあることさえ知らなかったので、頂いたとしても巡礼用ではなく、単なる御朱印だっただろうと思います。
だから、1番札所の御朱印を頂きに、やっぱり再訪しなくてはいけなかったことでしょう。
● のがれられぬ石段
降りてみるとバスの外はものすごい暑さ。列を作ってぞろぞろと参道に向かいます。
目の前の石段を見て、(ああ~)と思います。
ツアーに参加しても、やっぱり石段からは逃れられないのねー。
またお土産屋から杖を借りて、つきながら上ります。
旅の初日から毎日杖をついている私。
石段は足に響きます。
ユゲさんに「今でもきついから、年をとったら西国巡りはできないと思って」と言うと、彼女も「本当に、始めるのは早い方がいいですよね。
八十八ヶ所でも、なかなか石段を上れずにいたり、バランスを崩して転倒した人を何人も見かけましたよ」と言いました。
そこで(私はすでに昨日と一昨日、3回も転んでしまいました!)とは、言えませんでした。
ここは緑深い熊野山地の中。
上に上がるにつれて、見晴らしがよくなってきました。
石段はまだまだ続きます。
連日の石段の上り下りで疲労と筋肉痛が蓄積し、身体が思うように動きません。
年輩の方々がいてくれて助かりました。同じくらいの足取りで、杖を頼りにうんせうんせと上っていきます。
修行は若さを奪うわ~。
バスツアーなので、参加者の集合写真撮影タイムがあります。
カメラマンが「ここは那智なので、"な・ち!"でお願いします」と言いました。
「さんはい!」「なーち!」
チーズの時よりも、いい顔になりそう。
● 西国第1番札所 青岸渡寺
石段を上りつめてようやく着いた、西国第1番札所の青岸渡寺(せいがんとじ)。世界遺産です。
本来ならばこのお寺から巡礼を始めるものですが、なにぶん遠いためになかなか来れず、後回しになってしまいました。
お寺の柱にちゃんと「西国第1番札所」と書いてあります。
初日の粉河寺を訪れた時はフリーで、ツアー客を外から眺めていましたが、今はツアー団体の一員となっている私。
ツアーでは、一度に大人数がお寺に押し寄せるため、目的地が混んでいるのは覚悟の上ですが、今回は観光バス3台で来ているため、本当にごった返しています。
● 読経とおいずる
それほど大きくないお堂の中で押すな押すなの参拝をした後、先達さんの周りに集まって、みんなで般若心経を読経しました。
「ぶっせつま~か~はんにゃ~はらみた~しんぎょう~」
寝ぼけながらも、お経集を持ってきてよかったわ。
ユゲさんは、ここで西国巡礼の専用御朱印とおいずるを入手。
おいずるには、ここの印が押されています。
彼女は四国八十八ヶ所も、おいずると共に廻ったそうです。
私は、ここのご詠歌が書かれた手ぬぐいを購入。
那智の滝と五重塔が描かれています。
青岸渡寺の隣には、熊野三社の那智大社があります。
ごった返しているお堂の境内で、ここだけ静かに時が止まっていたので、パチリ。
ここでは、修行の格好をした白装束の人を何人も見かけました。
同行二人。本格的~。
その2に続きます。
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