その1からの続きです。
● 紫の長者橋
ふたたび野毛の町をうろうろ。
川沿いを歩いていくと、長者橋が見えてきました。
紫色にライトアップされて、やけにムーディー。
明るく車通りの多い日ノ出町駅前の大通りに出たところで、また薄暗い野毛の路地に戻ります。

どこを歩いているのか、もはやわからなくなっていますが、友人はばっちり頭に入っている様子。
初めての場所だというのに、迷いません。
飲み屋街慣れしている人はみんな、謎ののんべぇセンサーが働くんでしょうか。

手作り感あふれる野毛のマンホール
途中、「おでん旬彩 野毛八」をみかけました。
「そういえば野毛って、おでんが有名だったような」
とたんにおでんが食べたい気分になりましたが、このお店もいっぱいで、入れませんでした。
● 夜の和菓子屋
次に足を止めたのは、古めかしい和菓子店「もみぢ菓子司」。

えー?
だってここ、野毛の飲み屋街の真ん中ですよ。なぜ和菓子?
しかも、もう夜の9時過ぎています。なぜ開いているの?
ロケーションにも開店時間にも驚いてしまいますが、友人は「よし、和菓子を食べよう」と中へ入りました。
ほんとにー?

店先には、店主と思われるおじいさん。
70年以上の歴史を持つ、老舗のお店だそうです。
夜だからか、ショーケースに並べられた和菓子は結構売れています。
私たちに続いてやってきたお客さんは、箱で頼んでいました。
● まんじゅうタイム

売られている中から、栗まんじゅうを選びました。
中には大きな栗がごろんと入っています。
それほど飲んでいない私は、和菓子を食べるのもアリですが、飲み口の友人も大きな口を開けて、おいしそうに食べています。
どっちもいける口なのね。人生が倍豊かでうらやましい。
そういうお客がいるので、このお店は野毛の真ん中にありながら、ずっと続いているのかもしれません。

イッツ・ショウタイム、ならぬ饅頭タイム。
お酒のインターバルです。
栗まんじゅうをほおばりながら通りを歩きます。
● カジュアルな町感
それにしても若者が多く、おしゃれな店も多いです。
女子ばかりのワインバーのようなところもあります。
これまで抱いていた、怖くて物騒な町という野毛のイメージとはずいぶん違います。
限りなくアンダーグラウンドだった町が、いつの間にかメジャーになっていたのかもしれません。
どこのお店も混んでいます。
たまに空いている店もありましたが、そういうところは、完全にお客さんが無人だったりするので、ビギナーの私たちはやめておきました。
● 野毛 若竹弐
友人は、ひょうたんの提灯がかかった薩摩鶏の店「野毛 若竹弐」ののれんをくぐりました。
ちょうどお客さんが出たところで、中に入るチャンス。
席が整うまで少し外で待ちました。

大将が目の前で黙々と鶏の串を焼いているカウンター席に座ります。
● 帯刀と竹脇
薩摩といえば、この日友と会う前に参加した講演会で、薩摩の武士の話が出たんだっけ。あれはええと。。。
私「たいとう!」
友「えっ、なに?」
私「薩摩のお侍さん。小松たいとう!」
友「小松たてわきだよ」
歴史に詳しい友人に、さくっと訂正されました。
目の前にいた大将にも、聞こえていたはず。地元の名士をそんな呼び方をして済みません。恥ずかしーい。
私「たいとうといいながら、なぜか竹脇無我の名前を思い出してたよ」
友「たてわき」
私「たけわき」
友「アハハ!」
程良く酔いが回って、もうよく訳が分からなくなっています。
● 無色のダバダ~

店内を眺めて、友人はお品書きも見ずに「ダバダ火振(ひぶり)にする」と言いました。
「ダバダ~♪」
違いがわかる男のコーヒーしか考えられませんが、友のもとには茶色ではなく透明のお酒がやってきました。

「あそこに瓶が置いてあるよ」
瓶は、土佐の飲み屋しか注文できないんだとか。
友人は、鹿児島でなじみになった飲み屋の主人に頼んで、送ってもらっていたそうです。
ただその主人が亡くなられてから、入手できなくなったのだとか。
だからここで見つけて、喜んでいました。

ここではお通しも出ました。
白レバーや焼き揚げなどをオーダー。
3軒はしご酒をしているうちに、そこそこいろいろ食べました。

● はしご酒ハイ
満足したので、この辺りで、今回の野毛飲んべえめぐりは終了。
ダンジョンに思える桜木町駅地下を抜けて、弁天橋へ。
みなとみらいの夜景がきれいに見えます。
ただ、風がビュービュー冷たくて寒いー。あまり長居はせずに、桜木町駅へ向かいます。

● 気になる階段
二人ともそれぞれの酒量を得て、気分はハイ。
いつになく、ホームの階段が気になります。
ああ、天国への道に見える。。。私に上りなさいと誘いかけてくる・・・

「落とし物をした人は、上がるように」と書かれていました。
私の心を落としましたとかでもいいのかしら?(いいはずがない)
気になりますが、ホームにいるほかの人たちは、気にするどころか気づいているそぶりもありません。
みんなオトナー。
あるいはこの階段が見えていないの?
あれ、私にだけ見えてるのかな?じゃあやっぱり上らないと?
そうこう考えているうちに電車がやってきて、すっかり階段のことは忘れて、中に乗り込みました。
● epilogue
これまで夜の野毛は、ディープで危険な場所というイメージが強く、昼間に通ることがほとんどでした。
でもお客の年齢層は若く、予想に反してなかなかライトでおしゃれ。
友人は「寿町などが昔のようなドヤ町ではなくなったから、こっちの治安もよくなったんだろうね」との推理。
下戸でも雰囲気を十分楽しめました。
ところで後日、『吉田類の酒場放浪記』のサイトを観たところ、#248で紹介されているお店が桜木町の「若竹」で、立ち寄り店が「もみぢ菓子司舗」でした。
私たちが入ったのは、「若竹」2号店。
「すごい嗅覚だね」と友人に話すと「ちゃんと事前リサーチしたからね」と涼しい顔をしています。
そうだったのね。ガイドするつもりだったのに、最後まで案内されてばかりだった私。
ディープなような、ライトなような、ドキドキの野毛酒場放浪となりました。
**************************************************
立ち寄ったお店
● 大衆酒場 五の五 ぴおシティ桜木町店
● ウナ カサ デ グビグビ エル ヌビチノ (Una casa de G.b. G.b. El Nubichnom)
● もみぢ菓子司舗
● 野毛 若竹弐
● 紫の長者橋
ふたたび野毛の町をうろうろ。
川沿いを歩いていくと、長者橋が見えてきました。
紫色にライトアップされて、やけにムーディー。
明るく車通りの多い日ノ出町駅前の大通りに出たところで、また薄暗い野毛の路地に戻ります。

どこを歩いているのか、もはやわからなくなっていますが、友人はばっちり頭に入っている様子。
初めての場所だというのに、迷いません。
飲み屋街慣れしている人はみんな、謎ののんべぇセンサーが働くんでしょうか。

手作り感あふれる野毛のマンホール
途中、「おでん旬彩 野毛八」をみかけました。
「そういえば野毛って、おでんが有名だったような」
とたんにおでんが食べたい気分になりましたが、このお店もいっぱいで、入れませんでした。
● 夜の和菓子屋
次に足を止めたのは、古めかしい和菓子店「もみぢ菓子司」。

えー?
だってここ、野毛の飲み屋街の真ん中ですよ。なぜ和菓子?
しかも、もう夜の9時過ぎています。なぜ開いているの?
ロケーションにも開店時間にも驚いてしまいますが、友人は「よし、和菓子を食べよう」と中へ入りました。
ほんとにー?

店先には、店主と思われるおじいさん。
70年以上の歴史を持つ、老舗のお店だそうです。
夜だからか、ショーケースに並べられた和菓子は結構売れています。
私たちに続いてやってきたお客さんは、箱で頼んでいました。
● まんじゅうタイム

売られている中から、栗まんじゅうを選びました。
中には大きな栗がごろんと入っています。
それほど飲んでいない私は、和菓子を食べるのもアリですが、飲み口の友人も大きな口を開けて、おいしそうに食べています。
どっちもいける口なのね。人生が倍豊かでうらやましい。
そういうお客がいるので、このお店は野毛の真ん中にありながら、ずっと続いているのかもしれません。

イッツ・ショウタイム、ならぬ饅頭タイム。
お酒のインターバルです。
栗まんじゅうをほおばりながら通りを歩きます。
● カジュアルな町感
それにしても若者が多く、おしゃれな店も多いです。
女子ばかりのワインバーのようなところもあります。
これまで抱いていた、怖くて物騒な町という野毛のイメージとはずいぶん違います。
限りなくアンダーグラウンドだった町が、いつの間にかメジャーになっていたのかもしれません。
どこのお店も混んでいます。
たまに空いている店もありましたが、そういうところは、完全にお客さんが無人だったりするので、ビギナーの私たちはやめておきました。
● 野毛 若竹弐
友人は、ひょうたんの提灯がかかった薩摩鶏の店「野毛 若竹弐」ののれんをくぐりました。
ちょうどお客さんが出たところで、中に入るチャンス。
席が整うまで少し外で待ちました。

大将が目の前で黙々と鶏の串を焼いているカウンター席に座ります。
● 帯刀と竹脇
薩摩といえば、この日友と会う前に参加した講演会で、薩摩の武士の話が出たんだっけ。あれはええと。。。
私「たいとう!」
友「えっ、なに?」
私「薩摩のお侍さん。小松たいとう!」
友「小松たてわきだよ」
歴史に詳しい友人に、さくっと訂正されました。
目の前にいた大将にも、聞こえていたはず。地元の名士をそんな呼び方をして済みません。恥ずかしーい。
私「たいとうといいながら、なぜか竹脇無我の名前を思い出してたよ」
友「たてわき」
私「たけわき」
友「アハハ!」
程良く酔いが回って、もうよく訳が分からなくなっています。
● 無色のダバダ~

店内を眺めて、友人はお品書きも見ずに「ダバダ火振(ひぶり)にする」と言いました。
「ダバダ~♪」
違いがわかる男のコーヒーしか考えられませんが、友のもとには茶色ではなく透明のお酒がやってきました。

「あそこに瓶が置いてあるよ」
瓶は、土佐の飲み屋しか注文できないんだとか。
友人は、鹿児島でなじみになった飲み屋の主人に頼んで、送ってもらっていたそうです。
ただその主人が亡くなられてから、入手できなくなったのだとか。
だからここで見つけて、喜んでいました。

ここではお通しも出ました。
白レバーや焼き揚げなどをオーダー。
3軒はしご酒をしているうちに、そこそこいろいろ食べました。

● はしご酒ハイ
満足したので、この辺りで、今回の野毛飲んべえめぐりは終了。
ダンジョンに思える桜木町駅地下を抜けて、弁天橋へ。
みなとみらいの夜景がきれいに見えます。
ただ、風がビュービュー冷たくて寒いー。あまり長居はせずに、桜木町駅へ向かいます。

● 気になる階段
二人ともそれぞれの酒量を得て、気分はハイ。
いつになく、ホームの階段が気になります。
ああ、天国への道に見える。。。私に上りなさいと誘いかけてくる・・・

「落とし物をした人は、上がるように」と書かれていました。
私の心を落としましたとかでもいいのかしら?(いいはずがない)
気になりますが、ホームにいるほかの人たちは、気にするどころか気づいているそぶりもありません。
みんなオトナー。
あるいはこの階段が見えていないの?
あれ、私にだけ見えてるのかな?じゃあやっぱり上らないと?
そうこう考えているうちに電車がやってきて、すっかり階段のことは忘れて、中に乗り込みました。
● epilogue
これまで夜の野毛は、ディープで危険な場所というイメージが強く、昼間に通ることがほとんどでした。
でもお客の年齢層は若く、予想に反してなかなかライトでおしゃれ。
友人は「寿町などが昔のようなドヤ町ではなくなったから、こっちの治安もよくなったんだろうね」との推理。
下戸でも雰囲気を十分楽しめました。
ところで後日、『吉田類の酒場放浪記』のサイトを観たところ、#248で紹介されているお店が桜木町の「若竹」で、立ち寄り店が「もみぢ菓子司舗」でした。
私たちが入ったのは、「若竹」2号店。
「すごい嗅覚だね」と友人に話すと「ちゃんと事前リサーチしたからね」と涼しい顔をしています。
そうだったのね。ガイドするつもりだったのに、最後まで案内されてばかりだった私。
ディープなような、ライトなような、ドキドキの野毛酒場放浪となりました。
**************************************************
立ち寄ったお店
● 大衆酒場 五の五 ぴおシティ桜木町店
● ウナ カサ デ グビグビ エル ヌビチノ (Una casa de G.b. G.b. El Nubichnom)
● もみぢ菓子司舗
● 野毛 若竹弐
飲み屋で食べるおでんは美味しいですよね。
特に日本酒に合うんですよ(笑)
飲み屋街のど真ん中に和菓子屋さん?
それも夜も開店?どんなお客さんが買うんだろう?帰りの土産? 店への持ち込み?
不思議だね(笑)
小松帯刀、篤姫では瑛太が演じてましたよ。名演技でした👏
竹脇無我をご存知で?!
なかなかの時代劇通だったりして・・・
ほんと、飲み屋街の真ん中にある和菓子屋さんの存在は不思議ですが、野毛と同じくらいの歴史を持っていそうな古めかしさがありました。
ずっとあるということは、意外にもニーズが多いのかもしれませんね。
竹脇無我はインパクトがある名前ので知っていますが、顔はよくわかっていません。
『篤姫』観ていなかったんですよ~。光秀好きなので、来年の『麒麟がくる』は見ようと思っています~♪