将棋は、数学や理論物理学と同じで天才達の歴史でもある。
その将棋界に、また一人の天才が現れた。
幼少の頃、祖父が通っていた老人クラブで毎日将棋を指したいから『早くおじいちゃんになりたい』といったという。
将棋教室入会時に師範から渡された、500ページ近い厚さの『駒落ち定跡』を、まだ読み書きができないのに符号を頼りに
読み進め、1年後には完全に理解・記憶したというから、ご家族がその道を支え続けたのも頷ける。
また「詰将棋解答選手権」でも、あまたプロのいる中で小学校6年生から圧倒的な解答速度で3連覇している。
プロ七段が2日掛ってやっと解いた問題を僅か3分で解かれてしまった、と残念というよりあきれていた。
しかし、驚くのは将棋ばかりでなく彼の語彙力だ。
僥倖・望外・節目(せつもく) ・奏功などをさらりと言ってのける。
しかも、インタビューではどこかの政治家のようなカタカナ言葉をほとんど口にしない。
このような天才と同時代に生きて、これからの彼の活躍ぶりを見られるのはうれしい限りである。
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