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【つけ麺目黒屋@馬込沢】「大勝軒の孫弟子店主が手がける 超多加水自家製麺の冷やし中華に父の味を感じた」
本日ご紹介する千葉県のラーメンは、今年創業10周年、「千葉ラーメン2006年組」=松戸の「中華蕎麦とみ田」、船橋の「拉麺阿修羅」、茂原の「三軒屋グループ」と並ぶ、東葛エリアを代表する名店、千葉県鎌ヶ谷市の「つけ麺目黒屋」です。
つけ麺目黒屋の店主目黒さんは、永福町と東池袋の大勝軒出身の小林店主の「津田沼必勝軒」で3年半修業。必勝軒の1番弟子で、その後、2006年10月1日独立開業。
目黒屋のスープのベースはまず前日から昆布で出汁を取り、昼の部は、濃厚鶏豚スープに魚出汁をブレンドしたダブルスープで、「魚出汁スープ」と称します。それに対して夜の部は、大量の鶏、豚がらなどを粉々になるまでガンガンに炊き出し、旨みを限界まで凝縮させた動物系スープで「濃厚スープ」と称します。
この2本のつけ麺用スープを軸に、更に、横浜家系の豚骨醤油ラーメンや、支那そば、沖縄雪塩ラーメン、北海道味噌ラーメンと言ったラインナップになります。つけ麺は基本的に麺を水で締めた「冷つけ麺」です。
ここまでが基本メニューで、さらにつけ麺は、追加料金で清湯雪塩つけ麺に変更出来たり、味噌ラーメンも、辛さは選べる「辛旨」に変更出来たり、家系も五目野菜を追加出来たりと、様々なバリエーションが楽しめます。さらにさらに焼き鳥や、さば缶などのおつまみ類や、プレミアムモルツビール、缶チューハイ、八海山などもあり、ちょい飲み屋としての機能も併せ持っています。
まあ兎に角、至れりつくせりな楽しいお店です。
創業以来、目黒屋の特徴はいろいろとありまして、化学調味料をなるべく使用しない味作り、低温調理チャーシュー、でもロッキーが感じる一番の特徴は、県内トップクラスの「自家製麺」だと思います。目黒さんの小麦粉に対する商品知識は、千葉県でもトップランクに属しますし、細麺、太麺とも芯までしっかりと茹でて、喉越しが抜群で、もっちりとした目黒屋独特の食感は、圧力を変えながら複雑な工程を経て作り上げる「製麺の匠(たくみ)」があってのものです。
2016年3月にお邪魔した時に、「目黒屋・新5カ年計画」を経て、2015年末から小麦粉をオーストラリア産のプライムハードに戻しました、とおっしゃっていました。
プライムハードは、オーストラリア・クイーンズランド州で有機栽培されたプライムハード小麦から作られた強力粉で、人気漫画の「美味しんぼ」でも無かん水でも十分な中華麺としての適性があると、太鼓判を押されたオーガニック強力粉です。これを軸に数種の厳選された小麦粉をブレンドして目黒屋の製麺の技術で作り出される自家製麺、美味しくない訳がありません。
この日は夏限定の「冷やし中華」がスタートしたとの店主情報で再訪。
実はこの冷やし中華、4月の「千葉ミステリーラーメンツアー2016」で試食しておりまして、弓削田「本膳」醤油を使用した醤油ダレなどは分かりますが、ミステリーなのは加水率約45%の「超多加水太平打ち手揉み縮れ麺」の塩梅。何でも以前圧がかかり過ぎて製麺機のメインのシャフトが折れてしまったそう。それでより太いシャフトに交換して創り出されるオリジナル自家製麺。
券売機一番上真ん中の「夏麺880円」のボタンをプッシュ。
出てきた冷やし中華は、トッピングに目黒屋自慢の低温レアチャーシュー、わかめ、ホウレンソウ、メンマ、キュウリ、ミニトマト、ゴマ。
目黒屋の麺はもちろん超多加水太平打ち手揉み縮れ麺。
この麺がまた弓削田「本膳」醤油の酸味と甘みのバランスが整った円やかなタレに合ってますね。
僕はこの冷やし中華に目黒さんがこだわって使用した、高級料亭で用いられる弓削田「本膳」醤油の存在を考えた時に、このお店は「父の味」にもこだわってるなあ、って感じました。
僕も家庭で冷やし中華を毎年この夏の時期に家族の為に作ります。そんな時、小麦粉や醤油、使う原料にも細心の注意を払います。目黒さんにもファミリーがいて、可愛いお子さんもいらっしゃいます。子供達になるべく無農薬、オーガニックな安全な食品を食べさせたい、これは親の共通の理念。醤油も塩っ辛い醤油ではなくて、有機な原料で作った、自然と口の中に旨みが広がる「本膳」醤油を使って食べさせたい。そんな真摯な「父の味」が目黒屋のメニューには溢れています。
涼しげな目黒屋謹製冷やし中華、暑くなればなるほど、美味しい冷やし中華ですよ。この夏は「猛暑」、ぜひどうぞ☆
補足)冷やし中華の超多加水麺は、「つけ麺」でも提供が可能だそうです。