http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121009-00000600-yom-sci
ノーベル生理学・医学賞受賞が決まった、山中伸弥・京都大教授(50)は吉報から一夜明けた9日朝、妻で皮膚科医の知佳さん(50)とともに京都大本部(京都市左京区)を訪れ、夫妻はそろって記者会見に臨んだ。
この日未明まで取材が続いたこともあり、山中教授は少し疲れた表情だったが、「家族の支えがないと研究は続けてこられなかった。改めて、家族に対する感謝を強く感じています」と、隣に座った知佳さんをねぎらうように語った。
その言葉をかみしめるように下を向いてうなずいていた知佳さんは、「昨日、連絡を受けてからまだ、ぼうぜんとしています。こんなにたくさんの方に喜んでもらえることは本当にうれしい。ありがとうございました」と笑顔を見せた。山中教授は、中学・高校の同級生だった知佳さんが話す間はじっと目を閉じ、時折、笑みを浮かべた。
知佳さんによると、山中教授が8日に自宅でスウェーデンから受賞の知らせを受けたとき、知佳さんは布団にカバーを付けていたという。
電話で話す夫が「サンキュー」を繰り返すのを聞き、「大変なことになった」と娘と顔を見合わせ、しばらくしてからようやく、「よかったね」と声をかけられたという。「本当に(周りの)多くの方々に支えてもらったと、つくづく思う」と感謝の言葉を口にした。
山中教授はまた、医学生となった娘2人の役割にも触れ、「研究でいろんなことがあっても、家で子どもの笑顔を見ることが、ずっと私の支えでした」とかみしめるように語った。