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湘南でゆるゆら暮らしココロ赴く先へガシガシ出かけるライター山秋真が更新。updated by Shin Yamaaki

いまは「仕事第一」のトキじゃない:原発震災を生きのびるには?

2011-03-16 00:01:26 | 原子力緊急事態宣言の下で(2011年3月~)

福島原発がいよいよ危ない。
福島第一原発二号機で、
これまでとは違う次元の事態に至ってしまったよう。

3月11日の地震直後、
地震と津波のニュース映像に衝撃を受けていた。
こんなに広域で、こんなに大きな地震と津波が連続して起きるなんて。
自然をまえに、ヒトはなんて無力な存在だろう。

同時に、女川原発は大丈夫だったのかと気になった。
そこに、福島原発が原子炉に冷却水を送る電源がおちているというニュース。
震えあがった。

翌日さっそく物理学者のライオン先生に相談した。
「福島で原発震災となってしまった今、
北関東に暮らす、子育て中で妊娠中の妹はどうしたらいい?」

ライオン先生の答えは
「爆発してから首都圏に届くまで、風向きや風速にもよるけれど
10時間から20時間の余裕があるから、
ヨウ素が検出された時点で速やかに逃げられるように
いつでも避難できる準備をしておくことを勧める」。

ライオン先生によれば、
最悪の展開はメルトダウン→水蒸気爆発。
原発震災だから、それが4機で同時に起きてしまう可能性がある。

ならばすぐに遠くへ逃げたほうがいいのにという気もしたが、
何しろ大地震があったばかり、しかも余震が続いている。
東海大地震などが連動して起きる可能性がないとはいえない。
日本一危ない原発といわれている中部電力の浜岡原発があり、
「原発震災」という言葉が使われ始めたころから
真っ先に案じられてきたのは東海大地震だったように思う。
避難中に原発震災にあってしまう可能性はできるだけ回避したい。
だから、むやみに外出して移動しないで、
タイミングを見計らって逃げるといい、というわけだ。

そのタイミングがヨウ素の検出なのは、
水蒸気爆発が起きてしまった場合、
まずヨウ素、それからセシウム、ストロンチウムが検出されるから。
「住んでいる町でヨウ素が検出されたら
すぐに逃げられるよう用意をしておいて」と妹に伝えた。

ところが、妹が住む町の放射能モニタリングポストを
ネットで速やかに探しだせなかった。
そこで、幸い土曜日だし、まずは都内へ移動してもらって一安心。
その後も事故の展開に注意をはらいつづけ、月曜には都内から湘南へ。

火曜、妹は、仕事の重要懸案事項の目途がつき、
「いまは仕事どころじゃないし、しばらくは
仕事できる状況ではないだろう、小さい子どももいるのだから
さっさと逃げなさい」と上司からも肩を押され、
都内でヨウ素とセシウムが検出されたとの報道もあり、
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011031501000389.html
しかも余震がすこしおさまっているようだったので、
乳児をかかえるもうひとりの妹と一緒に関西へ避難を開始。

一時は
「やり残した重要な作業があるから職場へ戻る」といいだした妹に
こころをこめて忠告し、なんとか母子の避難を完了。
大人には、この原発列島を許し原発震災に至ってしまった
責任の一端もないとはいえないけれど、子どもにはないと思うから。

無事到着を知らせる彼女からきょうだいへのメールは
次の言葉で結ばれていた。

「みんな十分注意して慎重に行動して身を守ってください、
いまは『仕事第一』じゃないですよ!」

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