さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

今朝のさっちゃんは駅までいつもより少し速いペースで歩き続けてくれました

2021-06-09 23:30:44 | 大変なこと
今日はリハビリ科のF川先生に診てもらう日です。
それに続いてSTのT田先生の言語リハビリもあります。

僕はデイサービスがある日と同じ6時にアラームをセットしました。
前の晩は普通に就寝(1時ころ布団に入って、1時半ころに眠りに就く)しましたから、睡眠はまずまず十分。
二度寝とかしてしまったら、朝食は無理だったでしょうけれど、ちゃんと起きたので自分の朝食を作って食べました。
さっちゃんの朝食を作って食べてもらう時間もあります。
デイサービスの時よりはちょっとだけ遅くなりましたが、さっちゃんも朝食を食べました。

駅までの距離は僕の足で20分、昔はさっちゃんも僕より速いくらいに歩いていました。
今のさっちゃんの足では順調に行って25分。
ちょっとぐずったり怒り出したりすると30分近くかかります。
ですから、いつも40分前には家を出ようと予定しています。
でも、なかなか予定通りには行かず、30分前になったりすることがほとんどですね。
今朝は比較的順調に朝の用事が進行し、玄関へ向かったのが35分くらい前のこと。

ところが、ところが、!!!
さっちゃんが下腹部を押さえるような動作をしているんです。
早朝にはおしっこがたくさん出ています。
これはもしかしたら、と僕は直感しました。
4日前にあったばかりですけれど、そうなのかもしれない、と直感したのです。

それで、すぐにトイレに入ると、すぐに出るのかなと思っていたのに、なかなか出る様子はありません。
しばらくしてトレペで拭いてみると、便の汚れが付きました。
あれれれれ?! ウンチは出てなかったんじゃなかったっけ?
拭いたトレペを便器の左右の隅に置いて、さっちゃんが立ち上がった後で便器の中を確認すると、ありました。
しっかりたくさんあります!
さっちゃんが便器に座ってすぐに、水音もなく全部一遍に出ていたんですね。

排便があり、無事終了したのは喜ばしいことですが、ひとつ別の問題を僕はトイレの中に居る時から考えていました。
それは今日の診療と言語リハビリをどうするかと言うこと。
電車に間に合うか間に合わないか、五分五分です。
間に合わなかった場合、次の電車までおよそ30分間、駅で待つのはさっちゃんにはとっても困難な任務です。
待っている間に不穏になったり、「家へ帰ろう」と言い出したり、とにかくじっと出来なくてどこかへ「行こ」と言いだすに決まってます。
30分遅れで病院に着いても、さっちゃんの状態は最悪の状態になっているはず。
なので、遅れて病院に行くという選択肢はありません。

で、僕は残り2パターンを考えました。
ひとつは病院に電話して今日のはキャンセル、別の日にしてもらう方法です。
もうひとつは駅からタクシーで病院に行く方法。
直線距離で約5kmちょっとなので、意外と近いんです。

急いで出かける準備を再度整え、部屋を出たのが26分前。
普通に歩けても心配な時間です。
微妙な時間ですね。

最初の関門は広い車道の信号です。
最長90秒待たされます。
でも、本当に幸運なことに待ち時間ゼロ!
しかも、今朝のさっちゃんは足取りがいつもより速めです。
いつもよりほんの気持ち速めにしている僕のペースにしっかりと付いて来ています。
いつものペースより遅いと間に合いませんから、速くしているのですが、速すぎると感じたらさっちゃんは怒り出して、進まなくなります。
その微妙なペースアップにしっかりと付いて来てくれているさっちゃん。
駅までのほぼ中間地点には12分間で着きました。

後半もそのペースを維持し続けます。
駅前の信号も待ち時間ゼロ!
今日はついています!
最終的には駅まで23分で到着しました。
本当にさっちゃんがよく歩いてくれました。

電車にも慌てずに乗ることが出来ました。


その後もいろいろありましたけれど、今日は1行ずつ書いておきます。
言語リハビリの最後あたりでは怒りモードにさっちゃんは突入し、僕に対してばかりかT田先生にも怒ってました。
帰宅すると、今日2度目の排便が、それなりの量が出ました。


最後に散歩の写真を載せておきます。
病院通いでトータル90分ほど歩いているので、散歩はしなくてもいいかな、とも思いましたが、やっぱり出かけました。
雲のない西の空で夕陽がいつもにも増して輝いていました。
多摩川土手に降りる前に、松林の樹間で輝いて見える夕陽に真っ先に感動したのはさっちゃんでした。
僕に夕陽のことを指し示して、何やら感動の言葉を発していました。


▲18:35。写真では同じような色合いと輝きを再現できませんね。でも、今年に入ってからでは一番鮮やかな色に空が染まっていました。


▲18:40。太陽が山の端に沈んで行っています。実際は半分以上山の陰に入ったのですが、写真で撮るとまだ丸い姿に写ってしまいます。堰の端っこに人が座って涼んでいました。


▲18:42。太陽が全部山に沈みました。沈んだ太陽の少し左の山が御岳山、写真のいちばん左の山が大岳山です。


▲18:57。帰る途中で、上空に飛行機が見えました。さっちゃんに指差して「飛行機が飛んでるね」と伝えると、理解できたようです。僕が指差した方を見上げて、何やらコメントを喋ってました。飛行機雲が出来ないので上空の空気は乾燥しているのですね。湿度が低かったのも輝く夕陽の一因なんでしょうか?
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午後、掛かり付けのお医者さんに行くつもりでしたが、さっちゃんの急な不穏で行けなくなりました

2020-12-21 23:16:48 | 大変なこと
連日不穏が続くさっちゃんですが、今日は比較的穏やかなスタートでした。
僕はちょっとヒヤヒヤしながら接していたのですが、何事もなくお昼も過ぎていきました。

今日は掛かり付け医を訪れて、をもらってこようと考えていました。
デイサービスや言語リハビリ、そして病院の定休日を考慮すると、月曜日が一番余裕を持って行くことが出来るのです。
病院も冬休みに入りますから、早めに薬をもらっておこうと思ったんです。

2時過ぎたころから、さっちゃんには何となく「もうすぐ出かけるよ」と雰囲気作り。
まずはトイレへ行ってみますが、おしっこは出ませんでした。

続いて、着替えをしてもらおうと、ソファに連れて行きます。
ソファに座ってもらう直前に、今穿いているズボンを少し下ろしてから座ってもらわなければなりません。
でも、さっちゃんは僕がズボンを下ろすいとまもなく座ってしまいました。
こうなると、もう一度立ってもらって、ズボンを下ろさないといけません。

ここからです。
さっちゃんが急に怒り始めたんです!
立ち上がってもらおうと、手を取り、腕を取る僕に対して、怒りの言葉を投げつけ始めました。
僕の胸を押して僕を倒し、足で僕を蹴飛ばそうとします。
昨日までのこともあるので、僕は力ずくでズボンを脱がすことはしませんでした。
普通のジャージのズボンで、ちょっと寒いかもしれませんが、このままで出かけることにしました。

今度はダウンの上着を着てもらおうとしました。
着てくれません。
腕を通してもくれません。
僕はこれも諦めました。

ウールの帽子をかぶせて、さっちゃんの手を引いて、「出かけるよ」と言って玄関に連れて行きます。
これは、さっちゃん、素直に付いて来ました。
靴を履いてもらって、玄関から出て、鍵を掛けます。
普段なら、すぐそばで待っていてくれるんですが、今は不穏の最中。
待たずに、ひとりで先に歩いて行ってしまいます。

いつも降りている階段のところを通り過ごして、アパートの廊下を進んで行っています。
その先にも階段はあるので、そこから降りればいいや、と思っていました。
あっ!
僕は忘れものをしたことを思い出しました。
マスクです。
病院に行くのですから、持って行かなければなりません。
引き返さなければならないのですが、さっちゃんの抵抗は激しかったですね。
勝手にどこかへ行かせるわけにもいきませんし、なんとか来た方向へ戻るように仕向けますが、凄い抵抗。
手も繋いでくれませんから、肩を抱いて押すような感じで歩いてもらいました。
今にも大声を上げて喚きそうな雰囲気でした。

アパートの廊下をさっちゃんを押すように歩きながら、僕は考えました。
薬をもらいに行くチャンスは来週にもあるんだから、今日は無理しない方がいいんじゃないか。
僕は病院へ行くのは中止して、このまま散歩に出かけることにしました。
散歩ならマスクは不要です。

いつも使っている階段に来ましたが、何故だかさっちゃんはそこを降りたがりません。
結局、エレベーターで降りました。

外に出ると、さっちゃんは「寒い」と言います。
それで、僕のザックに入れて来たさっちゃんのダウンを出して着てもらおうとしましたが、まだ着てくれません。
まだ2時半くらいですし、風もなく陽も出てますから、暖かく感じる日です。
怒っているさっちゃんにダウンを無理やり着せる方法はありません。

散歩と言っても、さっちゃんは僕と手を繋ぐことを拒否して、勝手に歩いて行ってしまいます。
僕のことを気にして、ちらっと眼で探しますが、僕の行く方向へ付いて行こうとは思っていないようです。
僕はさっちゃんの少し前を歩いて、いつもの散歩コースへ導こうとするんですが、左へ曲がった僕には付いて来ずに、真っすぐ歩いて行ってしまいました。

僕は再びさっちゃんの少し前を歩き、この先では右か左に行くしかありませんから、そこでさっちゃんの進む方向をコントロールしようと考えました。
そこで、僕は左へ進みます。
続いてさっちゃんですが、右へ進んでしまいました。
僕は仕方なくさっちゃんの行った方へ向かいます。
ところで、さっちゃんですが、僕と逆方向へ進んだものの、やっぱりちょっと心細いようです。
これまでは手を繋いでくれませんでしたけれど、ここで試しに手を伸ばしてみると、さっちゃんは抵抗せずに手を繋いだままでいてくれました。
不穏がどうやら解けたようです。
あ~あ、良かった!

家を出てから300~400mの場所でした。
少しだけ遠回りのコースですが、ここからいつもの散歩コースに向かいました。
暖かな場所で立ち止まって、ダウンを着てもらいました。
何にも抵抗せずに、いつも通り、着てくれました。

久し振りに早い時間での散歩でした。
暖かくて本当に心地よい気候でした。
いつもの散歩時間は4時前後から5時くらいの時間帯が多いのですが、その時間帯よりも人も少ないんですね。
これからはこの時間帯に散歩したいと思いました。
さらに遠回りのコースを選んで、1時間以上の散歩は終了。
帰宅してからも、さっちゃんの不穏は現われていません。
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今日のさっちゃんは目覚めてすぐから本物の不穏でした

2020-12-20 23:58:33 | 大変なこと
昨日書いたブログは理屈っぽ過ぎる書き方で分かりにくい文章だったと思います。
分かり易く言い直すと、こんな感じでしょうか?
さっちゃんの不穏の大部分は、僕の日頃の接し方次第で無くなったり軽くなったりするものがほとんどだと思われる。
まだ分かりにくいですね。
ぶっちゃけて言うと、さっちゃんの不穏の大部分は僕のせいだ。

ところが、今朝からのさっちゃんの不穏は理由がさっぱり分かりません。
僕は布団の中で目覚めて、同じく目覚めていたさっちゃんと目を合わせましたが、その時は普通な感じでした。
しばらくして、僕は布団から出て、自分の朝食を作り始めました。
コーヒーを淹れ、ベーコンエッグはフライパンの中で出来上がっていて、トマトは皿に、洗ったレタスがざるの中、イギリスパンはトースターの中。
あと少しで食べられるという寸前で、さっちゃんが寝室の戸を開けて起き出して来ました。

さっちゃんの顔を見た瞬間に、「これはやばい!」と感じました。
眼つきが厳しいんです。
いつもなら「もう少し寝てていいよ」と、布団の中に入ってもらうんですが、
今のさっちゃんは僕のそんな言葉には耳も貸さず、ダイニングに来て、ウロウロし始めます。
さっちゃんの手を取ろうとしても、振り払われます。
寝巻きのズボンがずり落ちているので、上げてやろうとしても、ズボンに触らせてもくれません。
テーブルの自分の椅子にさっちゃんは座りました。
ずうっと何やら喋っていますが、怒りの感情をばら撒いている感じです。
さっちゃんの前に僕はひざまづいて、寝巻きのズボンを上げてやろうとしましたが、胸を押されて、僕は後ろに転がされてしまいました。

触らぬ神に祟りなし、です。
僕はさっちゃんを放っておくことにしました。
僕は録画したテレビ番組をただただ観ることにしました。
せっかく作った朝食はそのまま、冷えるに任せています。
さっちゃんはテーブルの上の鍋敷きやコースターを手に取ってちょっとだけ放ったりはしましたが、迷惑になるほどのことはしませんでした。

だいぶん時間が経って、少しさっちゃんも落ち着いてきたような感じがしました。
僕はさっちゃんの手を引いて、寝室に連れて行き、まずは布団の中に入るよう促しましたが、どうやら入りたくはないようです。
次に、ソファに座ってもらって、寝巻きのズボンを脱がせ、靴下を穿かせ、室内着のズボンも穿いてもらえました。
続いて、寝巻きのシャツを脱がせようとしたのですが、さっちゃんの凄い抵抗にあいます。
それでも、なんとか寝巻きのシャツは脱がすことが出来ました。
冬場はヒートテックの下着を夜も着てもらっていますから、寝巻きを脱いでもらっても裸ではありません。
いつもはその上にタートルネックのフリースを着るんですが、さっちゃんは腕すら通させてくれません。
僕に対して猛烈に怒っているようで、僕に何もさせてくれません。
タートルネックは着てもらうハードルが高そうですから、普通のボタンのシャツを着てもらおうとしましたが、それも拒絶。

ヒートテックのシャツだけを着て、ウロウロし始めました。
僕は再びテレビの録画番組を観る人に。

さっちゃんがベランダとの間の窓を開けたようです。
しばらくすると、フローリングの上を歩くコツコツという音が。
ベランダ用のサンダルを履いて、歩いているようです。
これで歩き回られると嫌ですから、僕はすぐに駆けつけサンダルを脱がせました。
脱ぎたくはないさっちゃんですから、サンダルを脱がすときは力を入れなければなりません。
ですから、さっちゃんの反発心はこんな際にもより大きくなるはずです。

さっちゃん、今度は玄関の方へ行きました。
何をしているのか心配ですが、僕はあえて見には行きません。
見に行ったとしても、さっちゃんに怒られるだけですから。
しばらくすると、さっちゃんがまた玄関のサンダルを履いてフローリングの床を歩いている音がします。
僕は先ほどと同様に、さっちゃんの元へ行き、脱がせました。

玄関あたりは寒いはずですが、その後もさっちゃんはそちらへ行ったまま。
僕はこのチャンスを利用して、台所で朝食を食べました。
コーヒーだけは温め直しましたが、イギリスパンは冷えて硬くなっていました。
食べ終わってもさっちゃんの姿が見えないので、僕は玄関、そして洗面所へ行きました。
さっちゃんは洗面所の奥で座っていました。
上半身はヒートテックといえども、下着のシャツ1枚ですから、寒かったはずです。

さっちゃんを立ち上がらせて、寝室のソファに連れて来ました。
そして、やっとさっちゃんはフリースの中間着を着てくれました。
さらにボタンのシャツも。

さっちゃんをテーブルの椅子に連れて来て、朝食(と言っても正午を過ぎていましたが)のオートミールを食べてもらいました。
全部食べてくれました。
もオートミールと一緒に飲んでくれました。

さっちゃんが起きてから3時間近く、原因の分からない不穏が続きました。
その後のさっちゃんですが、問題行動は起こさないものの、僕は腫れ物に触るような慎重な対応をせざるを得ませんでした。
さっちゃんはいくらでも眠ることが出来るようですから、可能な限り寝ていてもらいました。
時々起きて来ては、僕になにやら文句を言ったり、プラスチックごみを手にして、どこかへ持って行ったりしてましたね。
3時のおやつも声をかけずに僕だけで食べました。
散歩に誘うのも怖くて出来ませんでした。
何かをきっかけにまた不穏な行動をとられるのが嫌だったんです。

とは言え、夕食までも食べてもらわない訳にはいきません。
寝ているさっちゃんに静かに声をかけ、夕食に誘います。
一度は立ち上がったさっちゃんでしたが、夕食よりも寝る方を選びました。
僕が起こそうとすることを怒ってるような感じすらします。
僕はさっちゃんが夕食を食べそうにないと予想していましたから、まだ玉子かけご飯も作ってはいませんでした。
一度目を覚ましたさっちゃんが寝静まるまで僕は待ちました。
そして、寝静まったと分かってから、自分の夕食をいただきました。

さっちゃんは今日一日中不穏でした。
普通な時がありませんでした。
不穏の強弱はありましたけれど、普通のさっちゃんは今日はいませんでした。
さっちゃんが本物の不穏な時には、僕は息を潜めて暮らさなければなりません。
明日の朝、起きた時の幸いを祈るような心境ですね。
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さっちゃん、久し振りに不穏が多く現われています

2020-12-19 23:56:43 | 大変なこと
さっちゃんの不穏、と言ってもさほど大事(おおごと)ではないような気がします。
不穏という言葉も、一般的にはただ単に「穏やかでない」であったり、「何か悪いことが起こりそうな様子のこと」です。
さっちゃんの介護をするようになって、デイサービスのスタッフの方などが「今日のさっちゃんは少し不穏な時がありましたよ」などと言っていました。
最初はよく意味が分からなかったのですが、ネットで調べたりして、何となく分かっては来ました。
医療、介護の分野では「体動が激しかったり、興奮したりで、不安で危険をはらんだ精神状態」のことをそう呼ぶんですね。
せん妄の一症状なのだそうです。

ただ、介護の世界ではこの不穏という言葉がより幅広く曖昧に使われているような気がします。
必ずしも厳格な医学用語としてではなく、漠然とした雰囲気で使われているようです。
この不穏という言葉は幅広く曖昧に使えるとても便利な言葉だと僕は感じています。

ただ単に、穏やかな精神状態でなく苛々してたり腹が立っていたり、そんな時にも不穏という言葉を当てはめます。
さっちゃんの不穏も大部分はそんな精神状態の時のことだと僕は思います。
もちろんせん妄の一症状としての不穏もあるのかもしれませんが、その境目は僕にはよく分かりません。
つまり何を言いたいかというと、さっちゃんの多くの不穏の原因は健常者と同じではないかと思うんですね。
僕のさっちゃんへの仕打ちや態度に腹を立てたり、思うようにいかなくて苛々したり、自分の現状を悲しく感じたり、
理由も分からずに心が沈んだり、そんな様々なことがさっちゃんの感情の中でも湧き出ているんだと思うんです。

そんな心の状態を行動で表現したら、それも不穏と呼ばれることになるんでしょう。

さっちゃんの不穏な行動を見ていると、理由が分かる時もあります。
それは僕が原因の時なんですが、それはもはや不穏とは呼ぶべきでないかもしれません。
さっちゃんと僕が喧嘩をして、言葉や肉体的にぶつかると、さっちゃんがそのような反応行動をとるのはある意味当然だとも思えるからです。
認知症でなかったころには押さえられていた反応行動が、今は押さえることなく表出しているだけなんだと思います。

トイレで便座に座る時や着替えるために服を脱いでもらう時など、さっちゃんの意に反することをしなければなりません。
寒いトイレでパンツまで脱ぎたくはないでしょう。
でも、僕は脱がそうとしますから、さっちゃんは凄く抵抗します。
便座に座ってからも、僕への腹立ちは収まらずに、僕の頭をポンと叩いたりします。
おしっこをして、もうトイレから出たいと思ったさっちゃんがまだ拭き終わっていないのに立ち上がってしまいます。
そんなさっちゃんを僕は力ずくで便座に再度座らせます。
そんなことをされるさっちゃんの身になって考えると、確かに腹立たしいことですよね。

寝巻きに着替える時も同様です。
今年は痩せたせいなのか、去年までよりもずっと寒がりなさっちゃんになっています。
着替えですから、まずは脱がさなければなりません。
さっちゃんは寒いので脱ぎたくないでしょう。
脱がされないように抵抗します。
その抵抗をはねのけて、僕は脱がします。
さっちゃんが怒ってしまって、僕の頭を叩いたり、脚で腹を蹴ったりするのも分かります。

さっちゃんは起きている時間の大部分、僕に纏わり付いています。
僕のすぐ側に居ることが多いんです。
何やら喋りかけ続けることも多くて、無視していると怒り始めますから、ある程度は対応しなければなりません。
それが僕にはものすごく負担なんです。
さっちゃんは僕があまり対応してくれないので怒り始め、僕は次第に我慢も限界に近づいてさっちゃんを排除したくなるんです。
そして、最終的には喧嘩ですね。 
肉弾戦もありますが、大人と4、5歳の幼児との戦いのようなものです。
僕が極限まで力をセーブしてさっちゃんをやっつけます。
さっちゃんは何度も何度も僕に反撃して来ますが、僕へのダメージはゼロ。
同じようにやっつけられ、最終的には静かになってしまいます。
そんなになると、僕としては、悪いことをしたな、と思っちゃいますよね。

さっちゃんが夕食を食べない理由は、大部分は眠たいからです。
それは仕方がないので、最近は無理に食べてもらおうとはせずに、諦めて寝てもらいます。
たまに、不穏と食事時が重なって食べないことがありますが、そんな時は少し時間をあけてみます。
5分、10分時を置くだけで、食べてくれることもたまにはありますからね。
でも、昨日の晩はこれまでにない不穏のありかたでした。
夕食は食べるんですが、僕の食事介助だけは受け入れないのです。
夕食の玉子かけご飯を僕はスプーンで食べさせるのですが、スプーンを手ではねのけるんです。
コロッケ、マカロニサラダ(以上は買った惣菜)、豚の角煮をさっちゃんは手で掴んで食べました。
こぼしたおかずを皿に戻そうとしたり、テーブルの汚れを拭こうとすると、怒り出すんです。
明らかに僕の介助というか、関わって来ること自体を拒絶していましたね。
理由は分かりません。

ちなみに、豚の角煮ですが、初めて作ってみました。
僕は豚バラ肉が好きで、よくブロックで買って冷凍しておくのですが、今のさっちゃんには炒めた程度では硬くて食べてくれないのです。
小さく切ったりすれば食べてくれるのですが、すごく手間がかかります。
最近は豚バラ肉の薄切りを購入することもあります。
それなら食べることが出来ます。
なんとか大きな塊りの豚バラ肉を食べてもらえないものかと考えた結果、豚の角煮に行きついたという訳です。
初めて作ったにしては、なかなかの出来と自画自賛です。
お箸で簡単に切り分けることが出来ます。
さっちゃんには小さく切り分けて出してあげました。
手で掴んで全部食べてくれました。
全部と言っても数10gくらいでしかないでしょうが。

昨日のデイサービスでも午前中は不穏な様子だったとスタッフの方が報告してくれました。
家では、不穏と普通が波のように繰り返される、そんな感じでしょうか?
さっちゃんの不穏はそんなに大事(おおごと)ではないと、最初に書きました。
あえて言うならば、不穏と普通ではなくて、普通の中での感情変化ではないかと思うんです。
さっちゃんが負の感情をコントロールするのが困難になっているせいだと思うんです。
そうだとすると、誰しもがそうですがある程度は仕方がないと思います。
と同時に、僕自身の接し方でもある程度は変えうるということでしょう。
まずは、僕が原因と考えられる不穏を減らすことから頑張ってみようかと思います。
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「あ~~ん、口開けて」と言っても、さっちゃんはなかなか開けてくれなくなりました

2020-05-25 22:39:01 | 大変なこと
さっちゃんにを飲んでもらう時、歯磨きをする時、入れ歯を外すとき、口を開けてもらう必要があります。

の場合は錠剤を手の平に置けば飲んでくれることもありますが、それではダメな際には「口をあ~~んと開けて」と声かけします。
小さな仁丹ほどのカプセルがたくさん入ったエパデール900では、必ず口をあ~~んと開けてもらう必要があります。
ちなみに、なかなか口を開けてもらえないことが続いたので、エパデール900をエパデール300のカプセルに替えてもらいました。
これなら他の錠剤と同様の扱いが出来て、飲んでもらえる確率が上がると思ったのです。
でも、確かに口中に入る確率は上がったんですが、錠剤よりは大きなカプセルなので、違和感を感じて出してしまうんですね。
失敗でした。

歯磨きも口を開けてくれなければ何もできません。
まずは入れ歯を外すのですが、口をあ~~んと開けてもらって、僕が指を突っ込んで外します。
しばらくの時間、口を開け続けてくれなければ外せません。
最初は開けてくれても、僕の指をくわえたりしますから、外せないケースも多いんです。
歯磨きも気分次第ですから、そもそも口を開けてくれないことの方が圧倒的に多いですしね。

さっちゃんの顔の前、少し下で僕は「口をあ~~んと開けてね」と言いながら、実際に僕も口を開けて見せるんです。
でも、さっちゃんは虚ろな表情のことが多くて、僕のことを僕の口元を見てくれているようには思えません。
もし見てくれていたとしても、理解できているのでしょうか?
1週間ほど前までしばらく全然口を開けてくれない日々が続きました。
ほとんど薬も飲んでもらえず、歯磨きも出来ません。

金曜日のデイサービスのスタッフさんに歯磨きについてお願いしてみたりもしました。
現状を説明すると、歯ブラシ等を携行してくれればデイサービスで歯磨きしてみますよ、と言ってくださいました。
その直後からさっちゃんが時々口を開けてくれるようになったので、歯磨きのお願いはまだしていません。

薬もここ数日は4種類5つの薬のうち、3つ4つは飲めています。
歯磨きも3日に2日くらいの割でしょうか? 1日1回の歯磨きが出来ていますね。
まあ、完璧は求めません、この程度できていれば御の字です。

さっちゃんは恐らく2年ほど前にはすでにそうだったと思いますが、簡単な肉体表現の真似が出来ませんでした。
お医者さんの検診で例えば「グー、チョキ、パー」の真似を求められても出来ないんです。
お医者さんがチョキを出して、「これと同じにしてごらん」と言われても、チョキにはなりませんでした。
何かしようとはするのですが、指が動かないんですね。

ですから、「あ~~んと口を開けて」と言われても、理解は出来ていてもその通り口を動かせない場合もあるのかもしれません。
お願いの言葉と僕が口を開けている動作とが結びついていないのかもしれません。
そもそも「あ~~んと口を開けて」という言葉の意味が分かっていないのかもしれません。
その言葉を聞き取って理解しようという意思が働かないのかもしれません。

理由はどうにせよ、まだ半分ほどの確率では口を開けてくれています。
もっと口を開けてくれる確率が低下したら、その時に別の方法を考えることにします。
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昨夜のさっちゃんは最終的には団地内をそぞろ歩きました

2019-10-09 23:52:19 | 大変なこと
さっちゃんはよく「家に帰る」と言います。
どうもその家は実在の家ではなくて、さっちゃんの心の中にある「自分が帰るべき家」のようなのです。

詳細を記録すると、際限なく長い文章になりそうですから、箇条書き風に簡潔に書こうと思います。

9時ころだったでしょうか、さっちゃんの入れ歯を綺麗にブラッシングしてあげました。
その入れ歯を口に戻すとき、さっちゃんは拒否。
昨晩はひと晩、入れ歯洗浄剤の液に浸けておくことになりました。
それだけなら別に問題はないのですが、さっちゃん突然に、家に帰りたいモードになってしまったんです。

疲れてしまって、ちょっと布団で横になってる僕を起こそうとします。
おそらく、帰るべき家へ僕も一緒に連れて行こうとしているのでしょうか?
あるいは、その帰るべき家を僕は知っていると思ってるんでしょうか?
横向きの僕を自分の方へ向かそうと腰に手をかけて引いたり、タオルケットを引っ張ったりします。
僕が抵抗して動かないので、足や腰や胸を手や他の何かで叩いたりもします。

そして、玄関へも行って、ドアを開けようとしています。
チェーンを掛けてるのでさっちゃんには開けることが出来ません。
何故だかさっちゃんの靴や僕の靴も部屋の中に持ってきたり、履いてきたりもしました。
さすがにそれには僕も起きて、元に戻させます。

他にもいろんなことがあって、僕も部屋の電気を全部切って、真っ暗にしてみたり、
洗面所の部屋でじっと座り続けたり、ベランダに出て、身を隠したりしたんですが、効果はありません。
さっちゃんはずうっと「家に帰りたいモード」のままなんです。

1時間は経過したのでしょうか? 
僕は別の手を考えました。
こうなればさっちゃんを思い通り外へ出してあげて、家へ帰らせよう、と。
チェーンを外して、ドアが開きました。
さっちゃんは外に出ますが、外でじっとしています。
「こんな夜に僕は出かけないからね」と言うと、さっちゃんは怒りだします。
僕の手を強く引いて、一緒に外へ連れ出そうとしますが、僕は抵抗して出ません。
そんな拍子に、さっちゃんの手が僕の眼鏡にかかって、レンズが外れてしまいました。
僕はさっちゃんを怒ります。
足元に落ちていたレンズを拾って、眼鏡を見ると、フレームも曲がってしまっています。
(それは今日、眼鏡屋さんで直してもらいました)

何度も何度も押し問答があって、僕が一緒に行く振りをしたり、さっちゃんがまた戻ってきたり、
そこでも長い時間が経過して、やっとさっちゃんは部屋を出て、二人の住む棟の外へ出ました。
僕はさっちゃんとは別の階段から降りました。
さっちゃんの姿を追いながら、さっちゃんに見つからないようにしながら、尾行しました。

さっちゃんは後ろを何度も何度も振り返りながら、ゆっくりと歩いています。
駅の方へでもなく、スーパーの方へでもなく、いつもの散歩コースへ進んで行っています。
角々でどちらに行こうが自信なさげに行く道を決定しているよう。
結局、散歩コースからは外れて、団地内の隣りの隣りの棟へ行きました。

棟のエレベーターの前で、そこに来た住人と何やら話しています。
その住人からすれば、入れ歯の入ってない老女が何やら意味不明なことを語りかけて来て、不気味だったでしょうね。
僕はそこで尾行を止めることにしました。
一緒にエレベーターに乗ってしまうと、大変なことになりそうだからです。
見失ってしまう可能性も高まりますし。

さっちゃんのところへ行って、手を引きます。
さっちゃんは驚いた様子もありません。
でも、まだ手をつないで歩くことには抵抗して、手を振りほどきます。
ただ、僕が進む方向には素直に付いて来ます。
団地内をグルグルと寄り道ばかりして、僕たちの棟まで戻って来ました。

さっちゃんは僕たちの階の下の階で僕から離れて、僕たちの部屋の真下の部屋へ行ってしまいました。
僕も慌ててさっちゃんの後を追いました。
下の部屋の方に迷惑を掛けたら申し訳ありませんし。
再び、僕の後から付いてくるようになりました。
今度はふたつ上の階まで上って、そこから降りてきました。

まあ僕としては、さっちゃんが出て来た家(部屋)とは違う家(部屋)に来たんだと、演出したかったんです。
さっちゃんが「帰るべき家」はここなんだよ、と演出したかったんです。
さっちゃんにそんな僕の演出が少しでも影響したかどうかは分かりません。
多分、そんなこと以上にさっちゃんは何故夜に家の外をフラフラと歩き回ったのか?
その理由を忘れてしまってると思います。

その後、さっちゃんはすやすやと心地よさそうに眠りに就きました。
僕はそういう具合にはいきませんでしたけれど。
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9月10日は大事件三連発/三発目は本当の大事件! 警察のお世話になりました

2019-09-13 23:49:23 | 大変なこと
デイサービスから早く帰って来て、軽く昼食を食べると、さっちゃんは布団の中へ。
デイの日はいつもより早く起きてますし、いろいろと体も動かしていますから、ゆっくり休んだ方がいいでしょう。
機嫌は引き続きあまり良くないみたいです。

そして、「私は帰る」みたいな言葉を発します。
さっちゃんがよく発する言葉で、どうやらさっちゃんが思っている自分の家へ帰ることのようです。
さっちゃんにとっての自分の家には、さっちゃんの母親はどうやら確実にいるみたい。
さっちゃんの心の中のイメージがあるんでしょうね。

そんな言葉を発していたのに、僕はひとつミスを犯してしまいました。
玄関にチェーンを掛けなかったんです。
最近、さっちゃんが「家に帰る」モードになると、チェーンを掛けることにしてるんです。
さっちゃんはチェーンを外すことが出来ませんから。
そのモードになっても実際に外へ出ることはほとんどないんですが、たまに玄関へ行くことがあります。

そして、チェーンを掛けないまま、僕はトイレへ。
その最中に、さっちゃんが玄関に来て、出かけたような音が聞こえました。
14:15ころのことです。

トイレから出ると、僕は部屋の中にさっちゃんがいないことを急ぎ確認し、
玄関から出て、僕とさっちゃんがいつも使っている出口が見下ろせる場所へ行きました。
それほど時間が経ってないので、そこから出てくるさっちゃんが見えても可笑しくありません。
でも、出て来ません。
もう、そこから見える範囲の外へ出てしまったようです。

僕は下まで駆け下り、駅やスーパーへ行く道が見通せる場所まで走りました。
でも、見えません。
再び駆け上がり、部屋に残されている服から、今着ている服を確認したり、
いま履いている履物を確認。
黄色いTシャツにライトブルーでチェックのシャツ、
薄茶色(実際は薄苔色)の7分丈のズボンに黒いサンダル。

そして、部屋の鍵は開けたままにして、自転車をエレベーターに載せました。

時刻を確認すると、まだ14:15からは10分と経っていません。
さっちゃんが一番よく歩いている道、それはスーパーへの道です。
まず、そこを探しました。
家から15分くらいかかるところまで自転車で来ましたが、見つかりません。
そこから家から駅への道に回り込みました。
駅近くから家に向かって自転車をこぎます。
太陽も照り付けていて、汗びっしょり!
でも、さっちゃんの姿は見つかりません。

いったん、家へ戻ってみようと思いました。
ひょっとしたら、さっちゃんが帰って来てるかもしれませんし。
14:34、家のすぐ手前で、電話がかかってきました。
デイサービスからです。

この日、さっちゃんは眼鏡を忘れてきたので、そのことでかかってきたようです。
さっちゃん担当のケアマネさんからでした。
眼鏡を届けに行くということを告げるケアマネさんに僕は
「さっちゃんが家から出てしまって、見つからなくなりました」と報告します。
ケアマネさんは自分もこれからそちらで一緒に探す、そう言ってくれます。

とにかく僕は近所を探しまくらなければなりません。
家では水をたくさんゴクゴク飲みました。
今度は多摩川の土手です。
この土手は散歩コースだったり、クリニックや他の買い物に行く際によく使うコースです。
まずは上流へ向かいました。
歩いて30分くらいかかるところまで行きました。
いません。
戻って、次は下流へ歩けば40分くらいかかるところまで、自転車を走らせました。
やっぱり、いません。

家へ戻り、さっちゃん不在を確認し、僕は水分の補給をします。
続いて今度はもう一度スーパーへの道を探しに行きました。
枝道もたくさんありますから、あまり自転車のスピードを上げるわけにもいきません。
周囲へも目を配りながら、スーパーまで行きました。
今回はスーパーの食品売り場もぐるりと回ってみました。
いません。
そのまま駅へと行きました。
自転車を置いて、駅の改札へ行き、さらに反対側の駅の出入り口にも行きました。
やっぱりいません。
駅から家までの道を枝道にも目を光らせながら家へ向かいました。

15:50、ケアマネさんから電話、家へ来たとのこと。
このまま進展がなければ、警察に頼んだ方がいい、そう言います。

僕もすぐそばまで戻っていたので、家で会いましょうと約束。
家に戻った僕は再再度部屋の中を確認。
さっちゃんは戻っていません。
15:57、僕は110番しました。
携帯からでも110番でいいんですね。
氏名、年齢、身長、体重、衣服、履物、髪の様子、そして病状。
自分では自分の名前や住所が言えないこと、言葉不如意で会話が成立しないこと等を告げます。

玄関を出ると、ケアマネさんがいました。
スーパーから探しながら来たそうですが、いなかったと。

ケアマネさんも多摩川土手を探してみると言ってくれました。
デイサービスのスタッフの中にも探してくれている方もおられるようです。

僕は警察が来るので、部屋からは離れられません。
何時くらいだったでしょうか?
2名の警察官の姿が近づいてくるのが確認できました。
上の廊下まで上がって来て、手を振っている僕の姿を認め、来てくれました。
電話で確認された情報をもう少し詳しく聞かれ、さっちゃんの写真も見せました。
A市の全署にその情報が回るんだそうです。

警察からは家にいて待機しておいて欲しいと言われています。
でも、ただじっとしておくことなんて出来ません。
住んでいる棟の最上階へ行き、エレベーター広場と、我が家と同じ位置にある部屋を確認。
それを全階見るつもりでした。

何階を見終わったときでしょうか?
16:31、警察から電話が!
さっちゃんが見つかった!
H橋のN社から電話があって、どうやら本人のようだと。
5分か10分後にそちらに到着すると言います。

ちょうどケアマネさんも戻って来て、そのことを報告しました。
しばらくして、警察官の姿とさっちゃんの小柄な姿が目に飛び込んできました。
僕は下まで降りてさっちゃんを迎えます。
さっちゃんも何やらまくしたてていますが、思いのほか元気。
さっちゃんなりに興奮してるんだと思います。

警察の方が差し出す2枚の書類に必要事項を記入して、警察官はすぐに帰ってしまいました。
さっちゃんとケアマネさんの3人で、しばらく部屋の中で話します。
さっちゃんもケアマネさんも水をたっぷり飲みました。
さっちゃんはケアマネさんに僕の悪口や僕への不満を延々としゃべり続けています。
ケアマネさんも「そうよね、男の人はそうよね」と相槌を打ちます。
もちろん、内容はさっぱり分かりませんが、
僕のことを「何もしない人」と言って責めているようですね。
まあ確かに、稼ぎはほとんどないし、家事もほとんどしない自分でしたからね。

これだけ元気に喋ってますから、心身のダメージはあまりないようですね。

3日後の9月13日、さっちゃんを保護して警察に連絡してくださったH橋のN社へお礼に向かいました。
家から2kmほど離れた場所です。
近所の和菓子屋さんで果物などのゼリー菓子をお礼用に買いました。
N社は世界的にも有名な会社で、その販売店なんですが、
伺うと、「10日の日はうちはお休みだなぁ」とのこと。
でも、ここは敷地がすごく広くて、関連の他社もあるんです。
幾つかの会社に聞いてくださいました。
するとどうやら陸送の会社だとのこと。
そこへ連れて行ってくださいました。

50代くらいの男性がみえて、その時の様子を教えてくれました。
広い敷地に迷い込んで、出口を探してるように見えたんだそうです。
声をかけて、いろいろ聞こうとしても、ぜんぜん要領を得ないんで、警察に連絡してくださったようですね。
こういう方の目に留まって、ラッキーでした。
そうでなければ、さらにどのくらい時間が経ったことでしょう。

こうして、9月10日の大事件三連発は終わりました。
たまたま3つが重なったので、忘れないよう書き残しましたが、
書き残しておきたい事柄は、毎日毎日起きています。
忙しくて、時間がなくて、書き残せなかったり、そのうち忘れてしまったり・・・・
さっちゃんと暮らしていると、驚かされることばかりですね。
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熊本に帰ることを諦めるところでした

2019-08-19 23:00:24 | 大変なこと
いま熊本の実家でこれを書いています。
さっちゃんが珍しくひとりで僕より先に眠っているので、貴重な僕だけの時間が訪れています。

熊本へ帰る前日のこと、その前から時々「痛い」と言っていた下の入れ歯が痛くてたまらないよう。
口にはめようとしても、やっぱり「痛い」と言って拒否します。
僕が通ってる、さっちゃんもお世話になった歯医者さんに電話をすると、
「・・日まで夏休みです」との声が流れました。
明日は飛行機で熊本へ飛ぶ日ですけれど、朝一でお願いしてみるしかありません。

その日は夕食の時にも、無理して入れてもらったんですが、やっぱり駄目。
あまり食べずに、入浴、就寝。
さっちゃんは不機嫌でしたから入浴時も大変でした。

熊本へ帰る当日。
翌朝、入れ歯洗浄液にひと晩浸けておいたのをさっちゃんに入れてもらいます。
「どお? 痛い?」と聞くと、「ない」との返事。
痛くはないようです。
ほっと、ひと安心。

朝食は毎回毎回スムースには食べてくれません。
この日もいくら言っても、口に運んでくれません。
途中で、ムニャムニャ言い始めたので、
「トイレ行く? おしっこする?」と聞くと、どうもそうみたい。
トイレに行くと、ウ~ンウ~ンと、どうやら大みたいです。
ここのところ、便秘の影響と言うんでしょうか、
3回ほど続けて、大を催してもちゃんと出きりませんでした。
「今日ちゃんと出ればいいな」
「熊本に出かける今日、出てくれればいいな」
と、僕は内心そう期待してます。

でも、事態はそんな期待通りには進むはずもなく、
出ないどころか、苦しそうで、気分も最悪なようです。
そんなことが短い時間に数回繰り返されました。
「これから飛行機に乗るけど、さっちゃん、大丈夫?」と、聞いてはみますが、
さっちゃんが判断できるはずもなく、見るからに無理そう。
家を10時半くらいに出て、羽田空港で余裕を持ってお昼を食べるつもりでしたが、
この時点では60~70%くらいの確率で熊本行を諦めていました。
熊本どころではなく、病院へ行かなければ、と考えていました。

ところが、少し時間が経過し、さっちゃんがどういう訳かちょっと落ち着いてきたんです。
苦しそうな表情もなくなりました。
僕は決断します。
とにかく熊本へは行って、熊本で病院へ行こう!

家を11時半ころ出て、途中なんの問題もなく、熊本空港、そして実家へ到着。
今日のこの日までお腹の問題はありません。
病院へも行ってません。
まあ、便通はなしですけれど。

そして今、さっちゃんが隣りの椅子に座っています。
寝てたんですが、目を覚まして、僕が横に居ないので、探してここに来たんです。
これを書き終わるまで、さっちゃんは僕の横に。
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