さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

3ヶ月ぶりの山歩きは、さっちゃんとの想い出がたくさんある青梅丘陵です

2023-01-27 21:40:07 | ザイルと焚火と焼酎と

山のブログ『ザイルと焚火と焼酎と』にもまだ記録してませんが、昨年の10月に僕は腰を痛めてしまいました。

2週連続で今の僕にとってはハードで重荷も背負う山行に行ったからです。

それ以降はクライミング三昧の山生活を行なっていました。

3ヶ月ぶりの山への復帰戦が、超易しいハイキングコースの青梅丘陵です。

3ヶ月ぶりの山歩き。小手調べに選んだコースはちょうど1年前と同じ青梅丘陵ハイキングコース

 

さっちゃんと2020年2月8日に歩いた時の写真を一枚載せておきます。

この日は二俣尾駅から西城林道へ入り、すぐ左の尾根を登って青梅丘陵に出ました。

青梅丘陵に出てからは、少しだけ雷電山方面へ進み、登って来た尾根の西隣りの尾根を下ったのでした。

▲14:22。下山後の二俣尾駅ホームで。山行中は笑顔のなかったさっちゃんに最後になってやっと笑顔が見えました。

 

2023年1月26日(木) 青梅丘陵

1年前に僕が歩いた際の所要時間の記録も今回のと併記しておきたいと思います。

全ての区間で前回よりも速く歩けています。

            僕がかかった時間    コースタイム

            今回    前回
軍畑駅~榎峠      22分    23分      30分
榎峠~三方山      81分    90分      60分 
  (榎峠~雷電山   26分    28分)
  (雷電山~三方山  55分    62分)
三方山~矢倉台     43分    53分      60分
矢倉台~青梅駅     53分    65分      50分

トータル        199分     231分      200分

 

どうしても僕が納得できない点がひとつあります。

それは榎峠から三方山間のコースタイムです。

昭文社の地図では60分になっているのですが、これは絶対に間違いだと思います。

榎峠~雷電山間のコースタイムが消えてしまっているのだと思います。

ヤマレコの最近の10の記録を調べてみました。

10個調べて、その上下2つずつをカットして、6つの山行の平均を取ってみました。

結果は、榎峠~雷電山24分、雷電山~三方山45分でした。

今回の僕よりも1~2割速いですね。

ヤマレコに載せている人は健脚ぞろいです。

ほとんどの人が標準コースタイムよりも速く歩いています。

それを考えると、そんなヤマレコに載せる人たちでも榎峠~三方山69分かかっています。

昭文社の榎峠~三方山の60分が間違いだと分かります。

参考記録ですが、トレランで三方山から榎峠へ走っている人も多く見受けられます。

その人たちでも36分ほどかかっています。

これは雷電山からは下りの記録ですから、逆コースなら40分近くになるのではないでしょうか?

 

と言うわけで、昭文社の地図には榎峠から雷電山間のコースタイムが書き落とされているとの結論を出しても間違っていないと思われます。

その時間ですが、30分が適当ではないでしょうか?

そうなると、1年前も標準コースタイム230分に対して、かかった時間が231分ですから、ほぼ標準コースタイム通りだったという訳ですね。

でも、そうだったとしても、今から言えることは、1年前にショックを受けたことが良い方向へと僕を導いた気がしています。

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2ヶ月以上前の記録ですが、天覧山平日岩トレ№2です

2022-12-10 11:56:25 | ザイルと焚火と焼酎と

僕の山ブログ『ザイルと焚火と焼酎と』を長く書けないでいました。

最近になって、再開できるようになりましたから、『さっちゃん 空を飛ぶ』でも紹介しておこうと思います。

さっちゃんとの想い出やら介護生活の中での絡みで、こちらのブログでも紹介させていただきます。

では、2ヶ月以上前のその時の気持ちのままでのご報告です。

 

   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *

 

2022年9月30日(金) 天覧山平日岩トレ№2

またこのように平日に天覧山での岩トレが出来るようになるとは思ってもいませんでした。

2019年12月、それまで半日のデイサービスだったさっちゃんが1日のデイサービスに行くことになり、僕が活用できる時間が生まれました。

それで僕が選んだその時間の活用方法が天覧山ひとり岩トレでした。

その初回は2020年2月4日。

さっちゃんが戻ってくるまでに帰宅しておかねばなりませんから、天覧山では3時間ほどしかトレーニングできません。

しかも独りですから、最下部岩場のトラバースだけ。

それが2021年春からはF沢さんも一緒に出来るようになりました。

熱心な彼女に引っ張られるように僕も熱が入って来ました。

その後、F沢さんはYYDを去り、再び僕ひとりの天覧山岩トレになったのです。

さっちゃんが2021年11月大腿骨転子部骨折をし、入院生活を送るようになりました。

その後の状況悪化は悲しいほどです。

肺炎となり、救急搬送され、その後も老健での生活。

もう1年以上、さっちゃんは自宅で生活できていません。

コロナ禍ですから面会すら出来ません。

ただ、僕自身にとってはある意味、自由時間ばかりとなりました。

無為に過ごすのは駄目でしょうから、僕は自分の衰えきった山体力の復活に賭けました。

今はさっちゃんを自宅介護できる日が来ることを夢見ています。

そうなると、なかなか山へは行けなくなるでしょう。

それまでの期間、僕は全力で山に打ち込もうと思っています。

まさに「老体に鞭打って」との感、強しですけれど、健康に気を付け、疲労を蓄積しないように頑張ろうと思っています。

そんな中で、再度訪れた天覧山平日岩トレ。

岩登りトレーニングは継続することで必ず上達しますから、気楽に根気強く続けて行ければと思います。

▲11:33。この写真のHTさんが今回の平日岩トレのきっかけを作ってくれました。仕事の都合で月のうち何日かが平日休みになるHTさん。その日を天覧山での岩トレに向けてくれたのです。それに僕も付き合うこととなりました。写真は最下部岩場トラバースの核心部です。

 

『ザイルと焚火と焼酎と』の該当部分も読んでいただけると幸いです。

天覧山平日岩トレ№2 ――― 最下部岩場の片道トラバースを二人とも成功させました。N村さんは小ハングルートのリードも

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24年ぶりに山栗ご飯を作りました

2022-10-06 16:33:23 | ザイルと焚火と焼酎と

9月25日にシダクラ沢を遡行して稜線に出ると、山栗がたくさん落ちていました。

その時は僕だけは栗拾いせずに、拾った栗は他のメンバーにあげました。

翌週の10月2日、同じ辺りの尾根を歩くことにしたのですが、N村夫妻が参加して、目的のほとんどが栗拾い山行になったのです。

で、僕も今回は栗を拾いました。

今年の奥多摩は山栗の当たり年のようで、どこを歩いても足元には山栗がたくさん落ちています。

 

山栗拾いをして、山栗ご飯を作ったのは、実に24年ぶりのこと!

何故覚えているかと言うと、長期入院していたさっちゃんのために山栗ご飯を作って、食べてもらったからです。

1998年2月に愛鷹連峰で遭難し、脛骨上部骨折したさっちゃんは2度の手術をし、2度の長期入院をしました。

秋の山栗の時季は2度目の入院中だったんです。

奥多摩で山栗拾いをし、今回よりも苦労しながら殻を剥き、渋皮を剥いで、やっぱり塩味だけで山栗ご飯を作ったんです。

病院でさっちゃんと一緒に食べた山栗ご飯は素晴らしく美味しかった記憶が残っています。

今回のよりもずっと美味しかった!

記憶というのは素晴らしいですね。

恐らくは(ほぼ確実に)、実際の味以上に記憶の中では素晴らしく美味しい山栗ご飯になっているんですね。

そんな記憶は人を幸せにしてくれます。

 

どのように作ったのかとか、『ザイルと焚火と焼酎と』に書きました。

よろしければ読んでみてください。

山栗ご飯を作りました

▲いつもと同じように3合炊きました。僕にとっては3合は4食分です。3食分は冷凍しますから、昨日も今晩も山栗ご飯を食べます。

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天覧山平日岩トレ№1 ――― ひょんなことからトントン拍子に決まりました

2022-10-05 22:52:17 | ザイルと焚火と焼酎と

YYDの沢仲間とのメールのやり取りの中でのことが発端でした。

僕が久し振りに沢中での焚火がしたいと思って、易しい泊り沢を計画しようと思ったのです。

それで、沢仲間や今年沢登りを始めたようなメンバーにその旨メールしたんです。

すると、HTさんから返信がありました。

「その日は仕事で参加できませんが、時々平日に休めることがあります」と言うのです。

それでとんとん拍子に天覧山での岩トレが決まりました。

最初の返信があった翌日には天覧山での岩トレが決まり、その翌日に実行したのです。

それで前日に山行計画を公開したところ、N村さんも参加となったわけです。

 

2年前から始まった天覧山の平日岩トレ、独りで始まり、途中F沢さんも参加しました。

F沢さんが会から去り、再び独りとなり、さっちゃんの入院で平日の岩トレはなくなりました。

そして、8ヶ月経ってまた平日の天覧山岩トレスタートです。

今回は毎週と言う訳ではありませんが、コンスタントに月に1回とか2回、実践できればな、と期待しています。

 

詳しくは『ザイルと焚火と焼酎と』を読んでください。

平日の天覧山岩トレ再開かな? とりあえず№1

▲13:56。天覧山の最下部岩場の中央にある小ハングルート4級+です。まずはこのルートをトップロープで楽に登れるようになることが目標ですね。この日は初回ですから、登れなくて当然です。

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さっちゃんに心寄せてくださったお二人と茅尻沢左岸尾根を登りました

2022-10-04 13:10:24 | ザイルと焚火と焼酎と

ここのところ山のブログもさっちゃんのブログも滞りがちです。

さっちゃんに関する情報は面会も出来ませんし、老健からも漏れ聞こえて来ません。

寂しいことですけれど、「便りのないのはいい便り」と思うしかありません。

 

4週間ほど経ってしまいましたけれど、YYDの仲間、SS木さんとT橋さんと奥多摩の山を歩いて来ました。

このお二人はYYDの中でもとりわけさっちゃんに心を寄せてくださったお二人です。

さっちゃんのために山歩きの計画を何度も立ててくださいました。

僕から言うのも何ですが、さっちゃんはとっても魅力的な女性だったと思います。

以前ともに所属していた山岳会では、僕よりもさっちゃんの方が皆さんに好かれていたのは確かです。

それが認知症の影響で、さっちゃんの人間性はぼやけた有り様でしか顕われなくなりました。

失語症も進み、言葉もだんだんと出なくなりました。

さっちゃんの人間性が他人には把握されようもない状態だったはずです。

そんなさっちゃんのことを好いてくださり、さっちゃんのために山歩きを計画し、一緒に歩いてくださる。

そんなお二人には感謝しかありません。

 

この日登った茅尻沢左岸尾根、この尾根がある倉沢谷流域の幾つものコースについては下記の山ブログの中でも書いています。

さっちゃんと探りながら歩いたエリアです。

この尾根もさっちゃんと歩ければよかったのですが、心だけは共に歩きました。

 

詳しくは『ザイルと焚火と焼酎と』をご覧ください。

奥多摩の茅尻沢左岸尾根を久し振りの山仲間と歩いて来ました

▲11:06。塩地谷を渡って、そこから茅尻沢左岸尾根は始まっています。この沢辺もさっちゃんとの思い出が満ちている場所です。ここでタープを張って焚火をし、ひと晩過ごしたことがあります。

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さっちゃんの想い出が濃く残るナメイリ沢、続いて棡葉窪を遡行しました

2022-09-24 16:50:25 | ザイルと焚火と焼酎と

ナメイリ沢はネットなどでの評価は「ショボい」「水量少なく見栄えしない」など、あまり良くはありません。

僕自身何回か来ていますが、好印象は持っていませんでした。

水量が乏しくて、沢らしい瑞々しさに欠けているのです。

さらに言えば、埃っぽいイメージすら抱いていました。

 

それでも僕がナメイリ沢を大切に感じているのにはこんな理由があるからです。

さっちゃんが1998年2月に雪の愛鷹連峰で、脛骨骨折した3年9ヶ月後のことです。

2001年11月27日大怪我から復活後の初めての沢登りがナメイリ沢だったんです。

今回同様、続いて棡葉窪も同じ日に遡行しています。

僕ひとりでは心配でしたから、当時の僕の沢パートナーだったK磯さんにも同行をお願いしました。

ですから、ナメイリ沢にはこの時の僕が味わった感動、さっちゃんの沢復帰への喜びの感情が伴って来るのです。

さっちゃんはザイルパートナーでしたし、それ以前も今でも僕の人生のパートナーです。

大怪我以降の、とりわけ復活の一場面一場面が印象深く僕の記憶の中で息づいているのです。

 

詳しくは『ザイルと焚火と焼酎と』を読んでください。

(さっちゃんのことは出て来ませんけれどね)

ナメイリ沢と棡葉窪の2本の短い沢を組み合わせて遡行しました

▲10:49。F3-11mトイ状です。SRさんがリードして、上で確保してくれています。フォロウで登っているのはO崎さん。

 

この日のナメイリ沢は平水よりも随分水量が多く、瑞々しく感じました。

陽光も時々射し込んで来て、ナメイリ沢の印象が覆って、美しく明るい沢とすら感じられました。

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北アルプスから帰って来て2週間後、やっと懸垂岩での岩トレで再始動

2022-09-22 13:42:37 | ザイルと焚火と焼酎と

若いころは夏のお盆休みの1週間前後の長期山行を終えた翌週、よく苗場山の赤湯温泉2泊3日で行ってました。

山では連日フルに動き回っていますから、若いと言ってもさすがに湯治が心地よかったのです。

山口館に泊まって、コーヒー、果物、お酒、文庫本を持って行きます。

2泊3日なので、2日目朝から晩まで温泉三昧!

20代の頃も行ってましたし、さっちゃんとも行くようになりました。

でも仕事もありますから、確実に行けるとは限りませんでしたけれどね。

 

今年はたかが3泊4日で、まともに動いたのは3日目の横尾本谷右俣だけでしたが、疲れましたね。

赤湯温泉に行ければ良かったんでしょうけれど、天気もさほど良くありませんでしたから、自宅でじっとしていました。

2週間後、YYDのS藤さんが丹沢の懸垂岩での岩トレを計画してくれたので、参加させてもらいました。

 

詳しくは『ザイルと焚火と焼酎と』を読んでください。

北アルプスの疲労がだいたい取れて、懸垂岩の岩トレに参加しました

▲14:29。M澤さんは僕たちがトップロープで練習していた支点に用いたシュリンゲとカラビナを回収して来てくれました。

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北アルプスお盆山行の最終日です。今回の山行はさっちゃんとの思い出を辿るような日々でした

2022-09-18 22:16:56 | ザイルと焚火と焼酎と

天気(台風)に翻弄された北アルプスお盆山行でしたけれど、まずまず満足できる内容で終了しました。

前穂北尾根に登れなかったことは残念ですが、横尾本谷右俣の日が好天でしたので、気分よく歩けました。

同行のS﨑くんは横尾本谷右俣をいたく気に入ってくれたようです。

K野さんは北アルプス穂高周辺のバリエーションルートの魅力を知ってもらえたと思います。

僕自身にとっては、肉体的弱さをまたしても知らしめられる結果となりました。

このレベルの山行から遠ざかって来たことの結果ですから甘んじて受け入れなければなりません。

そして、このレベルの山行を時折り行なうことで、肉体を慣らす必要があると思いました。

同時に、常日頃の山行であと2、3kg重いザックを背負うことで、歩荷力も向上させなければならないと痛感しました。

今回の山行ではK野さんにたくさん背負ってもらって、過剰な負担を課してしまいましたから。

次回からはそんな甘えは許されないと思います。

 

詳しくは『ザイルと焚火と焼酎と』を読んでください。

お盆山行4日目 ――― のんびりと上高地へ

▲8:11。中央に前穂高岳、左に明神、右に前穂北尾根。この景色の中にはさっちゃんと歩いた思い出が幾筋も刻まれています。

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回復した天候の中、横尾本谷右俣を登ることが出来ました

2022-09-09 21:37:51 | ザイルと焚火と焼酎と

横尾本谷右俣には1996年8月にさっちゃんと二人で行っています。

2008年7月にもさっちゃんとK嶋さんと3人で行きました。

僕に限れば、2007年8月には穂高お池巡りの途中で横尾本谷右俣の上部カールを通過しています。

2014年8月にはウェストンの槍ヶ岳登頂横尾本谷ルートの解明のため、4人で登っています。

 

横尾本谷右俣は北アルプスの中では僕にとって思い入れの濃い場所だと言えるでしょうね。

さっちゃんとの想い出も多くある場所でもありますしね。

そんな横尾本谷右俣を今年も訪れました。

 

詳しくは『ザイルと焚火と焼酎と』を読んでください。

お盆山行3日目 ――― 最初の予定通り横尾本谷右俣を登りました。でも、僕の脚の筋肉は大ダメージ!

2014年8月13日8時5分。6年前最上部カールを歩いた時の雪渓の様子です。雪渓があると、実に歩き易い! 今年はどうだったでしょう? さっちゃんと一緒の時も8月はこの写真と同じくらい雪がありました。7月の時は稜線近くまで雪がたくさん残っていました。

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北アルプス2日目は小雨模様のため前穂北尾根は断念し、北穂高岳を登りました

2022-09-06 22:15:16 | ザイルと焚火と焼酎と

僕とさっちゃんが初めてザイルを組んだのは北穂高岳の滝谷クラック尾根でした。

三ッ峠等で一緒に岩トレしたことはありましたが、ザイルを組んだことはありませんでした。

この時は僕が全ピッチをリードしたのですが、お師匠さんにこっぴどく叱られたのを覚えています。

 

さっちゃんは背が低く、150cmありません。

僕はリードしたといっても、まだまだ余裕はなく、必死でした。

目に入るハーケンやボルトで全てプロテクションを取るといってもいいくらいに、取りまくっていました。

その中には僕ですらギリギリに手を伸ばしてやっと取れるようなプロテクションもよくあったのです。

そうなると、背の低いさっちゃんにはそのプロテクションのカラビナとシュリンゲの回収が凄く困難になるんです。

お師匠さんたちパーティーは僕とさっちゃんパーティーの後ろから続いています。

さっちゃんがプロテクションの回収に苦労しているのを見て、僕にこんな風に注意してくれたんです。

「パートナーのこともよく考えて、プロテクションのセットをしないと駄目でしょ!」

僕のお師匠さんパーティーも男女パーティーでした。

その女性のお師匠さんからの強烈なお叱りを滝谷の岩壁の途中で浴びたのです。

僕はその女性から山へ行くといつも注意を受け、叱られまくっていました。

厳しく指導してくれていました。

同じ山岳会の仲間には「〇〇くんはあんなに言われてよく我慢して耐えられるね!」と感心されました。

でも、僕は平気。

何故って、その女性の厳しい言葉には愛情というか、期待が込められていましたからね。

 

僕はシュリンゲを締めずに二つ折りにして、カラビナを掛けることにしました。

そうすると、カラビナの場所でシュリンゲの片方を外せば、そこで引くことで回収できますから。

これでさっちゃんには苦労をかけずに済むようになりました。

全てのピッチでさっちゃんはよどむことなくフォロウしてくれました。

また思い出話をしてしまいましたね。

 

この日の様子は『ザイルと焚火と焼酎と』を読んでください。

お盆山行2日目 ――― 天候悪く、涸沢で停滞。北穂高岳には登りました。夜は飲み過ぎて大丈夫かな?

▲17:03。午後には陽が射したり、青空が広がったりしました。夕食もテントの外でしたかったのですが、時々霧雨が降って来ました。回復傾向にはありましたが、一日中不安定な天候でしたね。

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