さっちゃんと最後にハイキングに行ったのは去年の12月6日のこと。
もう1年近くもハイキングには行っていません。
緊急事態宣言発令の影響で、自粛していた時期もありましたし。
でも、二人でハイキングするくらいでは感染しないことが何となく分かって来たんですが、それでもハイキングには行っていません。
何故なら、これまでのようにさっちゃんとハイキングするのが無理そうだと考えるようになったからです。
そう考えるようになった理由は大きく2つあります。
まずは体力の衰えです。
これはほぼ毎日ほぼ同じコースを散歩してますから、よく分かります。
さっちゃんとは手を繋いで散歩します。
(九州男児の僕には妻と手を繋いで歩く習慣はありませんでした。
さっちゃんが雪の愛鷹山のバリエーションルートで右膝骨折して以降、さっちゃんと僕は手を繋いで歩くことが日常化したんです。
普通に手を繋いでいるだけでした。)
それが今年の何時くらいからだったでしょうか?
繋いでいる僕の手にさっちゃんの体重が掛かるようになって来たんです。
最近では、僕の手に縋るような感じになりつつあります。
散歩も基本周回コースが40分なんですが、それより遠くまで行く、1時間や1時間20分コースでもさっちゃんは平気でした。
それが今年の暑くなって来たころだったと思いますが、基本周回コースでも腰が曲がり、僕への体重の預け具合が増して来たんです。
基本周回コースくらいでも肉体的疲労が現われるようになったんです。
もうひとつは運動機能の衰えです。
認知症は脳の経年劣化のようなものですよね。
劣化して委縮している脳の部位がどこだかによって、認知症の症状が表出するわけです。
共通の症状は記憶を司る海馬の萎縮が原因の記憶障害ですよね。
新しい記憶、最近の記憶が失われていくわけです。
さっちゃんは側頭葉にも萎縮が認められますから言語不如意になってしまいました。
失語症です。
ここまでは運動ではありませんが、脳のそれぞれの部位が担当している機能が衰えることは一緒です。
さっちゃんの運動機能の衰えですが、いろいろとありますけれど、とりわけハイキングに関係する点を考えてみたいと思います。
さっちゃんは階段の上り下り、とりわけ下りが今年急速に下手になっていきました。
階段を下りるためにはまず下りる階段の情報を入手しなければなりません。
階段の幅と高さが主な情報でしょう。
そして、その情報のもと足をどこに下ろすか決め、実際にそうしなければなりません。
ここから先は僕の推測になりますが、さっちゃんは得た情報、下した判断、その通りに足が動いてくれていないんだと思います。
どこへ下ろそうと狙った場所とは少しずつずれているんだと思います。
ですから、こんなことが起きます。
下の段へ下ろそうとした右足が、左足がのっている段に右足の踵がのってしまう。
下の段へ下ろそうとした右足が、のせようとした段のひとつ下の段まで行ってしまう。
今日の散歩でもそんなことがありました。
多摩川土手から降りる場所に11段の階段があります。
ほんの少し急な階段です。
階段の幅がちょっとだけ狭いんです。
ほんのちょっとだけなんですけどね。
僕はさっちゃんの右手を右手で持ち、僕の左手はさっちゃんの右脇の下に添えておきます。
さっちゃんの左足が上から3段目にあり、右足を4段目に下ろそうとした時、右足の踵が3段目に引っ掛かってバランスを崩してしまいました。
僕は脇の下に添えている左手で支えますからさっちゃんに危険は及びません。
でも、バランスを崩しているさっちゃんは時計回りに180度回転して、逆向きになり、腰を曲げて手を付く姿勢になりました。
さっちゃんはこの姿勢から自力で体勢を戻すことは出来ません。
僕がまずはさっちゃんの両脇を持って階段の3段目に立たせます。
立って、上の段を持っている手をそこから離させます。
さっちゃんは手を離したがりません。
さっちゃんにとってはその手で自分の不安定な体勢を支えている訳ですから、当然ですよね。
でも、手を離して、腰を伸ばして、3段目に立って、再度180度回転して、階段の下へ体を向けないといけません。
そして、最後手前の9段目。
最後の11段目の足は地面に着くのですが、さっちゃんは10段目をすっ飛ばして、9段目から次の足を地面に下ろしてしまいます。
当然、前のめりになってバランスを崩します。
ただ、もう地面ですから転げ落ちることはありませんけどね。
こういう現象の頻度が高まって来ているんです。
簡単なハイキングコースでも困難さは階段どころではありません。
僕がしっかりと支えてあげられる所ばかりでもないでしょう。
バランスを崩したさっちゃんを咄嗟に支えようとした僕もバランスを崩してしまうかもしれません。
体力と運動機能の衰え、この2つの理由でさっちゃんと一緒にハイキングに行くのは無理そうだと判断しています。
ですから、毎日の散歩が今のさっちゃんにとってはとても大切なんでしょうね。
さっちゃんは歩くことを嫌がりません。
今でも歩くことは大好きなはずです。
歩き続けさせれば、2時間でも3時間でも疲労困憊して体が壊れてしまうまで歩き続けると思います。
もう1年近くもハイキングには行っていません。
緊急事態宣言発令の影響で、自粛していた時期もありましたし。
でも、二人でハイキングするくらいでは感染しないことが何となく分かって来たんですが、それでもハイキングには行っていません。
何故なら、これまでのようにさっちゃんとハイキングするのが無理そうだと考えるようになったからです。
そう考えるようになった理由は大きく2つあります。
まずは体力の衰えです。
これはほぼ毎日ほぼ同じコースを散歩してますから、よく分かります。
さっちゃんとは手を繋いで散歩します。
(九州男児の僕には妻と手を繋いで歩く習慣はありませんでした。
さっちゃんが雪の愛鷹山のバリエーションルートで右膝骨折して以降、さっちゃんと僕は手を繋いで歩くことが日常化したんです。
普通に手を繋いでいるだけでした。)
それが今年の何時くらいからだったでしょうか?
繋いでいる僕の手にさっちゃんの体重が掛かるようになって来たんです。
最近では、僕の手に縋るような感じになりつつあります。
散歩も基本周回コースが40分なんですが、それより遠くまで行く、1時間や1時間20分コースでもさっちゃんは平気でした。
それが今年の暑くなって来たころだったと思いますが、基本周回コースでも腰が曲がり、僕への体重の預け具合が増して来たんです。
基本周回コースくらいでも肉体的疲労が現われるようになったんです。
もうひとつは運動機能の衰えです。
認知症は脳の経年劣化のようなものですよね。
劣化して委縮している脳の部位がどこだかによって、認知症の症状が表出するわけです。
共通の症状は記憶を司る海馬の萎縮が原因の記憶障害ですよね。
新しい記憶、最近の記憶が失われていくわけです。
さっちゃんは側頭葉にも萎縮が認められますから言語不如意になってしまいました。
失語症です。
ここまでは運動ではありませんが、脳のそれぞれの部位が担当している機能が衰えることは一緒です。
さっちゃんの運動機能の衰えですが、いろいろとありますけれど、とりわけハイキングに関係する点を考えてみたいと思います。
さっちゃんは階段の上り下り、とりわけ下りが今年急速に下手になっていきました。
階段を下りるためにはまず下りる階段の情報を入手しなければなりません。
階段の幅と高さが主な情報でしょう。
そして、その情報のもと足をどこに下ろすか決め、実際にそうしなければなりません。
ここから先は僕の推測になりますが、さっちゃんは得た情報、下した判断、その通りに足が動いてくれていないんだと思います。
どこへ下ろそうと狙った場所とは少しずつずれているんだと思います。
ですから、こんなことが起きます。
下の段へ下ろそうとした右足が、左足がのっている段に右足の踵がのってしまう。
下の段へ下ろそうとした右足が、のせようとした段のひとつ下の段まで行ってしまう。
今日の散歩でもそんなことがありました。
多摩川土手から降りる場所に11段の階段があります。
ほんの少し急な階段です。
階段の幅がちょっとだけ狭いんです。
ほんのちょっとだけなんですけどね。
僕はさっちゃんの右手を右手で持ち、僕の左手はさっちゃんの右脇の下に添えておきます。
さっちゃんの左足が上から3段目にあり、右足を4段目に下ろそうとした時、右足の踵が3段目に引っ掛かってバランスを崩してしまいました。
僕は脇の下に添えている左手で支えますからさっちゃんに危険は及びません。
でも、バランスを崩しているさっちゃんは時計回りに180度回転して、逆向きになり、腰を曲げて手を付く姿勢になりました。
さっちゃんはこの姿勢から自力で体勢を戻すことは出来ません。
僕がまずはさっちゃんの両脇を持って階段の3段目に立たせます。
立って、上の段を持っている手をそこから離させます。
さっちゃんは手を離したがりません。
さっちゃんにとってはその手で自分の不安定な体勢を支えている訳ですから、当然ですよね。
でも、手を離して、腰を伸ばして、3段目に立って、再度180度回転して、階段の下へ体を向けないといけません。
そして、最後手前の9段目。
最後の11段目の足は地面に着くのですが、さっちゃんは10段目をすっ飛ばして、9段目から次の足を地面に下ろしてしまいます。
当然、前のめりになってバランスを崩します。
ただ、もう地面ですから転げ落ちることはありませんけどね。
こういう現象の頻度が高まって来ているんです。
簡単なハイキングコースでも困難さは階段どころではありません。
僕がしっかりと支えてあげられる所ばかりでもないでしょう。
バランスを崩したさっちゃんを咄嗟に支えようとした僕もバランスを崩してしまうかもしれません。
体力と運動機能の衰え、この2つの理由でさっちゃんと一緒にハイキングに行くのは無理そうだと判断しています。
ですから、毎日の散歩が今のさっちゃんにとってはとても大切なんでしょうね。
さっちゃんは歩くことを嫌がりません。
今でも歩くことは大好きなはずです。
歩き続けさせれば、2時間でも3時間でも疲労困憊して体が壊れてしまうまで歩き続けると思います。