さっちゃんも僕もお酒は大好きでした。
ですから、夕食時には必ずふたりして晩酌を嗜みました。
通常は芋焼酎、食事内容に合わせて日本酒にしたり、ワインにしたり。
暑い季節には黒糖焼酎をロックで飲んだりもしていました。
どのお酒もそれほど高価なのは飲めません。
例えばワインなら、1本1000円前後くらいのものです。
日本酒なら純米酒や原酒ならあまり外れはありませんね。
芋焼酎ですが、屋久島産の『三岳』を飲んでいました。
『三岳』を飲むようになったのには思い出深い出逢いがあるのです。
屋久島が世界自然遺産になる前に、さっちゃんと僕は屋久島を南北縦断しに行きました。
フェリーで渡り、初日は民宿に泊まったんですが、夕食では『三岳』が出ました。
その時はまださほど強い印象は抱きませんでした。
島の北の港あたりから歩き始め、縄文杉の近くでテントを張りました。
現在のように縄文杉は眺めるだけではなくて、近づいて行って触ることも出来ていました。
さらに、宮之浦岳を越えて、デー太郎岩屋では2泊しました。
淀川(よどごう)の遡行もしました。
ザイルを使うこともない、易しい沢ですが、屋久島らしい綺麗な沢です。
そして最終日、島の南端の平内海中温泉に出て来ました。
満潮になると海に沈んでしまう露天風呂なんですが、ギリギリ間に合いました。
林の中にテントを張り、夜中近く干潮にあわせて再び露天風呂に入ったんです。
その時です。
同じく露天風呂に入っていた方から、『三岳』を勧められました。
その時の『三岳』の旨かったこと!
ほんのり甘くて、芋っぽい。
素朴な田舎っぽい味と香り。
これこそ焼酎だ! 芋焼酎だ! と感激しました。
で、それ以来、『三岳』ひと筋なんです。
だんだん芋っぽさや田舎っぽさは失なわれていきましたが、それでも『三岳』のファンなんです。
『三岳』を手に入れるために、屋久島の酒屋さんから半ダース送ってもらったり、
福岡市のデパートで扱っているという情報を得て、そこから送ってもらったりしていました。
でも、その後焼酎ブームが到来し、値段は高騰、入手困難になってしまいました。
本来、島では一升瓶で1400円くらいだったのが、4、5千円はざらでした。
到底買えません。
ところが近所の酒屋さんで2300円ほどで販売していることが分かりました。
ブームで高騰する以前から取引していたので、変わらない価格で仕入れが出来ているのだそうです。
『三岳』の話で、思わず脱線してしまいましたね。
さっちゃんの認知症の症状が進むにつれ、さっちゃんのアルコール離れが進みました。
昨年のいつ頃くらいからだったでしょうか? まったくアルコールは受け付けなくなりました。
ですから、晩酌は僕ひとりです。
ひとりで晩酌するようになって気付いたことですが、「旨い酒を飲みたい」という願望が弱まるんですね。
旨い酒を飲みたいのは当然なんですが、それ以上に相手(さっちゃん)にも旨い酒を飲んで欲しいという気持ちがあったのですね。
自分一人の晩酌だとさほど旨くなくても、そこそこ飲める酒ならそれでいい、そんな気持ちになってしまうんです。
そんなこんなで、僕の晩酌は安ワインになりました。
1本500円くらいのワイン、これを2日か3日で開けるんです。
ところで、最近になってさっちゃんの右隣りに座って、食事介助もするようになりました。
食事介助中は僕に晩酌をする余裕はありません。
さっちゃんの夕食が終わって、僕ひとりでまだ残っている自分のおかずを食べるようになってから、晩酌を始めるんです。
従って、アルコール量も減ります。
食事介助が終わって、少しホッとした解放的気分に浸りながら食べていますから、美味しい酒を飲みたい心持ちが生まれてきました。
今は、以前購入していた『獺祭 焼酎』を飲んでいます。
独特過ぎる味わいの焼酎です。
お湯割りにして飲むのですが、幸福な気持ちになりますね。
4合瓶ですが、10日はもちそうです。
これからもずっとひとり晩酌ですが、安ワインではなくて、旨い酒を飲もうと思うようになりました。
安ワインだと翌朝ちょっと頭が痛かったりしますしね。
以前通っていた酒屋さんで『三岳』を買ってこようと思います。
ですから、夕食時には必ずふたりして晩酌を嗜みました。
通常は芋焼酎、食事内容に合わせて日本酒にしたり、ワインにしたり。
暑い季節には黒糖焼酎をロックで飲んだりもしていました。
どのお酒もそれほど高価なのは飲めません。
例えばワインなら、1本1000円前後くらいのものです。
日本酒なら純米酒や原酒ならあまり外れはありませんね。
芋焼酎ですが、屋久島産の『三岳』を飲んでいました。
『三岳』を飲むようになったのには思い出深い出逢いがあるのです。
屋久島が世界自然遺産になる前に、さっちゃんと僕は屋久島を南北縦断しに行きました。
フェリーで渡り、初日は民宿に泊まったんですが、夕食では『三岳』が出ました。
その時はまださほど強い印象は抱きませんでした。
島の北の港あたりから歩き始め、縄文杉の近くでテントを張りました。
現在のように縄文杉は眺めるだけではなくて、近づいて行って触ることも出来ていました。
さらに、宮之浦岳を越えて、デー太郎岩屋では2泊しました。
淀川(よどごう)の遡行もしました。
ザイルを使うこともない、易しい沢ですが、屋久島らしい綺麗な沢です。
そして最終日、島の南端の平内海中温泉に出て来ました。
満潮になると海に沈んでしまう露天風呂なんですが、ギリギリ間に合いました。
林の中にテントを張り、夜中近く干潮にあわせて再び露天風呂に入ったんです。
その時です。
同じく露天風呂に入っていた方から、『三岳』を勧められました。
その時の『三岳』の旨かったこと!
ほんのり甘くて、芋っぽい。
素朴な田舎っぽい味と香り。
これこそ焼酎だ! 芋焼酎だ! と感激しました。
で、それ以来、『三岳』ひと筋なんです。
だんだん芋っぽさや田舎っぽさは失なわれていきましたが、それでも『三岳』のファンなんです。
『三岳』を手に入れるために、屋久島の酒屋さんから半ダース送ってもらったり、
福岡市のデパートで扱っているという情報を得て、そこから送ってもらったりしていました。
でも、その後焼酎ブームが到来し、値段は高騰、入手困難になってしまいました。
本来、島では一升瓶で1400円くらいだったのが、4、5千円はざらでした。
到底買えません。
ところが近所の酒屋さんで2300円ほどで販売していることが分かりました。
ブームで高騰する以前から取引していたので、変わらない価格で仕入れが出来ているのだそうです。
『三岳』の話で、思わず脱線してしまいましたね。
さっちゃんの認知症の症状が進むにつれ、さっちゃんのアルコール離れが進みました。
昨年のいつ頃くらいからだったでしょうか? まったくアルコールは受け付けなくなりました。
ですから、晩酌は僕ひとりです。
ひとりで晩酌するようになって気付いたことですが、「旨い酒を飲みたい」という願望が弱まるんですね。
旨い酒を飲みたいのは当然なんですが、それ以上に相手(さっちゃん)にも旨い酒を飲んで欲しいという気持ちがあったのですね。
自分一人の晩酌だとさほど旨くなくても、そこそこ飲める酒ならそれでいい、そんな気持ちになってしまうんです。
そんなこんなで、僕の晩酌は安ワインになりました。
1本500円くらいのワイン、これを2日か3日で開けるんです。
ところで、最近になってさっちゃんの右隣りに座って、食事介助もするようになりました。
食事介助中は僕に晩酌をする余裕はありません。
さっちゃんの夕食が終わって、僕ひとりでまだ残っている自分のおかずを食べるようになってから、晩酌を始めるんです。
従って、アルコール量も減ります。
食事介助が終わって、少しホッとした解放的気分に浸りながら食べていますから、美味しい酒を飲みたい心持ちが生まれてきました。
今は、以前購入していた『獺祭 焼酎』を飲んでいます。
独特過ぎる味わいの焼酎です。
お湯割りにして飲むのですが、幸福な気持ちになりますね。
4合瓶ですが、10日はもちそうです。
これからもずっとひとり晩酌ですが、安ワインではなくて、旨い酒を飲もうと思うようになりました。
安ワインだと翌朝ちょっと頭が痛かったりしますしね。
以前通っていた酒屋さんで『三岳』を買ってこようと思います。