昨日からGWですね~。
が、しかし、
私達、自営の設計事務所はそうも言ってられません!
一般のお客様がお休みの時こそ、
打ち合わせをしたりすることも多いのです。
しかも、
現場の職人さん達、特に大工さんは、
GW中も工事をやるそうです
のでので
必然的に、私達もいつでも現場から電話が来ても良いように、
お出掛けする時も、図面持参で出かけます
さて、
昨日29日は昭和の日の祝日でしたけれども、
土蔵再生の現場では、大工さんが来ているということと、
2週間程、私自身、現場へ行っていなかったので、
確認のために行ってきました。
基礎工事も終わっており、土台と大引が敷かれています。
再生・改修工事ではつきものですが、
解体してみないと分からない部分がある場合、
設計図書通りに施工できないことがしばしば。
今回も、基礎の設計を変更しなければいけなくなりました。
床高・床下の高さの関係で、
基礎内部の立ち上がり部分が無くなってしまい、
土台はころばしとなりました。
こうなると、床下は点検も出来ませんし、
点検ができないからこそ、
床下のことを慎重に考えなければなりません。
床下の換気は、
既存の換気口を殺さないように工夫し、
また土台・大引の材料は、
防腐・防蟻を考え、耐朽性・耐久性の高い材料。
また土台を土間コンの上に直接、ころばすのではなく、
通気や、土間コンクリート上で発生する湿気や結露等の水分を
土台や大引が吸い上げないように考慮し、
ねこ とか 基礎パッキン と呼ばれるものを
挟み飼込みます。
基礎パッキンとして一般的に使われているのは
樹脂製のものが多いのですが、
あえて御影石のものを採用しました。
ちなみに、土台は米ヒバを予定しておりましたが、
材木屋さんとの打ち合わせにより、
ヒノキになりました。
床下のこと、断熱のこと、換気、シロアリなど
考え出したら、なかなかコレという最善の策は
見つからないこともあります。
そういう場合は、
素材に本来備わっている性能を信じながら、
(人工で性能を添加するのではなく)
いろんな材料がそのリスクを分担し解決してくれる
だろうと、各材料を慎重に選ぶようにしています。
それもこれも、
長い間、受け継がれてきた伝統的な建物を
一時の工法や材料に惑わされ
建物の寿命を、
我々の手によって
短くさせてしまっては元も子もないという
想いからです。
なので、
とにかく建物が出来あがる最後まで検討・確認をし続ける
というのが私共のスタンスになってます。
あー 話が長くなってしまいました。
こちらは2階です。↓
既存の床板の上に、
不陸調整の小板を飼込み、根太を敷きます。
断熱材(セルローズファイバー)と
電気用配線の懐のために、
根太は縦、横と2重に組むことにしています。
明日は定例なので、私達、明日も現場です~。
(k.m)