長野市の古民家再生現場です。
先月、着工しまして
只今
揚前工事の準備の最中です。
【揚前(あげまえ)】 =jack up
木造家屋の土台まわりなどを修理するとき、ジャッキ類を用いて家を持ちあげること。
太い木材を、柱通りごとに梁のように横に通し
柱を抱くようにワイヤーでくくりつけているところです↑。
井桁に組まれた台で横材を支えます。
床下の様子。
やはり、この建物の地面は水位が高く
少し床下の土を掘っただけで
水が湧いて溜っていました。
さて、この揚前工事は、
基礎工事をするために
建物を持ちあげるものですが、
建物の軸組みの よろび も直します。
まず建物を健全な状態にするには
長い年月によって
なんらかの理由により
傾いてしまった柱や
沈んでしまった土台、梁など
水平・垂直にすることが重要です。
建物を正確に水平・垂直にすることは
一般の方がDIYなどで自力やろうと思っても
なかなか出来ないことです。
揚前工事は、再生修理工事ならではの
工事とも言えるでしょう。
夏の家、冬の家の発想も楽しく、完成したら快適に住めそうですね。
このお宅の結露は地下水位の高さが原因なのでしょうか。
こちらの家は、結露を起こしていたわけではなく、床下の湿気で、土台まわりが腐朽して、それが原因で建物が沈んだりしていたと思われます。
地面の水位も、私の推測ですが、古民家の建設当時は今ほど水位が高かったわけではなかったと思われます。(ご近所さんのお話を伺ってみても)
きっと、建物周辺の環境が長い間に変化し、それに伴い、水位の変化、水みちの変化などがおこり、結果、現状のような状況になったのだろうと思ってます。
実は、お施主さんが今、暮らされている鉄筋コンクリート造のマンションが、結露がひどくて、子供達の健康を考え末、「古民家暮らし」を選択されたのです。
こちらの古民家再生の経緯について、もう少し説明するとわかりやすいですよね。また改めて書こうと思います!