さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

長野市 古民家再生~基礎工事~

2012年06月02日 | 現場6~長野市の古民家再生

長野市の古民家再生現場へ

工事監理に行って参りました

 

来週から大工工事が始まるというので

その前に、

基礎工事の出来を確認してきました。

 

P1210705

現場にはキショウブが咲いていました。

 

先々週の様子 

P1210386

  

先週の様子。

P1210695

  

そして今週には土間コンクリートが打設されました。

P1210770

   

地下水位の高い地面に対して

「層を成して」蓋をするような

(既存の床下に盛土するような)

基礎にしました。

 

「層を成す」ことは

地業及び基礎にはとても大事なことだと

思っております。

  

一昔前(昭和の頃)には

皮一枚の臭いものに蓋的な

改修がよくありました。

またそれが原因で、

かえって結露を起こしたりしているような

古民家もよくみます。

(例えば、昔の三和土の上に薄いコンクリートを流した土間など)

  

安易な改修は時として

かえって建物に悪影響を与える場合もあるので、

気を付けなければなりません。

 

    

既に建物が建っている状態で

地業及び基礎工事をやるのは非常に大変ですが

この大変な工事を

やるか、やらないか、

で、

その後の建物の「感触」が

かなり違ってきます。

  

  

今回の再生工事では

土台の載る布基礎部分は

コンクリートではなく

御影石の布石(ぬのいし)にしました。

  

将来、なんらかの原因により

現在よりも水位が上がる可能性も

ないとは言えません。

  

土間コンクリート付近まで地下水位が上がってきて、

コンクリート自体に湿気や水分を帯びてしまうことが

万一、将来あったとしても、

コンクリートよりも吸水性の低い御影石の布石によって

湿気を直接土台に伝えずに済みます。

  

(そもそも、コンクリートと木材は

相性が悪いのです)

  

  

床下の換気は、

いわゆる床下換気口を付けるだけの懐がないので

基礎パッキンのように御影石の猫石を据えました。

P1210766

  

  

基礎工事中には、

地下水の特に浸み出ているところ(水みち)が判りましたので

そこへは、既に暗渠が設置してあります。

浸み出ていた水がうまく誘導され、

地面のぬかるみが改善されていました。

(季節的なことにもよるのでしょうけども)

   

しかし、周辺環境が変わって

水みちも変わることだってありますから

暗渠を施したからといって

絶対安心ということではありません。

    

その他、

床下の環境を少しでもよくするために

床下の断熱材には

乾式のセルローズファイバー

(新聞紙から出来ている断熱材です)

を用いて

断熱材の吸放湿性にも補助的に助けてもらおうと

建物の足元回りの湿気対策として

いくつかの対策を講じています。

  

さて、

土間コンクリートを打ち終わった現在、

それまでの湿気によって漂っていた独特な空気が

一変して、

清々した空気に変わりました。

 

住まいには いい空気 が必要です。

 

お施主さんは現在、

鉄筋コンクリート造のマンションにお住まいなのですが

湿気、結露、カビに悩まされ、

恐らくその影響で、お子さん達が皆

何らかのアレルギーになってしまったようなのです、、、

 

そのようなマンション暮らしから、

結露のない住まいを求めて

(そして、レトロな雰囲気がお好きということで)

こちらの古民家を取得され、

私達に設計を依頼して下さったという経緯がありました。

 

ですので、今回の古民家再生のテーマは

アレルギーをお持ちのお子さん達にも優しい家、

そして

「結露のしにくい家づくり」がテーマなのです

  

   

さてさて、

昨日は所員さん達を連れて

現場監理へ行きましたので

またもや

ランチに小布施まで行ってきました☆

今日は、そば粉のガレットを頂いてきました

P1210776

私は初めてガレットなるものを頂いたのですが

へぇ~

って感じでした☆

フランス、ブルターニュ地方の郷土料理なんだそうで、

信州だからそば粉を使ったガレットなのかと思えば

そうではなく、

もともと、ガレットはそば粉で作られるのだそう。

  

8寸くらいもあるガレットでしたので

結構、お腹が一杯になりました。

  

帰りの運転

ちょっと・・・苦しかったです

 

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2 コメント

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kazさん おはようございます♪ (kaori)
2012-06-03 08:05:20
kazさん おはようございます♪

いつもコメント有難うございます☆

私達の設計のスタンスは、どちらかと言えば、ネガティブな発想をどれだけ想定しながら内容を決めて行くか、というやり方でいつもやってます。

原発問題など見ていても、想定外なんて言い訳ばかりですが、どれだけ悪い状況を想定できるかが、実はプロの判断の一つだと思っています。

これで駄目なら、これでどうだ、それでも駄目なら・・・と3段階から4段階くらい、想定しながら物事を決めるべきだと、特に人々の生命や財産に影響を及ぼすような仕事には必須だと思っています。
 
なーんて、偉そうなことを言ってますけども、そのくらい大げさに考えて、私の場合はちょうどいいくらいだったりします・・・

返信する
kaoriさん、おはようございます。 (kaz)
2012-06-03 04:59:28
kaoriさん、おはようございます。
基礎ひとつ打つにも、先々のことまで想定しながらどんなふうに
施工するのか決めていくものなのですね。
そしてそれが結露しにくい家の出来に大きくかかわってくると・・。

我が家は冬の日当たりが少ないけど夏は日がさんさんとあたりますので、
設計士さんは一年間土地に足を運んで調査、
私たちの希望通り冬明るく、夏は二階で涼しく眠れる家をつくってくれました。

長野の古民家、出来上がりが楽しみです。

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