週刊 最乗寺だより

小田原のほうではなく、横浜市都筑区にある浄土真宗本願寺派のお寺です。

勝田山 最乗寺
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友の結婚

2012-06-13 00:03:21 | ひとりごと

昨日は、築地本願寺の東京仏教学院に聴講生として通っていた頃に知り合った友人と会ってきました。

聞けば、9月に結婚が決まり、披露宴に招待していただけるとのこと。
私と同じ跡取り娘という立場にある彼女の吉報は、我が事のように嬉しく思いました。

しかし、結婚を報告する彼女は浮かない顔。
どうやら披露宴の準備に頭を悩ませ、最近では生い立ちを写真で映像で紹介するプロフィールフィルムをどうしようかと頭を痛めているところだそうです。

もともとイベント事が苦手な彼女は、できることなら披露宴もやりたくないのが本音でした。
ただ、両親にきちんとやりなさいと説得され、しぶしぶながらも準備を進めていると零していました。

そんな中、段々と思考が煮詰まってきて、最終的には「なぜ披露宴をするのか?」というところまで突き詰める結果に…。

そして彼女が出した結論は、「両親や出席してくれた人たちに感謝する場」、ということでした。

自分たちのお披露目と思ってやりたいことをやる披露宴は、ただの自己満足でしかないから嫌だったんだということに気づいたそうです。

彼女の気づいたことを聞いて、私は素直に凄いと思いました。

思い返してみれば、私は披露宴の準備の最中は常に戦闘的で、当日は戦場へ赴くくらい攻撃的な気分だったような気がします。
たぶん、私が変なのでしょうが、優柔不断の私が1人で決めなくてはならない事柄の多さに疲弊していたのも一因だったのでしょう。

だから、披露宴の最中に「感謝」という言葉は何度も用いていましたが、本当に感謝していたかと言えば……ちょっとしかしていなかったのかもしれません。

けれど彼女は、最初から「感謝の場」としての披露宴を作ろうと努力しています。
彼女と私とでは、第一歩の方向性がすでに違いました。

その違いはとても大きいはず。
やりたくないと思っても「もてなす」ため、「感謝」を伝えるためには実行し、悩んで苦しんで作り上げた彼女の披露宴が、今からとても楽しみです。