ここ二日ほど大雪でエラい目に会いましたが、今年最後の伊万里を購入しました
「陽刻鳳凰文七寸皿」(実際には22cmくらいあります)
一見して判るように、天明~寛政あたりに多く見られるタイプの品で
倉石梓氏の「古伊万里染付図譜」ではこの手を新様式の「陽刻型打ちグループ」として分類しています。
釉薬感も含めワタシの初見での印象も、鳳凰が見込み中央に大きく描かれているのはちょっと珍しいものの
典型的な江戸中期末の品というものでした。
やや鉄分の飛びは見られるものの、鳳凰の絵付け・発色は悪くありません
陽刻部分のアップですが、このタイプの品の陽刻はかなり種類があるようなので、珍しいのかどうかは不明です
この手の品は結構見かけますので、普段であれば安くても購入しようという気はしないんですが
購入するに至った理由は裏面にあります。
このタイプ(陽刻型打ち)の品の多くが裏文様のない、いわゆる「裏白」なのに対し
この品は享保期の品のような全面唐草の裏文様になっています。
唐草そのものはやや繊細さを失った時代の描き方ですが、まだそれ程崩れてはいません。
あくまでも私見でしかありませんが、「陽刻型打ち」タイプの中でも、比較的早い時代の品ではと想像しています。
このタイプの品で最も人気があるのは、以前に紹介した「陽刻麒麟文」のお皿だと思いますが
この品には別の魅力があるように感じます。(値段は何分の1しかしませんが)
特に、鳳凰の描き方は抜群です。
裏の花唐草も豪華ですね。
裏面にこれだけ凝った品も珍しいです。
陽刻も花唐草紋ですね。
表と裏面を花唐草でまとめるとは、ずいぶん洒落た品です。
酒田の人さん好みの逸品ですね。
来年は、古伊万里蒐集にいっそう拍車がかかることと思います(^.^)
来年は、益々多くの古伊万里が新着する予感を感じます(^-^*)
これは、この手の作の上手物ですね。
陽刻がクッキリし、鳳凰文もビシッと決まってますね。
確かに、この手の物の裏面は裏白が多いですが、これには、唐草文が描かれていますね。珍しいですね。
こんにちは(^^)素晴らしいお皿ですね!実は私もウォッチリストにいれてました笑私も裏の花唐草がすごくいいなあと思ってました。酒田さんのブログを見て私の目もやるじゃんと笑笑すごく勉強なり有難いです。
陽刻も含め、意外なほど見所のある品でした。
蒐集というものは不思議なもので、欲しい品がずっと出てこない時があるかと思えば
短期間に沢山魅力的な品が出てくる時もあります。
ま~、最大の問題は経済的な部分ではありますが・・・。
裏が全面唐草でなかった普通の品なんですが、それがこの品の価値を上げているように感じます。
古伊万里は全般に安くなりましたが、手頃な値段でないと買えませんので
来年も少しづつ蒐集できればと思います。
終了近くまで入札がなく、その後開始価格で入札があったので
ま~、落札は無理だろうと思い、ちょっとだけ高い入札をしたら落札されていたという顛末です。
割と見かける手の品でも、他にない個性がある品を探していますが
あまり出てこないが現実でしょうか。