伊万里に興味を持ち、地元の骨董祭や入札会に顔を出すようになるものの、いかんせん現物を知らない素人だった頃
綺麗な品だと思って購入してしまったのが大聖寺でした。
今から20年以上前、最初に購入してしまった(?)大聖寺は↓の小皿です
現在なら間違えようもない「大聖寺」なんですが、その頃ヤフオクでは東京のまともな業者さんが「古伊万里」として出品していました。
大聖寺というと最初に連想するほど多く作られた品で、今なら1枚千円そこらだと思います。(当時はもっともらしい値段で売っていた)
で、重要なのは高台の部分です
ざらついた感じの土で、高台が斜めに切られています。勿論当時はそんなことは知りませんので、「お~古伊万里」と思っていた愚かなワタシです。
染付の色もベロ藍のような色をしています。
次に購入した大聖寺は↓の元禄写しの七寸皿ですが、こちらは業者さんが最初から「大聖寺」と表記しておりました
こちらの品の高台部分はこんな感じです
最初の小皿ほどではありませんが、やはり斜めに切られています
(土の感じも似ていますが、こちらは少し良い土のようです)
この品は購入当時は完品だったんですが、大聖寺ということでテキトーに扱っていたらホツができたという不幸なお皿です。
もう一枚、最初の小皿を舟形にして打抜きにした小鉢も購入してしまいました
この品もヤフオクで「伊万里」として出品されていました
その後、この品をHPで紹介した際に先輩コレクターさんから、「高台と赤の発色を見るように」と教えていただいた記憶があります。
最後に参考のため、元禄古伊万里の蓋茶碗で赤の発色の違いを見たいと思います
勿論、品によって発色は異なるので一概には言えないのは確かですが、やはり明確な違いがあるのは確かのようです。
骨董とは悩ましい趣味ですね。
私は、以前にブログに書いた皿しかもっていないので(しっかり捜せばまだ見つかるある可能性大(^^;)、立派な色絵が出たら、ポチッとしそうです。
全部に、「奇玉宝鼎之珍」の銘をいれておいてくれたらよかったのですが・・・(^^;
どうも、その頃は、関東にはそれほど出回っていなかったのか(?)、「大聖寺伊万里」というものが、どのようなものなのか、良く分りませんでした。
手探りで勉強し、大聖寺伊万里は排除してはいたのですが、それでも、何点かには入り込まれていたようですね。
今でも、もっと出来の良い大聖寺には入り込まれそうです(~_~;)
ホント、骨董は、悩ましい趣味ではありますね。
でも、それだからこそ面白い趣味でもありますね(^_^)
大聖寺は幕末~昭和にかけて量産されているようですが
上手の元禄写しになると判断に困るのは確かです。
「奇玉宝鼎之珍」は大聖寺の定番の落款ですよね~
これが入っていたら大聖寺を疑うみたいなものかも知れません。
どれが大聖寺かを当てるという企画を催したことがありました。
大聖寺の元禄伊万里写しは意外に厄介な品であることを、その時に知りました
今でもヤフオクでは大聖寺かな~?、と思われる品が伊万里として出品されているのを見かけますが
典型的な大聖寺以外は画像だけでは判断できませんので
良さそうに見える品でもパスしてしまいます。
ありがとうございます!!
本当に参考になります。
やはり皆様通る道なんですね笑
私も色絵を知るあたり大聖寺の存在に悩まされています。
入札しようかと思うものがあってもいつも頭をよぎります。
一つ目の品は藍の色と高台で私も大聖寺だと分かりましたが、2つ目も大聖寺なんですか。難しいですねー。
二つ目や絵付けも丁寧で裏銘も元禄伊万里のものですし、赤の発色も明るめに見えます。私では写真判定は難しいです(>_<)
3つ目にいたっては上手の色絵にしか見えません笑赤は多少暗めですが、赤も塗る厚さで結構見え方違うような気もするんですよね。
ただ4つ目のお碗型の赤は明るくこれが中期の赤なんだと分かりました。
いずれにせよ、奇玉宝鼎之には注意していきます(^^)この銘は中期以降いつでもいるイメージでした。
単品で見ると難しく感じます。ですがやは並べると違いが分かりやすいですね。
大聖寺が悪いという訳でではないんですが、コレクターとしてはやはり時代が欲しいですよね。実に悩ましいです。
とは言え、ヤフオクの世界では「幕末」として出品されます。
確かこの品の本歌は「新集成伊万里」に掲載されていたような・・・
(本歌とはかなり違います)
伊万里では江戸後期に元禄写しが作られているので、色絵は元禄の本物を入手するのが早道ですが
ま~、以前より安いとは言え・・・、なので貧乏コレクターは厳しいです。