酒田は雪はそれ程ではない(積雪16cm)んですが、昨日の午後は強風が吹き荒れ(最大風速は30数メートルとか)
市役所の敷地に飾ってある大獅子頭が台座から滑り落ちるなんていう珍事も発生しましたし、停電も複数発生しました。
さて、ウチの古伊万里の古手の品はほとんど染付なんですが、そんな中では数少ない元禄期の染錦手の品を紹介したいと思います。
「染錦手七寸皿」
中央に五弁花を描き、その周囲を八分割、その対角線上に3種類の文様を確かな筆致で描いており、このような区割りの品は元禄期に多いようです。
赤、青、緑、紫、金彩、それに染付で文様が描かれており、それぞれの文様はかなり手が掛かっています。
この品を扱っていたのは関西のベテラン業者さんで、「昔はこの手を型物に次ぐ上手の品として準型と呼んだ」と言っておりました。
確かに文様の細かさや完成度の高さは感じますが、このあたりは骨董屋さん独特の分類なのかも知れませんね。
裏面は普通の元禄古伊万里ですね
ついでながら、とても丁寧な五弁花の拡大です。
この品を入手したのは10年程前ですが、その後はこういった品は見かけていません。
あまりに安くなると、高い時代を知っている人間には、本物なのにそう見えないという
困った副作用があるように思います
結局のところ信頼できる業者さんから買うか、自分の眼を信じるしかないようです。
典型的な元禄古伊万里も安くなりましたが、こうなると欲しくなくなるというのは
困ったコレクター心理かも知れません。(ワタシですが・・・)
やはり全体として中期の色絵としての完成度の高さが感じられるように思います。
この手は面白みに欠けるという面もありますが、良い品であることは確かのようです。
出てくるのは、結局は、昔から幕末物と言われてバカにされたいた江戸後期のものですよね。
でも、たまに、古くて上手のものも出てきますから、目が離せませんね。
確かに「準型」と言われるだけのことはありますね。