Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 6(桐文長皿)

2019-07-08 20:24:50 | 古伊万里
ウチにある古伊万里はわりとキズ物が多いんですが、今回の品も「立派な傷物」です

色絵桐文長皿


一般的には色絵柿右衛門様式に分類されるようですが、タテ10cmXヨコ21cmというサイズの長皿です
文様的には至ってシンプルで、左半分に端正な桐文を描き、右半分は余白です
このバランスの絶妙さはやはり柿右衛門様式と呼んでいいように思われます。


この品、見て判るように桐文の左側が割れたのを焼継ぎされ、そこからニュウがのびています
さらに見込みにあるフリモノは明らかに焼継ぎの時に出来たもののようです。



落款はウチにある唯一の「大明嘉靖年製」、側面は雷文が描かれています。

貧乏サラリーマンには完品はまずもって購入不能な品ですが、購入価格はなんと8000円でした。
というのも、この品を扱っていたのは古陶磁の専門業者ではなく、普通のリサイクル業者だったんであります

立派なキズ物で参考品とはいえ、安く買えたことを喜ぶべき品のようです。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
古伊万里 (ことじ)
2019-07-08 21:19:15
傷といえども焼き継ぎですから昔は十分に使われていたのでしょうね。
現在では十分に観賞になる品ですから
8,000円はお買い得でしたね。
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ことじさんへ (酒田の人)
2019-07-09 07:33:06
近年の直しであればもっと上手に接着剤とかで直すんだと思いますが、これはあまり上手ではない焼き継ぎです。
ま~、当時も直すだけの価値のある品として認識されていたということかも知れません。
盛期の柿右衛門で長皿は少ないようですから、参考品とはいえラッキーだったかも知れません。
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上手皿 (遅生)
2019-07-09 09:00:27
形も絵柄も珍しい皿ですね。花の描き方など、センスに溢れています。酒田の人さんが愛する蝶々の美しさにも通じますね。デザイン、口紅、底銘、いずれも一級品の風格。
惜しむらくは焼継ぎ。当時は、専門の焼継ぎ屋がいっぱいいて、彼らに頼むのが普通だったのですが、ひょっとしたら近年に素人継ぎをしたのかも知れませんね。鎹継ぎなどは、最近のものも見かけますから。
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遅生さんへ (酒田の人)
2019-07-09 23:00:50
この品、完品が売られているのをここ十数年で何度か見ましたが、やはり伝世している数は少ないのかも知れません。
焼継ぎに関しては、確かに時代のある焼継ぎという雰囲気はないように感じます。
ワタシだったらこのクラスの品なら専門業者に直しに出しますが・・・
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酒田の人さんへ (Dr.K)
2019-07-11 21:45:45
ハットするような角皿ですね!
大胆な構図、大胆な色使い、文様と余白の絶妙なバランス、おもわず唸ります。
こうなると、少々の疵など目に入りませんね(^O^)
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Dr.kさんへ (酒田の人)
2019-07-12 11:17:45
中期の古伊万里の中でもインパクトのあるデザインの長皿であることは確かですよね~
ウチの疵物の中でも明らかにキズよりも魅力の方が勝った品であるkとは間違いありませんが
やはり、この値段で買えたことが最大の驚き(当時は)だったように思います。
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