ぽぽさんのところで、二段の鎬が入った色絵柿右衛門の小皿がUPされていましたので
すでに掲載済みの品ではありますが、ウチにある二段鎬(一般的に菊形皿として売られている)の品を引っ張りだしてみました。
いずれも延宝~元禄という「盛期伊万里」と思われる立派な傷物です。
①「染付唐獅子文六寸皿」です
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盛期伊万里らしい白く上質な土と繊細な筆致、そして発色も見事です(でも傷物)
裏はこんな感じで、外側の鎬は裏側からも判ります
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➁「染付龍文六寸皿」です
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こちらも絵柄は違うものの、明らかに同タイプの品で、これも立派な傷物で、染付はやや暗めの発色です
裏面はこんな感じで、唐獅子文の品よりも一段目の鎬がはっきりしています
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裏文様が画一的な唐草繋ぎではないことを考えると、こちらの品の方が若干古い(延宝期?)と想像されます。
ちなみに➁のお皿は、山中温泉の漆工芸業者さんに金直しをしてもらいました
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一番目の皿も直しは出来ているので、金粉を蒔いたらどうでしょうか。やり方は簡単です。接着剤をシンナーで少し薄め、筆で直しの上に塗ります。8,9割がた乾いた段階(手で触ってみて、少しくっつくぐらい)で、脱脂綿(真綿が良い)に金粉をつけて、少し押し込むようにポンポン叩きます。一日後に、綿で余分な粉を落としながら軽く磨いてやれば完成です。
金粉はネットで得られます。金のグレードにより値段は色々、格安の真鍮粉でもそれほど見劣りはしません(^^;
私の好みでは、染付の発色や裏文様等からみて、①よりは、➁のほうが好きですね(^_^)
これまた、私の好みでは、金直しは好きでないんです。
なるべく目立たないような直しが好きです。
①の変色している部分は、白っぽい絵具などを何度か塗り重ねると目立たなくなるのかな~と思いました。
そこでこういった傷物を安く買うという、いかにも貧乏コレクターらしい状況が生まれます。
直しに関しては自分でやるとエラいことになりそうで、未だに手を出していませんが
なるほど、どっちみち傷物ですから挑戦してみる価値はありそうですね。
裏文様もより雅で繊細な感じがしますよね~。
②の品に関しては金直しが1万円そこらで依頼できるのを見つけ
とりあえず頼んでみた次第ですが、この品にはイマイチだったようです。
精巧な美術品直しとか依頼できればいいんでしょうが
業者さんと違い、踏み切れないのが現実です。
①の品の直しは一度挑戦したいと思います。
まさに二段縞の同じ成形ですね!
酒田さんの伊万里ブログはチェックしていたはず(笑)ですが、形まで意識しておりませんでした。このことを念頭にに入れて置けば今後の判断にとても参考になります。ありがとうございます(^^)
それにしてもいいお皿ですね。(°▽°)
①はザ延宝の藍柿というようなお皿で、獅子絵付けがまたいいですね。こういったものをいつか手にしたいです。
②も龍で裏文様が素敵です。こういうお皿を拝見すると持病の発作が起こりそうです笑笑(^^)
貧乏コレクターとしてはこういった選択になってしまう訳です。
飾るには問題ありますが、良い品を入手したという気分だけは味わえます。
(それではイカんのですが・・・)