暫くぶりで古伊万里を入手しましたが、時代はあるものの、状態はあまり良くない品です。(故に安い)
「染付捻り文五寸皿」
恐らくは寛文期あたりと思われる江戸前期の染付小皿で、シンプルな図柄ですが存在感があります
捻り文は初期伊万里から江戸後期まで普通に登場する定番的な絵柄ですが、やはり時代なりの特長が見られ
この品のゆらゆらしたような捻り文は初期や中期の品とは違った魅力が感じられます。
画像を見ると判るように甘手の品で、貫入と沁み込んだ汚れが見られます
業者さんは漂白して綺麗にしたようですが、やはり貫入に沁み込んだ汚れはどうしようもありません。
裏文様を見ると寛文期の特長が見られますが、とりらかというと寛文でも後期の品かも知れません。
(寛文は1661年~1673年)
落款はあまり見ないタイプのものですが、陶工さんが福を真似て書こうとしたが上手く行かなかった、そんな印象です。
裏面にも大きな窯割れが見られますが、状態が良くないにもかかわらず購入したのは
このシンプルなお皿に何か感じるものがあったのは確かでしょうか。
さらに、この皿の場合は、味わいのある捩じり模様です。古染付を思わせますね。しかも、裏模様もなかなかのもの。左右あべこべの福字も面白い。
多少の難点は補って余りあると思います。
ワタシの場合、完品の立派な品だけを収集する一流コレクターではないので
ま~、ウチに向いている品だなということで購入してみた次第です。
遅生さんのおっしゃるように、この手の文様は古染ですよね
それが徐々に伊万里の中でアレンジされていったのは確かです。
中期以降の細かい文様の描かれた捻り文も欲しいと思うんですが
いまだに入手できていません。
銘も、文字など知らない陶工が描いているので、「文字」というよりは「文様」くらいのつもりで描いているのでしょうよね。
窯疵も表面にまでは及んでいないので、廃棄されることなく、製品として流通したのでしょうね。当時は、この程度の疵は許容範囲内だったのでしょうか、、、。
私は、中期以降の捻り文のものは所持していますが、このような前期のものは所持していません。
出会ったら買いたいですね(^-^*)
さいわいにして欠けやホツがないのが救いです。
初期の捻じり文とかは結構なお値段で売られているのを見かけますが
寛文あたりの品は見たことが無かったので、とりあえず購入してみた次第です。
ドクターさんのところには色絵の捻じり文の品がありましたよね
捻じり文はバリエーションが豊富なようなので興味を惹かれます。
古伊万里好きが増えるのはとても嬉しいです
近頃はなかなか見所のある古伊万里が入手できていませんが
しぶとく続けて行ければと思っております。