ひまわりが、
夕焼けにそっぽ向いて、
うつむいている。
とか。
一番愛しい季節の終焉は、
例えばこんな、
おそらく なんてことない景色にさえ、
いちいちため息が出たりする。
そして、
空ばかり見てしまう。
で、見てしまったところには
だいたい よりにもよって
とっても芸術的で美しすぎる空模様があったりする。
くっそー、きれいだな。
なんて、
憎たらしく 愛おしく見はるかす、
秋のたそがれ。センチメンタル、秋の空。
結局
空のこの芸術に勝るものは 無いよなあ。と。
やっぱり、
勝てないんだよなあ。と。
また ひとつ、ため息。
*
この季節に漂う 冷えた風は
滲みる。
胸が
生傷みたいに、滲みる。
ヒリヒリして、なんとなく、痛む。
なんとなく痛いから、うっすら、泣きたくもなったりする。
何かを憶い出しそうで、でも何も憶い出せない。
何かをきっと憶い出したいんだろうけれど、
何を憶い出したいのかが、わからない。
無性に生傷に触れられるのだけれど
なんの傷なのかが、わからない。
だから、
なんとなく、もの哀しい。
とりあえず、哀しい。
意味なく、哀しい。
必要以上に、
虚しい。
*
もの哀しいと、
空ばかり見てしまう。
遠い空ばかり、仰いでしまう。
*
春の終わりは、哀しくない。
夏の始まりだから。盛り上がって、それどころじゃない。
秋の終わりも、哀しくない。
冬が始まるから。生命の危機。ゆえに、それどころじゃない。
冬の終わりは、嬉しくてしかたない。
春が始まる。哀しいって何。哀しいって、なんですか。
夏の終わりは、
こればっかりは、
無性に哀しくて、仕方ない。
「終わり」というものの意味が、一番重たく感じられる時。
ほっとくと
いくらでも センチメンタルになります。
紅葉が始まれば
気持ちはまた温かくなって、俄然盛り上がるのだけれど。
それまでは、ひと辛抱。
一年に一時しかない この、
最大のセンチメンタル・シーズン。
せいぜい、とっぷり浸っておきましょう。
夕焼けにそっぽ向いて、
うつむいている。
とか。
一番愛しい季節の終焉は、
例えばこんな、
おそらく なんてことない景色にさえ、
いちいちため息が出たりする。
そして、
空ばかり見てしまう。
で、見てしまったところには
だいたい よりにもよって
とっても芸術的で美しすぎる空模様があったりする。
くっそー、きれいだな。
なんて、
憎たらしく 愛おしく見はるかす、
秋のたそがれ。センチメンタル、秋の空。
結局
空のこの芸術に勝るものは 無いよなあ。と。
やっぱり、
勝てないんだよなあ。と。
また ひとつ、ため息。
*
この季節に漂う 冷えた風は
滲みる。
胸が
生傷みたいに、滲みる。
ヒリヒリして、なんとなく、痛む。
なんとなく痛いから、うっすら、泣きたくもなったりする。
何かを憶い出しそうで、でも何も憶い出せない。
何かをきっと憶い出したいんだろうけれど、
何を憶い出したいのかが、わからない。
無性に生傷に触れられるのだけれど
なんの傷なのかが、わからない。
だから、
なんとなく、もの哀しい。
とりあえず、哀しい。
意味なく、哀しい。
必要以上に、
虚しい。
*
もの哀しいと、
空ばかり見てしまう。
遠い空ばかり、仰いでしまう。
*
春の終わりは、哀しくない。
夏の始まりだから。盛り上がって、それどころじゃない。
秋の終わりも、哀しくない。
冬が始まるから。生命の危機。ゆえに、それどころじゃない。
冬の終わりは、嬉しくてしかたない。
春が始まる。哀しいって何。哀しいって、なんですか。
夏の終わりは、
こればっかりは、
無性に哀しくて、仕方ない。
「終わり」というものの意味が、一番重たく感じられる時。
ほっとくと
いくらでも センチメンタルになります。
紅葉が始まれば
気持ちはまた温かくなって、俄然盛り上がるのだけれど。
それまでは、ひと辛抱。
一年に一時しかない この、
最大のセンチメンタル・シーズン。
せいぜい、とっぷり浸っておきましょう。