七草セリと猫の部屋

猫と料理に夢中な漫画家のグダグダ日記

「長い長いさんぽ」

2010-08-08 18:01:23 | 日記
   

須藤真澄さんの「長い長いさんぽ」
スイミングのお仲間さんが貸してくれました。

五十嵐大介さんの「カボチャの冒険」を紹介してくれたのも
このお仲間さんです。
うわ、こんな面白い猫漫画があるんだ~~、と感心して
やはり猫好きの彼女に「くるねこ」を教えたりして、情報交換して
いました。

で、これまだ読んでないでしょ。と先日持って来てくれたのです。
帯に「ゆずとの最後の日々」とあります。
う~~ん、最近チビと別れたばかりだし・・・とても共感して
しまった。

でもね、真澄さん(知り合いじゃないから直接伝えられないけど)
ゆずの死に目に会えなかったのは、真澄さんのせいじゃない。
バリ島に行ったのも、偶然じゃないのかも。
漫画の中でも旦那さんが真澄さんに「あんな苦しんでいる姿
母ちゃんにだけは見せたくなかった」「ゆずも同じだよ。ゆずが
選んだんだよ」と言っています。

そうなんです。
真澄さんをバリ島へ向かわせたのは、ゆずなんです。
真澄さんがゆずが死ぬところに立ち会うなんて
絶対耐えられないことを、ゆず本人がよくわかっていたんです。
ゆずの思いやりです。
受け止めてあげてね。

この漫画を読んで、しみじみ思ったことは、やはり骨を持っている
ということは、家族として落ち着く方法なのかな、ということ。
ペット用の迷子札入れのペンダントにゆずちゃんの骨を入れて、
いつも一緒にいられるようで安心した、というところ。

人によって違うのですが、骨に執着しない方がいい、という話もあるし。
形にこだわって、しがみつくように遺すのは、かえって亡くなった相手が
旅立ちにくい、ということを言う人もいますよね。
以前、作家の開高健さんが亡くなった愛猫の剥製を作って、仕事場に
置いて愛でている、という写真をみて、う~~ん、なんだかハシタナイ、
と思ってしまったこともあり。

剥製で残すのは、自己満足みたいで賛同できない。
もっと、心の中に残す方法があるだろう~~、と思ってしまう。

で、今まではどの猫も骨を持ち帰って来たことはなかったのです。
魂が抜けた身体は、ただのからっぽの入れ物だから、執着しない方が
いい、と思うようにしていたのです・・・・が!!
チビが亡くなった時は違った。
骨が焼けるまで、ちゃんと待って骨を持ち帰りたい、と強く思ったのですが
いやいや、そういう執着はいけないよね、と自分に言い聞かせて諦めたのです。

・・・なのに、後悔が残ってしまった。
どうして、連れてこなかったんだろう。
悪い事をしたような気がする。
その方面に詳しい方に思い切って連絡して、
自分のとった行動がどうだったのか(どこかで、
ずっと悩んでいたので)あれこれ相談しました。

まず安楽死について、自分は選べなかったけど、間違っていたのかどうか。
すると、安楽死は罪ではない、というお答えでした。
それを選んだことで、罪の意識を持つことはない。
ただ、火葬に行って骨を持ち帰ってこなかった、というのはダメでしょう、
と散々叱られました。

自分の家族でしょう。
そんな骨を置いてくるなんて、ひどいことを身内にしますか!?
と言われて・・・返す言葉もなく。
持ち帰った骨は自分の家の敷地内に埋めて、お線香を半分に折って
(動物にお線香を上げる場合は、一本を半分に折って使うのが正式です)
ちゃんと供養してあげるのがいいんだそうです。

私のように骨を置いてきてしまった場合は、もしあれば仏壇の下の位置に
(人間とは位が違うので、同じ位置にしてはいけない)好きだったフードや
ミルクなどを置いて、やはりお線香を半分にして「骨を持ってこなくて
ごめんなさい。ちゃんと天国に行ってね。」と祈って謝ります。
2~3日は家に留まって(他の猫とじゃれたりすることもあるそうな)いるので
その間ちゃんと仏壇に向かって供養をすること、

ちゃんとやりましたよ。
チビの好きだったカリカリを用意して、3日間お線香をたいて謝りました。
もちろんこれが本当に正しいのかどうか、誰にもわかりません。
大事なのは、今回はこの方法で自分の気が済んだ、ということです。
ちゃんとチビを送り出した、という安堵の気持ちになれました。

骨をペンダントにした須藤夫婦、いいなぁ、と漫画を読んでちょっと羨ましく
思ったのです。
私は何ひとつチビの物を残さなかった。
ヒゲの一本でも、チビのフォトアルバムに入れておけばよかった・・・
ちょっぴり後悔しています。

漫画では、また新たな子猫ちゃん2匹との出会いがあり、また猫との
幸せな日々が始まります。
これは、大正解。
亡くなったペットのことばかりで先に進めないのは、どっちも不幸です。
次の命を育てる為に、できればすぐ次のペットを迎え入れるべきです。
その方が、亡くなったペットも安心するんです。

自分のことで、いつまでも苦しんでいる飼い主さんを天国から見ている
のはペットも辛いから。

「長い長いさんぽ」で、真澄さんが天国のゆずに「おいしいよ」を
伝えられるんじゃないか、と気がついて「ちゃんと食べてちゃんと生きよう」
と決意して「ゆずサバうまいで、サバ!」とガツガツ食べるところ
大好き~。
生きるって、本当に大事なことだもんね。


   

今朝の夜明ちょい前です。


   

今朝も朝日を愛でるニモくん。


   

木陰に避難しているミィスケです。


   
   


「はぁ~、明日は涼しくなるかな」お疲れ気味のタビくん。
暑いのはシンドイけど、夜はそこそこ涼しくなるから、まだいいよね。
そろそろいつもの気温に戻って欲しいけどね~~。