名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

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大山将棋研究(1447);相居飛車力戦(西村一義)

2019-12-24 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191224

昭和46年1月、西村一義先生と第18期棋聖戦です。

76歩34歩48銀、26歩を後回しか省略か、48銀を見て大山先生は84歩を突きたくなりました。27歩のままだと、例えば右四間飛車に組みやすくなります。

西村先生の56歩~57銀というのが変わった手ですね。ご存じの方もあるかもしれません、英春流と同じです。この時鈴木英春さんは21歳くらい。奨励会員ですからこの記録を取ったか、並べたか、していて思いついたのかもしれません。詳しくは必殺19手定跡という本をご覧ください。

22角成同銀に77角と打ったらどうか、というのは気になりますね。先手が結構させるようです。それが英春流の相居飛車の急戦定跡です。西村先生はおとなしく88銀と守りました。

86歩は銀冠に組もうという手です。77桂の形で86歩を打って同飛ならば85歩、というのは今でも相掛りの将棋で出てきます。ここでは86同飛ならば

75角を打てるというのが西村先生の裏付けでしたが、大山先生は構わず踏み込んできたので対策はあるでしょう。

馬を作らせて86角が王手

86同馬同飛に75角。1歩損しているので、馬くらいは作らねば割が合いません。

でも馬を作っても、また86角があるのです。86同馬同飛75角82飛53角成86角・・・というのを繰り返して千日手です。この手順もたまに出てくることがあります。

 

この将棋も英春流の元になっているのでしょう。面白いので調べてみるのもよいです。私も27歩型で右四間飛車の部分は借用して愛用しておりました。本譜のような84歩には1手損でも角換わり(の愛好家です)にしていました。

 

*千日手に終わったし短手数なので、大山将棋問題集の記事は書きません。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1971/06/07
手合割:平手  
先手:西村一義6段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 4八銀(39)
4 8四歩(83)
5 5六歩(57)
6 8五歩(84)
7 5七銀(48)
8 8六歩(85)
9 同 歩(87)
10 同 飛(82)
11 2二角成(88)
12 同 銀(31)
13 8八銀(79)
14 8二飛(86)
15 7八金(69)
16 3三銀(22)
17 8六歩打
18 同 飛(82)
19 7五角打
20 7六飛(86)
21 5三角成(75)
22 8六角打
23 同 馬(53)
24 同 飛(76)
25 7五角打
26 8二飛(86)
27 5三角成(75)
28 8六角打
29 同 馬(53)
30 同 飛(82)
31 7五角打
32 8二飛(86)
33 5三角成(75)
34 8六角打
35 同 馬(53)
36 同 飛(82)
37 7五角打
38 8二飛(86)
39 5三角成(75)
40 8六角打
41 同 馬(53)
42 同 飛(82)
43 千日手
まで42手で千日手

コメント
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